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短編

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謎の少女

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【異生体の襲来】


地球に落ちた探査船の破片。軍はそれを回収しようと現地に向かったが肝心な物が見付からず、その近辺で不可解な事故が多発した。


アジアの砂漠地帯へ破片回収に行った連邦軍兵士が、突如動き出した無人トラックにはねられ数名の負傷者を出した。


ロシア地方の小都市では無人の自動車が追突事故を起こし、ハワイ諸島のヨットハーバーでは十数艙のクルーザーが巨大な何かに抉られたような跡が残され、AEU圏の地下鉄の駅では停車中の車両に無人の車両が衝突し、数十名の重軽傷者を出した。


そして、人革領の地方都市に住む女子高生が自宅の玄関前に到着し、いつもの様に扉の生態認識装置に触れたが扉は開かなく、不思議に思いドアノブを握った。

すると少女の手に金属が張り付き、強引に引き離そうとして掌の皮膚が剥がれ、体勢を崩して尻もちを付いた。


痛みを堪えながら扉が開く音に顔を上げると、家の中から宇宙服を着た人物がゆっくりと少女に近付いていく。少女は驚愕で腰が抜けて動けず、こちらに伸ばす腕に絶叫を上げた。





「ああああっ!!」


.

「地上に降りる?」


全ての異変はトレミーにも届いていて、刹那は地上に降りる提案を言い出した。


「地上に落ちた破片が、脳量子派の高い人間を襲ってるって情報、本気で信じるのか?」

「ヴェーダからの確定情報です」

「本当なら、仲間にも危険が及ぶ」

「ミレイナ、アレルヤとのコンタクトをお願い」

「了解です」


スメラギの指示にミレイナは端末を叩き、刹那とロックオンは小型艇で地上に降りる事になった。


ピー

「駄目です、コンタクト出来ません」


いつもは出来る筈の通信が出来ない事に刹那の表情が険しくなった。


「急ごう」

「オーライ」


ブリッジから出て行く二人。その後ろ姿を見送った後、ヒカルは表情を落とした。


ヒカル?」


声を掛けられ、ヒカルはフェルトの方を向いた。


「どうしたの?」

「あ…いや…」


何か告げようとしたが上手く言葉に出来ず、「ごめんね」と言ってブリッジを出た。


部屋に戻ったヒカルはベッドで寝ているソラと側で大人しくしているトリィを見て笑った後、ディスクの端末を開いた。


ピピッ


ヒカル

「っ、ティエリア…」


突如端末に映し出されたティエリアの姿に、ヒカルは息を飲み、表情を落とした。


「ティエリア、あの落下した破片だけど…」

【何か感じたのか?】

「少し。ソラも感じたのかさっき泣き喚いて…あれはなんなの?」

【解らない】


ヴェーダと一つになったティエリアにも解らない事実に、ヒカルは息を飲んだ。


【それより、刹那にはもう話したのか?】

「…まだ」

【いつまでも秘密には出来ないぞ、いくら僕が情報を伏せているとしても】

「解ってる。でも、もう少し…もう少しだけ待って」


真剣な眼差しを向けるヒカルにティエリアは目を閉じ【解った】と言って画面から消えた。


立ち上がったヒカルはベッドに座り、眠っているソラの頭を優しく撫でながら笑った。


.

