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鳩時計が鳴り、ロックオンは時計を見た後ティエリアを見た。
「…ハア、ボス。噂の特別捜査官がそろそろ来る頃です」
「何でも、相当な切れ者らしいな」
「楽しみですぅ~、わくわくですぅ~。ね、天然娘さん!」
「はい、どんな方なんでしょうね~」
もうすぐ来るであろう特別捜査官の登場を、ミレイナとヒカルは楽しそうに待っていた。
その時
バンッ!
「よーし全員手を上げろ!地面に膝を付いて両手を頭の後ろにおけ!いいから早くしろ時間がないんだ!」
ピ、ポポ
「俺だ、今容疑者を確保した。核爆弾の解除コードをそちらに転送する、15分? 10分でやるんだ! ハアー、済まない。約束する、後で掛け直す」
署に突然現れた男は皆に銃を向けて一方的に喋り、一同は慌て、ヒカルとミレイナは怯えるように抱き合っていた。
「な、何なんだ一体!?」
「新手のテロリストかよ?」
「き、貴様は!」
「フ、CTUのバック・ジャウワーだ」
「ハム仮面だろ!」
「違うな、今の私はブシ仮面だ」
「今の私って事は、昔はハム仮面だったという事に」
「バック・ジャウワーじゃねぇのかよ」
「細かな詮索は無用だ」
「勝手な事を」
「何度言えば解る!私はグラハム・エーカーではない!」
「言ってねーよ!」
「よく来てくれたね、ブシ仮面」
「フン、盟友の頼みを断る程、無粋ではないつもりだ」
「ふ、こい、つ」
「フハハハ!」
現れたテロリスト、もといブシ仮面と呼ばれる男は特別捜査官らしく、ビリーと和やかに話していた。
「勝手に和むな!」
「おぉ、そ、そこに所在無さげに立っている君は、あの時の少年ではないか!」
「うっ、ちょ、ちょりっす…」
「その容姿、もはや少年ではなく青年と呼んだ方がいいか。あれから5年、見違えるように成長したな」
「ちょりっす…っ」
「フン、勿論私の君への愛、この5年で大きく成長している。その証拠を、今ここでお見せしよう。は、フフフフしょしょしょ少年!青年のような少年!」
「あ!ぐっ、あぐ、何をする!?」
ブシ仮面は刹那に迫り、手や肩を強く掴んだ。
「無論、ナニをするに決まっている」
「俺に触れるな!」
「何を今更!君だってこういう系の作品にな、く、数多く出演して「 俺はやってない! 貴様ごときと一緒にするな!」
「ならば、落ちる所まで落ちるがいい!」
「勝手な事を!」
「いいではないかいいではないか」
「良くはない!」
「情けだ、むしろこれは情けだ!」
「そんなものかけるつもりはない!」
「怖いのはさ、最初だけだからさ!」
「本当に来るな!」
「直ぐ癖になるから!」
「重い!」
「む~、そんなに嫌がられながらそういうのも」
「あ、あ、あ!」
「おおおお~、これはドキドキですぅ!」
「は、遥ちゃん。刹那が素に戻ってる、減点しなくていいのかい?」
「これはこれで有りです」
「有りって、何が?」
「しっ、黙って見るです!」
「止めろ!止めろと言っている!」
「相も変わらず頑なだな、その身持ちの固さ、溶かし概があるというもの」
「う、う…う…」
「ヒカル、どうしたの?」
「馬鹿な事を!」
「お、おい。それあのブシ仮面の銃だぞ!」
「そうでもないさ、生憎、私の免疫は酸性でね」
「貴様人間か!?」
「ヒカル、それは衝撃が強い。こっちを使え」
「目覚めたのだよ、武士道に。そして、その中には衆道というものもある。そう、それは気高い好意なのだよ」
「や、止めろーーッ!!」
ドゥンッ!!
ガンガンガンッ!!
「ぐはっ!」
「グラいやブシ仮面!」
刹那に絶体絶命のピンチが迫った瞬間、最初に重い衝撃がブシ仮面を遅い、その後数回の衝撃が襲った。
ブシ仮面の背後を見ると、ティエリアがショットガンを、ヒカルが拳銃を持ち、煙を上げていた。
「う…うぐ…っ」
「いい加減にしておけ、これ以上やるなら、君を後ろから撃つ」
「ボス、既に撃っていますが。というか、何故ヒカル じゃなくて、 天然娘まで…」
「どうするんだよ、特別捜査官を撃っちまって。しかも何発も」
「ちょ、ちょりっす刑事!大丈夫ですか!?」
「あ、ああ…」
「どこか怪我してないですか!気分は!?」
「大丈夫だが…」
ヒカルは涙目になりながら刹那に駆け寄り、無事かどうか確認していた。
「…よかった。ちょりっす刑事が無事で、よかった」
「ヒカル…」
「何かあったら…私、私…っ」
「おおぉ~!ドキドキの次はラブラブのシーンです~」
「二人共、素に戻ってるし…」
「つかあのお嬢さん、心配しただけで悠長なく人を撃つとは」
「刹那め…やはり彼を撃てばよかったか」
「止めて下さいボス」
「しっかりするんだブシ仮面、傷は深いぞ。ああ~、どうしたら「さて、今回のラッセ・アイオン殺害事件だが」
「生きてる」
「殺害事件だが」
「やはり人間じゃない」
「殺害事件だが!」
「ちょ、ちょりっす刑事は私が護ります!」
「殺害事件だが!!」
「…解ったよ、言えよ」
何事もなく起き上がったブシ仮面に一同は内心驚き、ヒカルは刹那を抱き締めながら震えていた。
「うむ。私は、この殺害事件は身内による犯行だと考えている」
「根拠は?」
「有る訳がない!」
「とんだ特別捜査官だな」
「いや、考えれない事はないよ。被害者であるラッセ・アイオンは、宇宙艇の操舵士だった。つまり、凶器であるアルヴァトーレを自ら密輸していた可能性もある。もし、彼が密輸組織の一員だとしたら」
「成る程、何かのトラブルがあって仲間割れを起こし」
「そして、殺されたと言う訳か」
「フン、何を根拠に」
「お前が言い出した事だろうが!」
「落ち着くんだ、狙い撃ち」
「しかし!」
「狙い撃ち、ラッセ・アイオンは、フリーランスの操舵士だったな」
「あ、ええ。ボス」
「奴が操舵を請け負った、全ての宇宙艇の航海記録を調べるんだ。出来るな、ちょりっす、天然娘」
「ちょりーっす!」
「きゃっ!」
「解りました」
「アレルヤはいい」
「何故ですか!?」
「フン、何故かな?」
刹那は抱き付いたままのヒカルを抱えて調べに向かい、それを手伝おうとしたアレルヤはティエリアに断られ、項垂れた。
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