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第一期

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謎の少女


ソレスタルビーイングが活動を開始してから四ヶ月後。ガンダムマイスター全員はガンダムの整備の為、宇宙にあるトレミーに戻った。


久しぶりに味わった宇宙空間を堪能し、ヒカルは部屋に戻った。


『トリィ、トリィ!』


初めて味わう無重力にトリィは喜び、何度も部屋を飛び回っていた。

そんなトリィを見ながら寝転がっていると、格納庫から通信が入った。


「はい」

ヒカルか?悪いが格納庫まで来てくれないか?』

「分かりました、今行きます」


通信を切り、ヒカルはトリィを連れて部屋を出た。


格納庫に向かう途中、前方から刹那がこちらに向かって来ていた。

ヒカルが声を掛ける前にトリィは刹那に向かい、それによって刹那は彼女に気付いた。


「何処行ってたの?」

「食堂。ヒカルは?」

「私はイアンさんに呼ばれて格納庫に行く所」

『トリィ!』


トリィがそうだ!と言いたいように鳴き、ヒカルはそれに笑った。

すっかり元気を取り戻したヒカルに刹那はどこか安心し、そして小さく決心した。


「…ヒカル

「ん?何?」


自分の指にじゃれてくるトリィから視線を刹那に移し、彼の言葉を待った。


「いつか、話すから」

「え?」

「モラリアでの、事…」


途切れ途切れの言葉。しかしモラリアの言葉で何を言いたいか解ったヒカルは、ゆっくりと刹那の手を握った。


「そう思ってくれただけで嬉しい。話したくないならそれでいいよ」

ヒカル…」

「ありがとう。刹那」


彼に微笑み、ヒカルは再び格納庫を目指した。


「イアンさ~ん!」


格納庫に付き、レクサスを整備していたイアンに声を掛けると、彼は作業を中断してヒカルに近寄った。


「悪いな、来てもらって。実は少し確認があってな」

「いいですよ。トリィ、あっちにハロ達がいるからそっちにいなさい」

『トリィ!トリィ!』


ヒカルに挨拶をしてトリィはハロ達が集まる場所に飛んだ。それを見届けると、ヒカルは作業に掛かった。



数時間後、アラームが鳴り響き、スメラギから通信が入った。

トレミーを人革連に見付けられたらしく、キュリオス、ヴァーチェは緊急発信。


整備が不完全なデュナメスはハッチから射撃。エクシアはトレミーの護り。そしてレクサスはトレミーに向かってくるMSの迎撃。


スメラギの予報はキュリオスとヴァーチェを発進させトレミーを囮にMSを追い込み、挟み打ちにする作戦だった。

だが敵はキュリオス、ヴァーチェ共に罠をかけて足止めをし、その隙にトレミーを叩く作戦に出た。


「陽動を陽動で答えた!?」


スメラギの言葉に驚愕しながら、現れた敵輸送艦をデュナメスが射撃。だが不完全な為か、その射撃は外れてしまった。


迫ってくるミサイルを三機が撃つが、落とし切れなかったミサイルがトレミーを攻撃。


「っ!トレミーが!!」


だが咄嗟に放ったGNフィールドのお陰で対した事はなく、再び輸送艦を睨み付ける。


『この速度…無人艦による特攻だわ!』

『特攻って、イヤアアーー!!』


スメラギ、そしてクリスティナの悲鳴にヒカルは唇を噛んだ。


「やらせない!!」


ヒカルはレクサスの長剣を手に持ち、無人艦を真っ二つにした。

そして無人艦の後ろに隠れていたMSを捕えた。


『敵総数、36機』

『洒落た真似を!』


デュナメスがすかさず敵機を狙う。だが敵機はデュナメスの照準から避けてしまう。

エクシアはトレミーを護りながら迎撃を続けていたが敵機は次々と後方に下がっていく。


『くそっ、前に出れば防御が薄くなる!』

「刹那は護りをお願い!私が潰す!!」


レクサスは後方に下がった敵機に向かい、次々に敵機を破壊していった。


ヒカル!!』


だが余りの多さにレクサスは苦戦を強いられていた。


「っ、こんな所で…!」


ブーメランで後方の敵を薙ぎ払い、迫ってくる敵機には拳を付けた。


「やられてたまるかーー!!」


敵機を拳で爆破させ、次のMSを腰のレール砲で撃墜させた。



.

