お茶の話
「串刺しになっておしまいなさい」
サクッ、ボワン!
デメテルの振るった槍がポセイドンが作ったきりんに刺さり、きりんは霧となって消えた。
「間違えた! くそっ、きりんばかり作っていたせいだ」
「ポセ様、きりんばかりってホント目的それじゃないですから……」
「馬が出来ないんだ、仕方ないだろう」
ポセイドンは次のデメテルの槍攻撃をかわした。
「なぁにお喋りしてるの? 余裕ね。じゃあこれはかわせるかしら」
デメテルは空へ舞い上がり、両手を広げた。すると数十本、いや数百本の槍がデメテルの周りに現れた。
「ひぇっ」
カイロスは目を見開き、息を飲んだ。
「ぬるいな」
冷龍は大きくなり、ポセイドンはそれに飛び乗った。同時に槍が降り注ぐ。
「うわああああ!」
槍を受けたカイロスは叫ぶが、カイロスとポセイドンに向かってきた槍は体に当たると跳ね返り、地面に落ちていく。
「おい! うるさいぞ。お前にもベールを張っているだろう」
「……あはは、そうでした♪」
ポセイドンはいっきに上昇し、空中戦に入る。
「あら、龍がいないと空中戦は出来ないのかしら」
「挑発には乗らない。後々佐吉が困るからな」
冷龍が氷の息を吐き、鋭い氷槍を作った。ポセイドンはそれを受け取り、構える。
「ポセ様ー、あまりやり過ぎないでくださいね」
「分かっている」
今度はポセイドンが攻撃を仕掛けた。
「私の真似?!」
ポセイドンの周りに数十本もの氷槍が現れた。
「どうかな」
氷槍はデメテルに向かって発射される。
デメテルは避けようとするが、当たってしまう。
「……ふふっ、只の霧じゃない」
「後ろだ」
声と同時にデメテルは振り向いた。
「しまっ……なーんてね」
デメテルの槍がポセイドンを貫こうとした瞬間、デメテルの腕と足が凍りついた。
「くっ……あぁ……」
「油断したな。とどめだ」
「……油断したのはどちら?」
デメテルは地面に向かって落下し始めた。
「ポセ様!」
カイロスの叫び声が聞こえる。
デメテルの体をなんと、何処からか現れた温羅が受け止めた。ポセイドンは下を見て舌打ちし、冷龍に下降を命じた。
「間に合うか」
温羅はデメテルをそっと素早く地面に下ろし、カイロスを睨み付けた。刀を瞬時に抜き、信じられない速さで間合いを詰め、カイロスの腕を斬りつけた。
「痛っ!」
「カイロス!」
ポセイドンはカイロスを庇うように着地し、温羅は飛び退いた。
デメテルは気を失っている。
「ポセ様、温羅さんは……おそらく、ゼウス様かデメテルさんに操られています。本当は国思いのいい鬼なんです」
「殺すなということか」
「はい……」
ポセイドンは静かに温羅と向き合った。
「よく斬れる刀だな」
ポセイドンは温羅の刀を真似て、氷槍から氷刀に形を変えた。じりじりと間合いを詰めていく。
「ごがあああぁ!!」
ギィイイン!!
真剣と氷刀が交じり合う。
「くっ、なんて力だ、こいつ」
「吉備の冠者と言ってましたから……」
カイロスが言う。
「この国の王か……そうか。ではここでは一番強いというわけだな」
王と聞いてポセイドンの目がらんらんと光る。
「ポセ様……あの、殺さないでくださいね! 歴史が変わってしまうかもしれないですから! 何が影響するか分からないんですから!!」
ポセイドンは「分かっている」と、ニタリと獲物を見るような目で笑った。
「ああぁ、分かってないかも……」
カイロスは苦笑しがっくり頭を垂れた。
サクッ、ボワン!
デメテルの振るった槍がポセイドンが作ったきりんに刺さり、きりんは霧となって消えた。
「間違えた! くそっ、きりんばかり作っていたせいだ」
「ポセ様、きりんばかりってホント目的それじゃないですから……」
「馬が出来ないんだ、仕方ないだろう」
ポセイドンは次のデメテルの槍攻撃をかわした。
「なぁにお喋りしてるの? 余裕ね。じゃあこれはかわせるかしら」
デメテルは空へ舞い上がり、両手を広げた。すると数十本、いや数百本の槍がデメテルの周りに現れた。
「ひぇっ」
カイロスは目を見開き、息を飲んだ。
「ぬるいな」
冷龍は大きくなり、ポセイドンはそれに飛び乗った。同時に槍が降り注ぐ。
「うわああああ!」
槍を受けたカイロスは叫ぶが、カイロスとポセイドンに向かってきた槍は体に当たると跳ね返り、地面に落ちていく。
「おい! うるさいぞ。お前にもベールを張っているだろう」
「……あはは、そうでした♪」
ポセイドンはいっきに上昇し、空中戦に入る。
「あら、龍がいないと空中戦は出来ないのかしら」
「挑発には乗らない。後々佐吉が困るからな」
冷龍が氷の息を吐き、鋭い氷槍を作った。ポセイドンはそれを受け取り、構える。
「ポセ様ー、あまりやり過ぎないでくださいね」
「分かっている」
今度はポセイドンが攻撃を仕掛けた。
「私の真似?!」
ポセイドンの周りに数十本もの氷槍が現れた。
「どうかな」
氷槍はデメテルに向かって発射される。
デメテルは避けようとするが、当たってしまう。
「……ふふっ、只の霧じゃない」
「後ろだ」
声と同時にデメテルは振り向いた。
「しまっ……なーんてね」
デメテルの槍がポセイドンを貫こうとした瞬間、デメテルの腕と足が凍りついた。
「くっ……あぁ……」
「油断したな。とどめだ」
「……油断したのはどちら?」
デメテルは地面に向かって落下し始めた。
「ポセ様!」
カイロスの叫び声が聞こえる。
デメテルの体をなんと、何処からか現れた温羅が受け止めた。ポセイドンは下を見て舌打ちし、冷龍に下降を命じた。
「間に合うか」
温羅はデメテルをそっと素早く地面に下ろし、カイロスを睨み付けた。刀を瞬時に抜き、信じられない速さで間合いを詰め、カイロスの腕を斬りつけた。
「痛っ!」
「カイロス!」
ポセイドンはカイロスを庇うように着地し、温羅は飛び退いた。
デメテルは気を失っている。
「ポセ様、温羅さんは……おそらく、ゼウス様かデメテルさんに操られています。本当は国思いのいい鬼なんです」
「殺すなということか」
「はい……」
ポセイドンは静かに温羅と向き合った。
「よく斬れる刀だな」
ポセイドンは温羅の刀を真似て、氷槍から氷刀に形を変えた。じりじりと間合いを詰めていく。
「ごがあああぁ!!」
ギィイイン!!
真剣と氷刀が交じり合う。
「くっ、なんて力だ、こいつ」
「吉備の冠者と言ってましたから……」
カイロスが言う。
「この国の王か……そうか。ではここでは一番強いというわけだな」
王と聞いてポセイドンの目がらんらんと光る。
「ポセ様……あの、殺さないでくださいね! 歴史が変わってしまうかもしれないですから! 何が影響するか分からないんですから!!」
ポセイドンは「分かっている」と、ニタリと獲物を見るような目で笑った。
「ああぁ、分かってないかも……」
カイロスは苦笑しがっくり頭を垂れた。