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『ミッション終了。仮想空間を解除する』
イアンの声が聞こえてカプセルが開き、眠っていた刹那達が目を覚ました。
「ッ、…」
「戻ってきたのか」
「全く、やれやれだぜ」
『ご苦労だったな。お前達の能力とその連係は、しっかりとデータに納めさせてもらった。これで戦術も立てやすくなるぞ』
「だといいが」
『ワシは入手したデータの検証に入る。疲れたろう、今日はゆっくりと休んでいいぞ』
イアンの声が聞こえなくなり、各々が立ち上がった。
「しかし、あんなデータが役に立つのだろうか」
「ああ。しかも、結局事件を解決させたのは、ハム仮面のようなブシ仮面だった。とても納得のいく結果じゃない」
「いいじゃねえか、あんなアホみたいな茶番から解放されたんだ」
「それもそうだな」
「そういえば、アレルヤとヒカルはどうした?」
「ヒカルのは開いているが、…アレルヤはカプセルに入ったままだ、どういう事だ?」
「まだ、仮想空間にいるんじゃないのか?」
「と、いう事は」
「「「連係が、取れてない?」」」
アレルヤが未だ仮想空間にいる事に疑問を持ちながら、ティエリアはヒカルの元に進んだ。
「ヒカル、ヒカル起きろ」
「ん…っ」
体を揺すられながら名を呼ばれ、ヒカルはゆっくりと目を開けた。
「はれ…ティエリア、さん…?」
「起きたか、ミッションは無事終わったぞ」
「ミッション…?」
まだ寝惚けているのか呆然としながらも立ち上がり、ティエリアを見上げた。
「私寝てたんですけど…何かあったんですか?」
「…そこさえも記憶がないのか」
「え?」
「いや、休むのなら部屋に戻って休むんだな」
「…はい」
フラフラしながら進むヒカルの後ろ姿にロックオンは少なからず心配していた。
「おいおい、あんなフラフラで大丈夫か?その内どっかにぶつかるぞ」
「…僕が送っていく」
ティエリアが一歩進もうとした時ヒカルの体勢が崩れ、慌てて支えようと手を伸ばした時。
ドサッ
ヒカルは倒れる事なく刹那に受け止められた。
「刹那」
「俺が送ってくる」
眠ってしまったヒカルを軽々と抱え、刹那は退出した。
無重力の廊下を無言で進みながら腕の中のヒカルを見下ろす。
結っていない髪が静かに流れ、四年前より大人びた顔。
それらをじっと見た後、刹那は小さく呟いた。
「今度やる時には恋人設定にしてもらうよう頼むか…」
.
そして、一人残されたアレルヤは。
「う、ぐ…」
「ハプティズムさん、具合はどうですか?」
「体中が痛いよ、遥ちゃん」
「そうですか。というわけで、皆と連係が取れないハプティズムさんは、減点100です!」
【完】
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