数十機の機体に覆われながらも何とか持ちこたえたトレミーとエクシア、デュナメス、レクサス。

迫ってくる敵機を何とか撃墜していった。


「くそっ!アレルヤは…ティエリアは大丈夫なの!?」


別行動をしている二人を心配しつつ、目の前の敵機を撃墜していった。


ヒカル!貴方はアレルヤとティエリアの元に向かって!』

「っ!?でも!」


突然入ったスメラギからの通信。その言葉に驚きつつも、敵機から目は放さなかった。


『敵の目的は私達じゃない!ガンダムの鹵獲よ!』

「そんな、じゃあアレルヤ達は…!」

『行け、ヒカル!』


スメラギの言葉にヒカルは動揺する。それにロックオンから通信が入った。


『ここは俺と刹那で大丈夫だ!二人の元に行け!!』

「…皆、死なないでね!」


ロックオンの言葉にレクサスは背中の翼をバッ、と広げアレルヤ達の元に向かった。





前方から感知した熱源にヒカルは気付き、その方向に向けて速度を速めた。


「っ、ヴァーチェ、ティエリア!」


ヴァーチェを囲む人革連のMS部隊。それに向けて機体を飛ばし、背中のビームソードを握り、敵機を一機破壊した。


ヒカル!?』

「ティエリア、大丈夫!?」

『余計なお世話だ!それより放れていく輸送艦を見ろ!』


ティエリアに即され、離脱する輸送艦を見ると、そこからキュリオスの熱源が確認された。


「まさかアレルヤが!?」

『あの担架を破壊しろ!』

「でも、アレルヤがまだ!」

『ガンダムの機密を守るのが先決だ!!』


ヒカルの言葉を遮り、ヴァーチェが射撃体制に入った時、新たな熱源がこちらに向かって来た。


『速い!新型か!?』


ピンクの機体向けてヴァーチェが攻撃を放つ。だがそれは二度も避けられ、その隙に輸送艦が動いてしまった。


『っ、輸送艦が!』

「ティエリアは輸送艦をお願い!こいつは私がやる!!」


ヴァーチェの前に出たレクサスはピンクの敵機と対峙し、ティエリアから放そうとした。


しかし相手は相当の使い手らしく、ヒカルは少し苦戦気味だった。


「くそ…、新型だからって、調子に乗るな!」


相手の攻撃を受け止めたままレール砲を動かし、敵機の右足を破壊した。

それを見た他の敵機がこちらに迫り、それをヴァーチェが撃墜させようとするが敵部隊は難無くそれを避けてしまった。


そして部隊がヴァーチェ向かって、捕獲用の武器を放ち、四方からの攻撃にヴァーチェは動けなくなってしまった。


「ティエリア!!」

『何処を見ている!?』


敵機からの声に前を向くとレクサス向けて蹴りを入れその衝撃にヒカルは悲鳴を上げた。


「キャアアアッ!!」


バランスを崩したレクサスに別MSが粘着物を放ち、レクサスの動きが鈍くなってしまった。


「くそっ、このままじゃ…!」


責めてもと思い、レール砲でヴァーチェに取り付いている敵機を撃とうとしたがそれはまたもやピンクの敵機に邪魔をされた。


「ぐ…っ!」


レール砲を破壊され、その反動でコックピットはショートし、その衝撃にヒカルは頭を強く打ってしまった。


ヒカル!』

「…ティ…エ、にげ…っ」


そしてヒカルの意識は途絶えてしまった。





ヒカル!返事をしろ、ヒカルっ!!」


動かなくなったレクサスに向かってティエリアは叫ぶが、彼女からの声は聞こえなかった。


それに、尚も抵抗を見せるヴァーチェに先程のピンクの機体が攻撃しようとした時。


ヴァーチェの動きが変わった。

ヴァーチェは武装を外して身軽になり、その姿に敵部隊は動揺した。


「ガンダムナドレ、目標を消滅させる!!!」


ナドレが放った砲は四方にいた敵機を消滅させ、残った三機はその光景に撤退を始めた。


「うああああ!!なんという失態だ…、こんな早期にナドレの機体をさらしてしまうなんて…、計画を揺がめてしまった!ああ…ヴェーダ…」


自分の失態を悔やみ、涙を零すティエリア。


「俺は…、僕は…、私は…」





暫くして、トレミーとデュナメス、エクシアが到着しレクサスとキュリオス。ヴァーチェ。


否、ナドレを回収した。



エクシアはレクサスに近付き、回収の際に彼女の様子を見た。

ヒカルは、頭から血を流して気絶していた。


ガンダム各機をトレミーに収容させると、刹那は直ぐさまレクサスに向かった。

他の声が呼び止めるにも関わらず、レクサスのコックピットを開ける。


中にいる少女は、エクシアで見たのと同様に血を流して気絶していた。


ヒカル…、ヒカル!」


メットを取って彼女を呼ぶだが全く反応せず、刹那はヒカルを抱えて医務室に走った。



手当てをしてもらい、ベットで眠るヒカルを黙って見ている刹那。彼の肩に乗っているトリィも心配そうに彼女を見ていた。


その時、室内にロックオンが入室してきた。


「ロックオン…」

ヒカルの容体は?」

「頭を強く打っただけだと言っていた」


刹那の傍らに立ち、同じようにヒカルを見るロックオン。彼の顔はやるせない表情だった。


「…情けないぜ、俺達は」


もう暫くここにいようか考えたが、これ以上いれば何を言うか解らないと思い、ロックオンは退出して行った。


刹那はただ一人、彼女の手を握り締めながら、目覚めを待った。


「…ヒカル



.