刹那とロックオンがアレルヤとマリーを連れて戻って来ると通信が入り、ミレイナとフェルト、ソラを抱えたヒカルの四人は待機室で帰りを待っていた。


そして待機室の扉が開き、数年振りに会うアレルヤとマリーをミレイナは嬉しそうに出迎えた。


「ハプティズムさん、ピーリスさん。お久しぶりです」

「随分雰囲気が変わったね、ミレイナ」

「その髪型、とても似合っているわ」

「大人の女に脱皮中です♪」

「フェルトもね」


アレルヤはフェルトの髪型も褒めた後、同じマイスターであるヒカルを見た。


ヒカルも元気そうだね」

「勿論。ほらソラ、アレルヤとマリーさんだよ~」

「あ~」

「こんにちは、初めまして」


手を伸ばすソラの手にマリーは触れて軽い挨拶をし、ヒカルは扉の方に立つ刹那とロックオンに気付いた。


「刹那、ロックオン。怪我はない?」

「ああ」

「何ともないぜ」


怪我がない事にホッとしていると、スメラギとラッセがやって来た。


「刹那、クロスロード君達は?」

「連邦政府の対応で、脳量子派遮断施設に避難している」

「さすが新政府、いい判断だわ」

「それより頼んでいた件だが」

「その事だけど―――」


どこか答えるのに渋るスメラギに、ロックオンが間に入った。


「その前に、一息つかせてくれ」


その提案に、スメラギも頷いた。


「そうね、じゃあ0012にブリーフィングルームに集合で」

「了解」


レバーを掴んで部屋に戻るロックオンに、ラッセは待機室内にいるアレルヤとマリーに声を掛けた。


「アレルヤ達も休めよ、部屋はそのままにしてあるぜ」

「ありがとう。マリー、行こうか」

「ええ。ソラ君、またね」

「う~」

「あたしが案内します!」


ブリッジに戻るラッセとアレルヤとマリーを部屋まで案内するミレイナ。

それを見送り、残ったフェルトとスメラギは思い詰めた表情をする刹那に視線を向けた。


「刹那、どうかした?」

「…いや、別に」


言葉とは裏腹に、その口調はどこか靄が掛かったようだ。


「何か感じたんでしょ?」

「ああ。…だが上手く言葉に出来ない」


そう言って床を蹴り、自室に戻る刹那。ヒカルソラを抱く力を少し強めた後、フェルトの肩に手を置いて頷き、刹那の後を追った。





部屋に戻った刹那は着替えもせず、パイロットスーツの襟元を緩め、ベッドに腰を下ろした。


考えるのは地上で起こった出来事。自分が倒した筈のリボンズ・アルマークの存在と、その時感じた違和感。

答えが解らない考えに悩んでいると、部屋にヒカルが入って来た。


「刹那」

ヒカルソラは?」

「部屋で寝てるよ」


息子の様子を知らせ、ヒカルは何も言わずに刹那の横に座り、そっと手に触れた。


「どうしたの?」

「…いや」


地上で起こった事を口にしない刹那に、ヒカルはゆっくりと口を開いた。



「叫んでるみたいだった」

「ッ!」

「でも何を言っているのかは解らない、ソラも聞いたらしいのかずっと泣いてた」

ヒカル、お前も…」

「僅かだけどね」


刹那の頬に手を伸ばし、ヒカルは笑った。


「一人で抱え込もうとしないで、話して」

「…俺は」

「確かに刹那はイノベイターになった。でも刹那は刹那よ、何も変わらない」


刹那の手を持ち上げ、優しく包んだ。


「今の貴方には仲間もいる、家族もいる。だから、一人で悩まないで」


優しく微笑むヒカルに刹那は彼女を抱き締め、肩に顔を乗せて黙ってしまった。

それでもヒカルは何も言わずに抱き返し、刹那の背中を優しく擦った。


.

「スメラギさん。あたし、怖いんです」

「え?」


刹那とヒカルも行ってしまい、スメラギとフェルトだけが残った通路で、フェルトがぽつりと呟いた。


「イノベイターになってから、刹那は出会った頃に戻ってしまったようで、ヒカルも、最近何処か様子が変だし…」

「変革した自分に戸惑っているのよ、その能力にも…私達とは違う自分を、強く意識してる」


刹那はヒカルにしか心を開かず、またヒカルも普通に接している様に見えるが、前とは何処と無く様子が違う。


「あたし、二人に何をしてあげれば…」


戸惑うフェルトに、スメラギは答えた。


「二人を、想ってあげて」

「二人を、想う…」

「そう。それが解り合う為に必要な事…例え擦れ違ったとしても、想い続けなければその気持ちは相手には届かない。強い想いが、人と人とを繋げていく。本当の意味で解り合う為に」


フェルトの肩に手を置き、頬を優しく撫でた。


「刹那とヒカルへの想い、なくさないでね」

「…はい」



約束の時間となり、ブリーフィングルームに集まったマイスターとスメラギ、フェルト、ラッセ。

ミレイナは何かあった時の為にブリッジで待機している。

全員が揃った所で、早速本題に入った。


「刹那が地上で目撃したリボンズ・アルマーク。いいえ、その人物の正体は、130年ほど前に行われた木星有人探査計画の乗組員だったわ」


スメラギに促され、フェルトは床面のモニターに画像データを映し出した。


「木星有人探査計画は、裏でGNドライブの開発も行っていました。リボンズタイプのイノベイドがいたとしても、おかしくはありません」

「それが、金属生命体に取り込まれた…」

「そう考えるのが正しいだろうな」

「ヴェーダの情報だと、地上でも同じような被害が出ているらしいわ」

「異生体の目的は、一体何なんでしょうか?」

「…解らないわ。そもそも意思があるかすら解ってないのに」


床面モニターに映るリボンズタイプのイノベイドを見下ろしていると、艦内に警報が鳴り響いた。

するとフェルトの背後にある壁面モニターに、ミレイナの顔が映し出された。


《Eセンサーに反応、本艦に接近してくる物体がありです!光学カメラ、最大望遠で映すです!》


モニターが切り替わり、宇宙空間を背景に航行してくる一隻の艦影が映し出された。

連邦軍の巡洋艦でもない艦に、刹那は何か違和感を感じた。


「ミレイナ、シルエットに適合する船体を割り出して」


スメラギの指示にミレイナは《了解です》と返し、コンソールパネルを叩き出し、照会結果が出た。


《最も酷似しているのは、船籍番号9374…えっ!?…木星有人探査船…


エウロパです!》

「なんだって!?」

「どうして破壊された船が!」


連邦軍が以前に破壊した船が現れた事に驚いている中、刹那は仲間達に振り返って言った。


「ガンダムで出る!」




.

