本編
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仲間になったマァムに道案内を頼み、やっとロモス城に着いたが、夜とあって中には入れてもらえず、仕方なく宿屋に向かった。
だがそこにはダイと知り合いらしい偽勇者一行がいた。
そんな少しのハプニング中旅の疲れがあったせいか、ダイ達はすぐに眠ってしまった。
翌朝、物凄い雄叫びによってダイ達は跳び起きて窓の外を見ると、モンスターの大軍団が街を攻めていた。
「これって…」
「クロコダインの百獣魔団!!」
「そ、総攻撃をかけてきやがった…!」
ポップが怯えながら言うと昨日の偽勇者一行が部屋に乱入して何やかんや言っていた。
そんな彼等を見てエルダは外の何かに気付くと、ダイを外から隠すように引っ張った。
その方向を見ると、ガルーダに運ばれているクロコダインの姿があった。
「クロコダイン…」
「お城に向かっているわ」
マァムの言葉にダイはナイフを持って部屋を飛び出し城に向かった。
「ちょっ、ダイ君!」
エルダは直ぐさまに着替えて武器を装備し、先に宿屋を出ようとした。
「マァム、私は先に行くから!」
「分かったわ」
マァムに呼び掛け、少し迷っているポップを見た。
「エルダ…お、俺…」
「…」
何か伝えようとしてるポップを暫く見て、エルダは何も言わずに宿屋を飛び出した。
城に向かうと大勢の兵士達がモンスターと戦っておりエルダはその中を擦り抜けて城内に入ろうとしたが、数体のモンスターが立ち塞がった。
「邪魔だぁっ!」
エルダはモンスター達にメラゾーマを放ち、道が開いて先に進もうとした時、マァムが追い付いて来た。
「エルダ!大丈夫!?」
「平気、急ごう!」
エルダとマァムは城内に入り、途中にいた兵士数人に王様の居場所を聞き、玉座に向かった。
「ダイー!」
「ダイ君!!」
玉座にはクロコダインと、王様を庇うダイがいた。エルダ達はダイに寄り、マァムは弱った王様にベホイミを掛けた。
「王様には指一本触れさせないぞ!」
王を庇うように立ち、クロコダインを睨み付ける。
するとクロコダインは小さな箱を取り出し、その箱を握り潰すと、中には小さな筒が入っていた。
「あ、あれは魔法の筒だ!」
「魔法の筒?」
「聞いた事がある。“デルパ”“イルイル”の呪文で生物を出し入れできる筒…」
エルダの説明にダイは頷き、筒から出るモンスターに身構える。
「いでよ!デルパッ!!」
そして筒の中から新たなモンスターが現れた。
魔法の筒から出てきたのはダイの育ての親、ブラスだった。
「じ、じいちゃん!?な、なんでこんなところに…!?」
ダイはゆっくりとブラスに近付く、だが目を開けたブラスの目は凶暴なモンスターの目をしていた。
そんなダイの前にエルダが立ち塞がった。
「無駄よダイ君、ブラスさんは元々モンスター。あの島から出されて悪いモンスターに戻ってしまったんだ…」
「そ、そんな…!」
迫ってくるブラスを兵士達は身構える。だがダイがそれを止めた。
「待って!あれは…あれは俺のじいちゃんなんだ!島に流れついた俺を拾って育ててくれたんだ!悪いモンスターじゃないんだ!!だから…だから待ってよ!」
「ダイ君…」
その時、ブラスが兵士一人にメダパニを掛けて混乱させ、ダイはブラスを止めようと飛び出した。
「じいちゃん、やめてくれ!!なんでそんな酷いことするんだよっ!!」
だがブラスはダイに攻撃を仕掛け、彼の言葉に全く反応しなかった。
ダイはとっさにブラスを殴ろうとしたが、今までの記憶を思い出し、殴る事が出来なかった。
「じ、じいちゃん…!」
「ウウ…ダ、ダイ…」
ブラスがダイの名を呼び、ダイは正気に戻ったと思いブラスに近付いた。
だが。
「ダイ…死ねェ!」
「じいちゃん!?」
「メラミ~ッ!!」
ブラスのメラミをまともに喰らい、ダイはダメージを受け、とどめにクロコダインが斧を投げ付けた。
だがダイに当たる瞬間、エルダがダイを抱き抱えて斧を避けた。
「くっ、また貴様か!?」
ダメージを受けたダイを見ようとした時、マァムがクロコダインに向けて魔弾銃を構えていた。
「マァムやめて!ブラスさんにまで当たっちゃう!」
「で、でも…!このままじゃやられちゃうわ!」
「マァム、お願いだよ…俺の、俺のたった一人の家族なんだ…俺の、じいちゃんなんだよおっ…!!」
ダイの涙にマァムはハッとし、苛立つ思いでクロコダインを見た。
「クロコダイン!貴方それでも戦士なの!?」
「な、何だとッ!?」
「誇りだの何だのと言ってたからもう少し正々堂々した男だと思ってたのに…!何が獣王よ!笑わせないでよ!!」
マァムの怒る声に他の兵士達も文句を言い出した。
「そうだ!こんな少年相手に人質まがいの手でくるとは…!」
「武人の風上にもおけぬ奴よ!!」
「恥を知れ恥を!!」
「だっ… 黙れっ!! 」
急に怒鳴ったクロコダインに兵士達は言葉を止めた。
「武勲のない武人など、張り子の虎も同然!なんとでも言うがいい!誇りなどとうに捨てたわッ!!」
言い切ったクロコダインに他の者達は何も言い返せなかった。
ダイとマァムはクロコダインから魔法の筒を奪う作戦に出、エルダは二人のサポートに回った。
ブラスの放つメラミをエルダのヒャダルコで爆発させ、その間にマァムがブラスを押さえてダイがクロコダインから筒を奪おうとした。
しかし、先程のメラミでダイのスピードが半減しており、クロコダインに弾き飛ばされてしまった。
「それ以上苦しまぬよう一思いに葬ってやる。この獣王クロコダイン最強の秘技でな!!」
クロコダインは右腕に全エネルギーを集中させ、ダイ達向けて放った。
「獣王痛恨撃!!」
クロコダインの右腕から放たれた攻撃はダイ達を直撃し、城の一部も打ち砕いた。
「か、勝った!」
攻撃を受けたダイ達は大ダメージを負い、ダイは既に瀕死状態だった。
ダイに止めを刺そうとするクロコダインの動きを見たマァムは、魔弾銃でダイに回復呪文を撃とうとしたが、後方にいたモンスターに邪魔をされた。
「悪魔の目玉っ!」
目玉のモンスターは自分の触手で次々とマァムを押さえ、マァムは身動き出来なくなった。
そしてクロコダインが斧を持ってダイの所に向かおうとした時、違う声が聞こえた。
「…や…めろ…」
「ん?」
クロコダインが振り返ると体にダメージを負いながら立ち上がっているエルダがいた。
「その体でまだ戦うつもりか、小娘」
「っ…!」
「いいだろう…ダイにトドメを刺す前に、貴様から先に葬ってやる!!」
斧をエルダに向けるクロコダイン。そしてエルダは強く身構えた。
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