人革連からの鹵獲作戦を無事回避出来たトレミー内のブリッジでは、ティエリアがスメラギに食って掛かっていた。


キュリオスの鹵獲寸前、レクサスの被弾、そしてナドレの姿を敵にさらしてしまった事。

全てにおいてに八つ当たりしていたが、ロックオンにナドレの件は自分の責任だと言われ、ティエリアはブリッジを出て行った。


その時、前方から医務室から出て来た刹那を発見した。

だが、彼はティエリアに気付く事なく、医務室の方を暫く見ていたが、すぐに自室に向かって行った。


ティエリアは刹那の姿を見送った後、医務室に入り、ベットで眠っている少女に目を向けた。


『トリィ!』


ヒカルの傍にいたロボット鳥がティエリアの肩に留まり、彼を見ては首を傾げていた。


そんなトリィを見て、ティエリアはヒカルが眠るベットの傍にある椅子に腰掛けた。


ヒカルの頭には不似合いな包帯が巻かれており、ティエリアが思い出すのは、戦闘時に被弾した時の彼女の声。



―――…ティ…エ、にげ…っ。



「…バカが」


小さく呟き、ティエリアは優しくヒカルの頭を撫でた。





目が覚めると、そこは医務室。


ヒカルはゆっくりと辺りを見回し、今更の事を思い出していた。


鹵獲されたキュリオス、そして敵MSに囲まれたヴァーチェ、ヴァーチェを救おうとして敵MSに攻撃を受けて気絶した。


「っ、アレルヤ…!ティエリア!!」


ヒカルは勢いよく起き上がり、二人の無事を確認するため部屋を飛び出した。



展望台でハレルヤと話していた。だがこれ以上彼と話したくなくて振り返ると、そこには息を切らしたヒカルがいた。


ヒカル…?」

「ハア…ハア…、よかった…」


息を整えながらアレルヤに向かって笑い掛けるヒカル。だが彼はヒカルが言った言葉に疑問を持った。


「ど、どうしたの…?」

「どうしたぁ…?どうしたじゃないわよ!」


いきなりアレルヤを睨み付け、叫び出した。


「スメラギさんに言われて二人の所に向かったらアレルヤは鹵獲されているわ!ティエリアは撃とうとするわ!揚句の果てに無事かどうか確認すればどうしたぁ!?」


一気に要件を言われ、アレルヤは少し混乱気味だった


「…心配、したんだから…」


先程とは打って変わって、小さく呟いて俯くヒカル。そんな彼女にアレルヤは苦笑いして彼女の頭を撫でた。


「大丈夫だよ、僕は。どこも怪我してないし」

「…本当に?」

「僕より、ヒカルは大丈夫なの?」


頭に巻かれている包帯に目をやると、ヒカルはえ?と言って自分の頭に手を乗せた。


わさわさわさわさ


「…ヒカル?」

「痛い…。嘘!私怪我してる!?」


自分の状況に気付いたらしく、目の前にあるガラスを見て自分の姿を確認した。


「本当に怪我してる…。ハッ、て事はレクサスも…、レクサスも壊れちゃったの!?」


一人慌てふためくヒカルを呆然と見ていると、その場に刹那が現れた。


「刹那、どうしたんだい?」

「…ソレを回収しに来た」


ソレ、とはヒカルの事。刹那は無言で彼女を引き連れて行くが、途中彼女がまた叫んだ。


「あ!刹那、ティエリアは!?ティエリアは大丈夫!?」

「煩い!大声を上げるな!」


暴れるヒカルを少し怒り気味で引き連れる刹那。


アレルヤはそんな二人に呆然としていたが、小さく笑いを零し、自分が今やるべき事を決意した。



刹那に医務室に連れ戻され医師に叱られながらも特に異常がないと解ったヒカルは、直ぐさま着替えてレクサスの元に向かった。

機体を見て少し安心した。特に目立った外傷はなく、コックピットも修理されていて元通り。


「よかった…」


レクサスに寄り添い、無事を喜んだ。





その後、次のミッションを行う為に再び地上へ向かいその道中、ヒカルは残念がっていた。


「ティエリアとも話したかったのにな…」

『次に会った時にでも話しときゃいいだろ?』

「まあ、ね…」


回線が繋がったままのロックオンにそう言われ、少しふて腐れながらも、次のミッションに集中した。


南アフリカ 国境地帯


向かってくる敵MSを次々と撃墜し、別ミッションのアレルヤとティエリアを心配していた。


「二人共、大丈夫かな…?」

『よそ見するな、前を見ろ!』


刹那に言われ、目の前にいた敵機に手を伸ばして爆破させ、エクシアの後ろにいた敵機をブーメランで墜とした。


「君もね」

『…フンッ』


背中越しに機体を合わせ、その場のMSを全て撃破した。



その後、アレルヤ達のミッションも無事終了し、暫しの休息が訪れた。

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