トレミーの第一、第二、第三ハッチが開き、見た事のないガンダムが姿を現した。


ロックオンが乗る機体はガンダムサバーニャ。デュナメス、ケルディムの後続機として開発された狙撃専用ガンダム。

ロックオンのサポートとして、ハロが2機同乗している。


アレルヤとマリーが乗る機体はガンダムハルート。コクピットは複座式となっており、アリオスとGNアーチャーのデータが活用されている。


だが刹那の乗る新型は開発途中の為、GNドライブの代わりに粒子タンクを付けたダブルオーライザーでの出撃となった。


出撃した刹那達の前には壊されたのと同じ船影が映し出され、その船から無数の小物体が出現した。

両刃のナイフの様な形状のそれらが一斉に襲い掛かり、ロックオンは迷う事なくライフルを構えた。


『何を企んでいようが、この先に行かせる訳にはいかねぇな!』


ロックオンの放った熱源は確実にナイフを破壊するが、一部が方向を変えてアレルヤとマリーの元に向かった。


『やはり異生体、マリーを狙って!』


ハルートの速度を上げてGNミサイルを放って敵機を破壊するが、一部のミサイルが激突したと同時に異生体に同化され、尚もハルートに突進して来た。


『ミサイルが!?』


アレルヤは驚きながらも距離を取ってライフルを放ち、放れた所では刹那も向かってくる異生体に銃口を向けた。



キイイィンッ



「―――ッ!」


放つ直前、刹那の視線に数瞬の閃光が映し出され、激痛に襲われた。


撃とうとする事に襲われる精神への直接攻撃に刹那は敵機から逃れようと後退し、遂にその場から離脱してしまった。


.

「ダブルオー、戦線離脱です!」

「どうしたんだ!?」

「刹那…―――っ」


ブリッジの操舵席に座っていたヒカルも刹那の行動を心配していると、頭に刺激が走った。


(何…この感覚…っ)





頭に走る感覚を耐えながら懸命に敵機からの攻撃を避けるが、敵機の二つがダブルオーの左腕に突き刺さり、これまでで最大の激痛と閃光が走った。



「うう…う… うああああっ!!



侵食されていく左腕からの激痛に両目を閉じ、苦悶に声を上げた。


その隙にダブルオーの正面に突き刺さろうとした敵機。

だがそれは上部から放たれた粒子ビームによって爆砕され、他の群も破壊していった。


何処からか現れた巨大なクローがダブルオーの腰と左腕を掴んで侵食された腕を引きちぎり、破壊した。


刺激から解放された刹那が見た先には、一体の機体があった。


その機体はトランザムを発動させ、ロックオンとアレルヤ、マリーを狙う異生体を破壊し、最後に極太の粒子ビームを放ち、エウロパを破壊した。

皆が呆然とする中、ミレイナが嬉しそうな声を上げた。


「ノリエガさん、あの機体は!」

「ええ、彼が来てくれたんだわ…。ガンダム各機、地球圏に向かっていく破片の撤去作業に集中して」


スメラギの指示にロックオンとアレルヤが返事を返すが、刹那からの返事はなくダブルオーも動かなかった。


ピピッ

「っ、」


トリィに取り付けたソラの異常を報せる装置が鳴り、それに目を通したヒカルは直ぐに立ち上がった。


「すみません!ソラの元に戻ります!」


返答を聞かずにブリッジを出で急いで自室に戻ると、やがてソラの泣き声が聞こえて来た。





「うわあああんっ」

ソラ!」


泣き止まないソラにトリィも慌て、ヒカルは直ぐ様抱えてあやし出した。

ソラの無意識に発する脳量子派が怖いと叫んでおり、ヒカルは必死に言い聞かせた。


「大丈夫よ、もうあれは来ない。パパ達が倒したから、もう来ないよ」


何度も言い返す内に落ち着きを取り戻し、「まぅ…」と呟きながらしがみついた。


一先ず安心したが、先程感じた言葉に出来ない感覚。意見を求める為、ソラを抱いたままヒカルは待機室に向かった。

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