短編
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イアンに呼ばれ、ヒカルはCBの秘密ドックに向かう為に、何日かトレミーを離れる事になった。
「じゃあ刹那、ソラをお願いね」
「ああ、解っている」
待機室では、ノーマルスーツを着たヒカルが、制服を纏った刹那に何度も言い返していた。
「何かあったらすぐ報せてね!飛んで帰ってくるからね!」
「俺だけじゃないんだ、心配するな」
「うん…」
「ヒカル、準備出来たって」
ソラから離れる事に心配になっていると、フェルトが報せを伝えに来てくれた。
「あ、ありがとうフェルト」
フェルトに一言返し、ヒカルはトリィと共に無重力に浮いているソラを抱き上げた。
「ソラ、良い子にしててね。ママすぐ帰ってくるからね」
「ま~」
優しく言い聞かせながら頭を撫で、ソラを刹那に渡した。
「じゃあ、行ってくるね」
「気を付けろよ」
ヒカルはコクンと頷き、待っていたフェルトとドックに向かった。
トレミーから放れていく小型艇を、刹那はソラと見送った。
「とい~ぶ~」
『トリィ!』
トリィとじゃれ会うソラに軽く笑い、刹那は自室に戻る事にした。
「お、いたいた。刹那!」
部屋に戻る途中ロックオンに呼び止められ、刹那は足を止めた。
「何か用か?」
「おう、ちょっとな…ん?何でチビッ子がいるんだ?」
刹那に抱かれているソラに気付き、ロックオンは頭を撫でた。
「ヒカルが暫く留守になった。だから俺が面倒を見ているんだ」
「面倒って…お前が、子守り?」
「そうだが、何だ?」
刹那の癖っ毛を軽く引っ張り遊ぶソラに、疑問を持ちながらロックオンを見る刹那。
その光景に、ロックオンは言葉を無くした。
「あ、いや、まあ…頑張れよ」
ロックオンは用件を話さず去って行った。
「…何だ?」
「と~ぶしっ」
トリィを呼ぼうとしたのか、途中くしゃみをしたソラに、刹那は再び自室を目指した。
『トリィ、トリィ!』
「いあー!」
無重力を使って追いかけっこをするソラとトリィを見ながら、刹那は手元の端末で世界情勢を見ていた。
すると
ポスッ
「ん?」
「ぱ…」
いつの間にか側にいたソラが刹那の足を叩き、刹那は端末を閉じてソラを抱えた。
「どうした?ソラ」
「ぱぅ…」
抱えたソラは大きな欠伸をして眠そうな顔をし、そんな息子を見て刹那は自分の幼い頃を思い出した。
自分を優しく抱き締めてくれた母
大きな手で自分の頭を撫でてくれた父
そんな二人を、俺は…
ギュッ
「ッ!」
小さく握られた感触に見下ろすと、ソラが刹那の衣服を握りながら眠っていた。
そんなソラに刹那は軽く笑い、優しく頭を撫でた。
ピリリリ
「刹那?スメラギだけど、入るわよ」
断りを入れ、スメラギは部屋の扉を開けた。
「ソラの様子はどう?ちょっと見に来た…」
スメラギは途中で言葉を止めた。
部屋のベッドで、刹那とソラが寝ているのに気付いたからだ。
「…似た者親子ね」
『トリィ』
スメラギの肩に乗ったトリィに笑いかけ、二人にタオルケットを掛け、トリィを連れて部屋をそっと後にした。
暫しの休息を
オマケ↓
「刹那が子守り…何か変なの見た感じだぜ…」
『ハロガコモリ、ハロガコモリ』
意外な一面を見たロックオンはげんなりとした顔をしていた。
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