本編
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ミストを倒し、最上階でバーンと戦っているダイの元へ向かう。
そしてその場に到着した時ポップがダイを攻撃を放つバーンから離し、戦闘を始めようとした瞬間。
バーンの額の目が光り、地面に五つの玉が落ちた。
残ったのはダイ、ポップ、エルダ、アバン、ヒム、ラーハルトの六人だった。
「な…何なんだ!?どうなってんだよ、こりゃ!?」
「バーンの第三の眼の眼光を受けると、戦うまでもない相手は玉にされちゃうんだ。さっき、レオナも…」
ダイの説明に彼が見た方向を見ると、そこには玉にされたレオナがいた。
しかし
「…ありがてえ。むしろ好都合だぜ…」
ポップの開き直った言葉にヒムとラーハルトは抗議の声を上げた。
「何だと!?テメェ、仲間がやられたってのに何とも思わねぇのかよッ!」
「…見下げ果てた奴だ…!」
「…死んだ訳じゃない」
言葉を止めるようにエルダが話すと、二人は同時に彼女を見た。
「バーンを倒せば元に戻るし、あの玉はそう簡単に壊れなそうだし、大勢いたって攻撃を入れれる人数は限られている…」
「ああ、相手は大魔王…。攻撃だけを考えてなきゃ、太刀打ちなんて出来ねえっ!!」
エルダに続けてポップも仲間達の事を言い、大魔王を倒す事に専念した。
残った者達を見た後、バーンは天と地を鳴らし、構えを取った。
その構えを取った瞬間、アバン、ヒム、ラーハルトは飛び出し、ポップはダイの回復に、エルダは隙が出来るのを待っていた。
だが
天 地 魔 闘
その瞬間、バーンは三つの攻撃を放ち、三人を難無く倒してしまった。
「ど…どうして…どうして皆を見捨てるような真似をしたんだよっ…!ポップ!!姉さんも!どうして皆を助けに」
「静かに!」
尚も叫び続けるダイをエルダは怒鳴って黙らせ、追い撃ちをかけないバーンを見ていた。
「黙って見ていなさい」
そして、少しずつ剣にエネルギーを貯めていた。
大きなダメージは伝わったが、ヒムやラーハルトは何とか起き上がった。が、アバンはダメージが多過ぎた為、玉に変えられてしまった。
玉に変えられたアバンを見ながら、ポップはバーンの天地魔闘の構えを見抜いた。
天地魔闘は返しの技。敵に先手を打たせるのが目的ではなく、余分なエネルギーを使わずに体内に溜め込んで爆発させる奥義。
その構えを取っている間、バーンが攻撃を仕掛けて来る事はない。
そしてバーンが構えを解こうとした瞬間。
バッ
エルダが飛び出した。
「エルダッ!止せッ!!」
「ギガデインッ!!」
ポップの声に止まる事なく剣にギガデインを落とし、そのままバーンにギガブレイクを放った。
バキンッ!
「…ッ!?」
バーンの体に触れた瞬間剣は折れ、エルダが我を失った時、バーンはエルダの首を掴んだ。
「ッ!」
「姉さんッ!!」
「残念だったな…。だが所詮オリハルコンでもない、傷付いた剣では余に傷を付ける事は出来ん。ましてダイと同じように暗黒闘気を受けた体では、全力を出す事も出来んだろうがな」
「ぐ…ッ!」
首を絞められたまま体を持ち上げられ、息が出来ないエルダは苦しみ始め、それを見たラーハルトは今にも飛び出しそうな勢いだった。
「そう焦るなラーハルト。余はまだこ奴を殺しはせん」
「何だと…!?」
ラーハルトを僅かに見た後再びエルダを見た。
「エルダよ…。余の部下になれ」
バーンの言葉に、ダイ達は目を見開いた。
「…な…に…ッ!?」
「余は同じ質問をダイ、そして貴様等の父、バランにも問い質した」
ポップは傍らのダイを見ると、ダイは小さく頷いた。
「バランはYESと答えた。だが、皮肉にもダイはNOと答えた」
「あ…たり前…だ…っ」
「なら貴様はどちらを選ぶ?」
バーンは少しだけ締める力を弱め、エルダを話しやすくさせた。
「ダイとは違い、お前は人間がどれだけ醜い者かも理解している。例え余を倒し世界中の者に認められようとも、人間共は必ずお前を迫害するだろう」
「…っ」
「その時貴様はどうする?人間共を殺すか?幼い頃のように…」
バーンの言葉に、エルダは母が死んだ時の事を思い出した。
そして、バーンの腕を掴んでいた腕が下ろされた。
「…確かに…人間は嫌いだ…」
「姉さん…ッ!?」
エルダの思いがけない言葉に、ダイは一瞬耳を疑った。
「自分より強い力を持つ者を嫌う、外見だけで差別する。すぐに化け物扱いする…」
次々に言い放つエルダの言葉に、玉に変えられた者達は俯いた。
「…私だって人間は嫌いだし、全ての者を信じる事は出来ない…」
エルダの、もはや答えは決まったような口ぶりに、バーンは小さくニヤついた。
「…だがな…」
ガシッ!!
「ッ!?」
再びバーンの腕を掴み、折れた剣先を手首部分に突き刺した。
「ギガデインッ!!」
ドガアアンッ!!
エルダの放ったギガデインは剣を伝い、バーンの体内に直接ダメージを与えた。
「き…貴様ッ!」
「返事はNOよ…お前の部下になるくらいなら…死んだ方がマシだッ!!」
もう一発ギガデインを放ちバーンはエルダを離そうとしたが、放される瞬間に三発目を放った。
「ぐ…ッ、離せッ!」
バーンは力任せにエルダを振りほどき、壁に向けて投げ飛ばした。
「エルダッ!」
壁に激突する瞬間にラーハルトがエルダを支え彼女を見るが、もはや戦える状態ではなかった。
「姉さんッ!!」
ダイがエルダに駆け寄った途端、バーンの眼光がエルダに放たれた。
それにより、彼女の体はバチバチと光りだし、エルダは駆け寄ったダイの頬に優しく触れた。
「…もっと、食らわせたかったけど…少し、でも…ダメージを与えられて…よかった…」
「…姉さん…」
「…後を…お願い…ね…」
そう言い残し、気絶した瞬間にエルダは玉に変わり、ダイは玉の中で横たわるエルダを見て小さく呻いた後バーンに向き直った。
バーンは傷付けられた手首を見た後、ダイを見て笑った。
「やはりお前達姉弟は甘いな。人間の血が混ざってるとはいえ、ここまでとは…」
「…」
「次はこちらから行かせて貰う。そ奴にやられた礼をしなければならんからな!」
バーンはダイ達向けて、攻撃を再開した。
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