本編
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バーンの攻撃に倒れたダイとエルダ。
他のメンバーも死に物狂いでバーンに攻撃を仕掛けるが軽くあしらわれ。
ついには一時撤退を考えたが、大魔王の魔力でその場から逃げる事も出来なかった。
止めを刺そうとバーンが両手に魔法力を貯めた時、背後から小さな声が聞こえた。
「…諦める…もんか…っ!!」
背後を見ると、そこには傷ついて倒れていたダイが立ち上がっていた。
「ダ…ダイ!?」
「…例え世界中の人が諦めたって…俺は諦めないっ…!絶対に諦めないぞっ!!」
立ち上がったダイに皆は驚き、バーンはダイに今言った事を聞き返した。
「今何と言ったのかね?よく聞き取れなかったが…」
「俺は絶対に諦めない…例え皆が絶望してしまっても…最後の最後まで戦いを捨てる訳にはいかないんだっ!!」
「この余の力を前にして正気でそんな言葉を吐くとは思い難かったのだが…」
「お前は「力が正義だ」って言うが…それは違う!お前は…絶対に間違ってる!!」
ダイのその発言に倒れていたクロコダインやエルダ、そしてヒュンケルも立ち上がり、再びバーンに向かって行った。
再び激戦を始めたダイとバーン。
しかし手傷を負わせた事にバーンも愛用の武器を取り出した。
ダイ達が持つ武器を作った人物、ロン・ベルクが作った“光魔の杖”。
“理力の杖”と同じようにバーンの魔法力を吸い、それを破壊力に変換。
杖を構えたバーンに戸惑いつつもダイは剣を振るった。
バキイイィン!!
ダイの剣は、無残にも折れてしまった。
剣が折れ、完全に戦意喪失したダイにバーンは衝撃波で作り出した光壁をダイ向けて放った。
「ダイ!何してんだよ!動け、動けよーっ!!」
ポップは力一杯ダイに向けて叫ぶが、ダイはピクリとも動かず、すぐそこまで衝撃波が近付いてきた。
その時、ダイの前に壁が出来た。
前に現れたのはクロコダインとヒュンケル、そしてエルダの三人だった。
「あっ…、危ない!三人ともどいてっ!!」
意識を取り戻したダイは叫ぶが、三人はそこをどかなかった。
「何処にいたって同じだ、どうせ死ぬなら俺達はここで死にたい…!」
「死に場所ぐらい、好きに決めさせてくれ…!」
「ここで貴方を見捨てたら、私は死んでも後悔する事になるからね…」
震えながら語るヒュンケルクロコダイン、そしてエルダはダイの方を向きながら答えた。
『うおおおおっ!!』
ドガアッ!!
衝撃波をその身に受けて僅かでも進行を抑える。
ダイは抑えられた衝撃に吹き飛ばされながら、エルダの姿を目に入れ、力一杯叫んだ。
「姉さーーんっ!!」
ドガアッ
三人はバーン達がいる方向に吹き飛ばされて気絶し、ダイはポップやマァムの後方の方に吹き飛ばされてしまった。
そして放たれたままの衝撃波はポップ達の方に迫り、もう駄目だ、と絶望した瞬間、足元の岩が突然崩れ、ポップ達は海に落下した。
衝撃から護ったのは、他でもないハドラーだった。
海に落下したポップとマァムが空を眺めると、そこには一頭の竜が飛んでいた。
その竜は手に球のような物を持ち、その中にはダイらしき人影が見えた。
「ま、待てっ…!ダイは、ダイはまだ死んじゃいねえ!待てえー!連れて行かねえでくれーっ!!」
ポップの叫ぶ声も虚しく、竜はダイを連れて飛び去って行ってしまった。
「もはや余の行いに水を差す者は誰も現れまい、例えあの聖母竜が新たな竜の騎士を誕生させたとしても、それが一人前になるのは10数年後。それに…」
バーンは光魔の杖を元の形に戻しながら、ヒュンケル達同様に倒れているエルダを見た。
「もう一人の竜の騎士は再び我が手に入った…、この地上が灰になるのは10日とかからんのだからな…」
宮殿に戻る際、近くにいたミストバーンを見た。
「ミストバーン、そ奴等は牢に入れておけ」
〔承知いたしました…〕
「…それと」
再びエルダを見、バーンはニヤリ、と笑った。
「竜の娘に“あれ”を飲ませておけ…」
〔…承知〕
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