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ア「…っ、い、痛いよ…体中がズキズキするよ…超人機関で強化された肉体なのに…ハ、ハレルヤ…これが僕達の受ける、贖罪なのか…」
刹「いや、調子に乗った男に、ボコボコにされただけだ」
ア「脚本家の、悪ふざけ、いや、世界の悪意が見えるようだよ…」
テ「どちらかといえば、前位にやられた訳だが」
ア「あ…うぐ…」
「アレルヤ、大丈夫…?」
ベッドに横になって呻くアレルヤを浸すら心配するヒカル。
刹「ティエリア、ヒカル。暫く此処を放れる。アレルヤを頼む」
テ「何処に行くつもりだ?」
刹「ターゲットとの接触をはかる」
テ「っ、グラハム・エーカーに会いに行くというのか?」
刹「気付いているとは思うが、俺は彼に、意味もなく気にいられている。自宅に尋ねたとしても、拒絶される事はないだろう」
テ「危険過ぎる。あの男の強さは、目の当たりにして解っている筈だ」
刹「例えそうでも、任務をまっとうするのが、ガンダムマイスターだ」
テ「ならば、エクシアを準備させておけ。いざとなれば、使用しても構わない」
刹「生身の男を相手に」
テ「俺の中にある何かが訴えてくる。例えガンダムを使ったとしても、あの男は理不尽なまでに切り抜けてしまいそうな、そんな予感がする」
刹「…解った。ロックオンへの報告を頼む」
テ「了解した。刹那、死ぬなよ」
「気を付けてね…」
「うんちょりーっす!」
テ「…性格設定をいきなり変えるな」
刹那の突然の変化に、ヒカルは思わずコケた。
.
バイクに乗り、グラハムの自宅を目指す刹那。
「担当教諭である、グラハム・エーカーの所在地は」
刹那の声に、端末の地図にはグラハムの居場所が映し出された。
「ここか。刹那・F・セイエイ。目標へ向かう」
バイクを走らせてグラハムの自宅前に到着した。
ピンポーン。
「用があるなら入りたまえ」
ガチャ。
「あは、ちょりーっす!ハム先生、サプライズに来ちゃいました。ウフ、刹那君登場ー。フフ、驚いた?おっどろいた感じ?ふふ~、ハム先生、何その顔、マジうける。口元から何か垂れてる」
「…は、ジュル!ゴシゴシうん、済まない。欲望が体の端から滲み出てしまったようだ。しかしこの状況。青天のへきれき。いや、千載一遇の機会と言うべきか」
「え?何それ?尋常?マジヤバイね。やっちゃってる感じ?」
「それは、これからの事となる。玄関での立ち話もなんだ。中に入るといい」
「はい!お邪魔ちょりーっす!」
「此処が、私の前線基地だ」
「ちょりーっす!す~す〜」
中に入り、辺りを見回す刹那。
(な、何だ?この部屋は?高価な端末が並び、ゲームソフトとプラモデルが、山のように詰まれている。テロリストの隠れ家とはとても思えない。だが、これがカムフラージュである可能性も)
「どうかしたかね?少年」
「ねちょハム先生、この凄い量これ、ハンパなくね!ちょまじぱね。この棚にあるゲーム、皆男しか出てないし、これヤバイ。先生やっちゃってる感じ?」
「ああ、やっている」
ガバッ!
「っ!?な、何を!」
「君を後ろから抱き締めている」
「ヤ、ヤバイ…!マジヤバイ!」
「何を今更、君だって、こういう系の作品に数多く出演しているなら、状況は万事飲み込めている筈だ」
「ヤッバイな~それ、ヤッバイっすよ!」
「その使い慣れない口調をいい加減やめたらどうかな?」
「っ!?まさか…っ、離せ!」
刹那はハム先生を振り払い彼から離れた。
「フフフフ、仰せはもう終わりかね」
「っ、気付いていたのか」
「どんなに性格を変えようとも、目を見れば解る。何かを追い求めているその目だけは、どんなにとりつこうと変える事は出来んよ」
「貴様…何者だ?」
「その言葉、そっくりそのままお返ししよう」
「く…っ!」
刹那はグラハムに銃を突き付けた。
「ほう、見慣れない銃だ。何処で作られたものか」
「もう一度言う。貴様は何者だ?」
「愛を探求する教職員」
「戯れ事は止せ!質問に答えろ」
「答えられないと言ったら?」
「貴様を撃つ」
「怖い怖い」
「俺は本気だ。そういう事をする覚悟がある」
「何が君をそこまで駆り立てるのか」
「質問しているのは俺だ」
「フ、いいだろう。私は、君の考えている通りの男だ」
「っ!…やはり、貴様がテロリ「そうだ!私は男性をこよなく愛する魅惑の愛好家。そうとも、君という存在に心奪われた男だ!」
「な、何?」
「少年、私は君を求める。果てしない程に!」
グラハムはそう言い、刹那に迫った。
「ぐあっ!っ、やめろ!」
「少年!しょう、少年!」
「く、は、離せ!」
「出来ないな」
「何で!?」
「求めている人がいる!っ、く、乙女座の私にはセンチ、センセン…センチ…くうぬ…っ」
「離せ!」
ガタガタンッ!
床に押し倒され、刹那は銃を離してしまった。
「しまった、銃が!」
「ぐふふ、これで君を護る物はなくなったな。さあ、さらけ出すといい。君という存在を、その全てを!」
「俺はっ!」
ガチャッ!!
「刹那!!」
刹那のピンチに現れたのはロックオンだった。
「っ、ロ、ロックオン!?」
「だ、誰だね君は!?」
「な、何だ…?何をしている刹那!?」
「ロックオン、これは」
「 お父さん!! そんなふしだらな真似許しませんよ!!」
「何を勘違いしている!?」
「私は間違ったままでいたい」
「黙ってろ!」
「兄さんや、いい加減刹那から離れなさいッ!!」
ガシャアアンッ!
ロックオンはグラハムを刹那から離した。
「何をする!?」
「俺が悪いみたいに言うな!」
「しかしロックオン、何をしに此処へ?」
「と、そうだった…あまりの事に重要な事を忘れてたぜ…。刹那、対象者が何者かに誘拐された」
「な、何?」
「しかも、ティエリアが監視している目の前でだ。相当の手だれだな」
「ターゲットが他にいる…?では、此処にいる男は」
「何度も言わせないでほしいな少年。私は、ただの男色家だ!」
.
運転をしたままロックオンは片手で端末を開き、ティエリアに連絡した。
「ティエリア、ターゲットは?」
『対象者が立ち寄りそうな場所を隈なく探したが、見付かっていない』
「了解」
一度端末を切り、今度はアレルヤに連絡を受けた。
「アレルヤ、そっちは?」
『…体が、痛いよ…』
「そうか、解った」
アレルヤは喧嘩番長の時の怪我で戦闘不能だった。
「ハア、完全にお手上げかよ」
「ロックオン、ボーイフレンドの沙慈・クロスロードなら、対象者の行方を知っている可能性も」
「無理だな。その少年も誘拐されている」
「そうか…。なら、ヒカルは?」
「ヒカルも対象者と一緒にいたが、共に誘拐された」
「な、何だと!?」
「しかも、今のあいつは銃も何も持ってない。…やばいな」
「くっ、俺が勘違いをしたばかりに…ヒカルまで」
「悔やむより前に、やる事があんだろ?」
「ああ、そうだな。解っているとも。ヒカルは…必ず助ける!」
ロックオンは車を走らせた
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