本編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
会議室に集まり、これからの事を話していた。
するとマァムは皆に一時パーティを抜けると告げた。
魔弾銃も失くなり、攻撃呪文の手段は無し。回復呪文はレオナの方が適任である。
そのため故郷のロモスに戻り、自分だけの特技を身につける事を決めた。
マァムは、武闘家になる事を決めた。
「武闘家か…確かにマァムには合ってるかもね」
旅立つマァムを見送りながらエルダはマァムの新たな職業に納得していた。
「エルダは知ってたの?マァムが悩んでた事」
「なんとなくだけどね」
「だったら何でもっと早くに言ってくれねぇんだよ!?」
エルダの言葉に八つ当たりのようなポップの叫び。それに息を吐き、彼の額をコツンと叩いた。
「言ったって意味ないでしょ?これはマァムが自分で決める事。私達が口を出す必要なんてないの」
「で、でもよ…」
「君何一人で拗ねてるの?」
ポップが悩んでいる理由が分からず、レオナはポップに話すと、傍らのダイが小声で説明した。
〔ポップはねぇ、マァムの事が好きなんだ。だから寂しいんだよ〕
「つ、つまらねえ事チクるんじゃねぇ!」
ダイの小声が聞こえたらしく、すかさずポップは彼に怒鳴る。
「なぁんだ、そうなの。だったら言いたい事言っときなさいよ。暫く会えないかもしれないんだから」
そんなレオナの言葉に、ポップの顔が少しずつ沈んだ。
「う、うるせえな。あいつはさ、もう好きな奴がいるんだよ…」
「だからって一人で黙ってイライラしてるの?そんなの思いやりでも何でもないわ!」
レオナのズバッとした言葉にポップは悩む。
「第一君がもし戦いの中で死んじゃったらこれが最後のお別れになっちゃうのよ!彼女はずっと君の気持ちを知らないままで…それでいいの!?」
その言葉にポップは顔を上げ、マァム向かって駆け出した。
「さー行ったぞ~!どうなるかしら!?」
「レオナ、面白半分で言ったろ…」
ワクワクするレオナを呆れながら見るダイに、エルダは笑いながら遠くにいるマァムとポップを見た。
するとポップはマァムの肩を抱いて、ルーラで飛び去って行った。
「マァム、頑張ってね…」
長い髪を靡かせながら、エルダはマァムの成功を祈った。
.
マァムを送り出し、戻って来たポップはダイと武器探しに出掛けた。
残ったエルダは王宮の書斎に篭り、ひたすら書物を読んでいた。
調べているのはダイの額の紋章。
エルダはどこかであれを見た事がある気がするのだがどうしても思い出せない。
片っ端から書物を読み、調べていくが、手掛かりは掴めなかった。
「やっぱり解んないか…」
調べるのを諦め、書物を棚に戻していると、ダイが大声を上げて入って来た。
「エルダー!」
「?ダイ君」
「エルダ!今レオナからベンガーナにデパートっていう店があるん…」
ドスッ
大声を上げるダイにエルダは持っていた本で彼の頭を殴り、話を中断させた。
「な…、何するんだよエルダ~…」
「ダイ君。書斎は静かに本を読む所です。大声を上げてはいけません」
「は…、はい…」
反省するダイを見ると、彼の頭を撫でて、再び本をしまい始めた。
「それで、そのデパートがどうしたの?」
「レオナが連れて行ってくれるって!もしかしたら、新しい武器が見つかるかもしれないんだよ!」
嬉しそうに話すダイに、頭上にいるゴメちゃんも嬉しそうに飛び回る。
エルダが本をしまい終わったのを確認すると、ダイは彼女を押して書斎を出た。
「エルダも行こうよ!新しい防具とかも見つかるかもしれないよ!」
「別にいいけど、どうやってベンガーナまで行くの?」
「あ…」
ダイはそこを深く考えていなかったらしく、暫く悩んでいると、書斎の外にはレオナが腕を組んで待っていた。
「心配ご無用よ」
「あ、レオナ」
「あたしにまっかせなさい♪」
「確かに…これならすぐにベンガーナに着けるね」
少し呆れながら下を見るエルダ。下にはレオナを心配するパプニカの賢者達とバダックがいた。
レオナは気球を使ってベンガーナに行こうという大胆な考えを実現させた。
ダイは景色を見下ろしながら困った顔をしていた。
「いいのかい?これって泥棒なんじゃないの?」
「王宮の物をあたしが使って何で泥棒なのよ、いーじゃない!」
「まあ、そうだけどね…」
エルダは苦笑いしながらダイと顔を合わせた。
「そういえばダイ君。ポップ君は?」
「ポップならマトリフさんの所に行ったけど、置いて行ったから怒ってるだろうな…」
「ポップ?ああ、あの魔法使い君?別にいいんじゃない。まだ実戦経験足りなさそうだし、いてもいなくても同じだと思うけど」
ズバズバと言うレオナに、ダイはフォローを入れた。
「いや、ああ見えて結構頼れるんだぜ…」
「そうかな?ああいうタイプって、仲間がピンチになったら真っ先に逃げるわよ!」
反論出来ないダイは黙ってレオナの愚痴を聞いておくその時エルダは下にいる気配にあらあら、と呟いた。
その数分後、ポップが気球に昇って来た。
ベンガーナに着いた一行は港に気球を預け、馬車でデパートに向かった。
「…でか」
初めて見るデパートにダイやポップ、エルダは目を丸くしてデパートを眺めていた。
四人はデパート内へ入り、まず服を見る為にエレベーターで五階に向かった。
だがダイとポップは動いたエレベーターに驚き、レオナが説明すると大人しくなり、エルダはそんな二人にクスクスと笑ってしまった。
そして五階に着くと早速服選びを始めた。
ポップはマトリフから武器やマントを貰ったので遠慮し、ダイは気になる鎧を見つけて試着室へ。
エルダも自分の服を選ぼうとした時、後ろからレオナに声を掛けられた。
「ねえねえ、二人共!」
上機嫌のお姫様に呼ばれてエルダとポップは振り向くと、嬉しそうにポーズを決めるレオナの姿。
「コレ、どうかな?」
ビキニのような姿にポップは鼻血を出し、エルダはポカンと見た。そしてポップは鼻血を押さえながらレオナに向かって叫んだ。
「こんな格好した賢者がどこにいる!もっと地味なのにしろ!!」
「そうかしら?動きやすいのに」
「そういう問題じゃねえ!おいエルダ、お前も何か言えよ!」
ポップの言葉にエルダはレオナに近付き、彼女の肩に手を置いた。
「レオナ…
それだけじゃ寒いと思うよ。何か上着も着ないと」
「あ、それもそうね~」
その言葉にポップはずっこけた。
「言う事が違うだろうが!!」
「そうかな?」
エルダの反応に別の言葉を言おうとした時、試着室のカーテンが開き、大きな鎧に覆われたダイが出て来た。
「キャハハハッ!」
「「………」」
レオナはダイの姿を見て笑い、ポップは何とも言えない顔を、エルダは(あの鎧大きいな)と考えていた。
.