短編
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宇宙を進むプトレマイオス。通称トレミー。その船の中で、一人の少女が駆け足で何処かに向かっていた。
ピリリリ
「失礼します。エトワールさん、入っていいですか?」
『どうぞ』
部屋にいる人物に了承を得、少女は部屋に入った。
「こんにちは~、ソラ君はお元気ですか!?」
少女、ミレイナは中にいた女性、ヒカルに駆け寄り、彼女が抱いていた赤ん坊に目を向けた。
「ソラ君こんにちはです~!」
「あ~」
ヒカルが抱いていた赤ん坊の名前はソラ。ヒカルと刹那の間に産まれた男の子。
ミレイナは仕事の合間にソラの元を訪れては、彼と戯れていた。
「ミレイナはソラが好きだね」
「勿論です!ソラ君は私の弟なんですから!」
ミレイナはソラの手を取り、「ね~」と言い笑った。
「そうです!先程セイエイさんから連絡が入って、もうすぐこっちに到着するみたいです」
「あ、帰ってきたんだ。じゃあ、お迎えに行こうか、ソラ」
「う~!」
ヒカルはソラを抱っこし、ミレイナと共に格納庫に向かった。
格納庫に到着すると、既に小型艇が帰っており、イアンやハロ達が忙しなく動いていた。
「お、ミレイナ!丁度良かった、ちょっと手伝ってくれ!」
「はいです!ではソラ君、また後でです」
「す~」
去るミレイナの言葉を真似するソラに笑いながら、ヒカルは青いパイロットスーツを着る人物の元に歩み寄った。
「刹那、お帰りなさい」
「ヒカル、ただいま」
青年、刹那は歩み寄ったヒカルの頬に軽いキスをし、抱かれているソラを見た。
「ただいま、ソラ」
「ぱぅ~」
まだ上手く喋れないソラの声に軽く笑いながら、刹那はソラを抱えた。
「刹那~。こっちは大丈夫だから、お前は暫く休んでろ~」
「解った」
イアンの厚意に、刹那はソラを抱いたままヒカルと格納庫を出た。
自室に向かって歩きながら、刹那は留守中の事をヒカルに聞いた。
「俺がいない間、代わりなかったか?」
「平気よ。戦闘も無かったし、トリィは壊れなかったしハロ達もソラの面倒を見てくれたし~」
「そこはいい」
相変わらずの機械好きに、刹那は軽く突っ込んだ。
「それと、ティエリアにソラの事を話したら、あーだこーだと子育てを語ってくれたの」
「何故ティエリアがそんな事を知っている?」
「ヴェーダ情報だって!」
共に闘ったティエリアは今ヴェーダと一つになり、世界のあらゆる情報を入手できる。
そして彼と仲がよかったヒカルは、今でも情報を使って彼と連絡を取っている。
「それよりそれより、今回の物資に新しいガンダムの装備もあるんでしょ?」
「ああ、そうらしい」
「いいな~、どんな物なんだろ?見てみたいー!」
「お前…俺との約束忘れたのか?」
「う゛…」
意気込むヒカルだが、刹那の言葉に動揺した。
刹那は、ソラが産まれた後ヒカルに、「もうガンダムには乗るな」と強引に約束をさせた。
最初渋っていたヒカルだったが、ソラの事を考え、渋々了承した。
「解ってるけどさ~、ソラ~、ママも偶にはガンダムに乗りたいのよ~」
刹那からソラを受け取り頭を撫でながら刹那を見た。
「そんな顔しても駄目だ」
「ケチ」
「…見るだけなら構わないが」
「え…ホント!?」
「その時は俺も同伴だ」
「やったー!刹那大好き!!」
「お、おい!」
「やー!」
大喜びで刹那に抱き付くヒカルと面白くて笑うソラ。そんな二人を受け止めながら刹那も笑った。
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