短編
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刹那とヒカルは仲が良い。
だがティエリアとヒカルも仲が良い。
ヒカルは一体どちらの方と仲が良いのか?
食事を取る為食堂に向かうと、中からミレイナとヒカルの声が聞こえた。
何を騒いでいる?と思いながら扉を開けると、ミレイナがティエリアの方を向いた。
「あ、アーデさん。丁度よかったです!」
ミレイナはそう言って、ティエリアに駆け寄った。
「どうした?ミレイナ」
「質問です!エトワールさんの付けている指輪は、誰があげたんですか!?」
ビシッ、とミレイナが指差した先には、ヒカルの手。
彼女の左手の薬指には、指輪が嵌められている。
「……」
「ミレイナ、そんな大袈裟に聞かなくても…」
「ヒカルさんは気にならないんですか!?誰がそれをあげたのか!」
「いや、それは…」
ミレイナの勢いに押され気味のヒカル。
そんな二人を見ながら、ティエリアはある事を思い出した。
四年前の戦いで昏睡状態となったヒカルの様子を見る為に彼女の元に訪れた際、初めて見た指輪。
それを見た途端、自分の中で何か面白くないといった感情が浮かんだ。
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その後、食事を終え艦内を歩いていると、刹那とヒカルがトリィを話題にして話している姿を目撃した。
ヒカルの手の平に乗るトリィを、軽く小突く刹那。
そんな和やかなムードに、何故か苛付き、ティエリアはズカズカと二人に歩み寄った。
「ヒカル!」
「あ、ティエリア」
「レイアスの整備は万端か?いつ敵がくるか解らないのだから、いつも万全な状態にしておかなければいけないぞ」
「あ、そっか…解った」
「解らない事はないか?あれば僕が教えるが」
「本当?それじゃあ…」
ティエリアに何か質問仕掛けたヒカルだが、刹那が不意に腕を引いて引き寄せた。
「刹那?」
「ヒカル、それより世界情勢でまだ解らない事があるんじゃないか?俺が教えてやる」
「…え?」
「邪魔をするな刹那。ヒカルは今から僕と共にガンダムの整備に向かうんだ」
「それは俺の台詞だ。ヒカルは俺と共に情勢確認だ」
「あの…二人共…」
ヒカルを挟んで睨み合う刹那とティエリアに、ヒカルは困り出した。
「整備だ」
「情勢確認だ」
「四年間も世界をウロウロしていた君がそんなに詳しく知っているのか?そんな暇があればエクシアを直せた筈だ」
「お前こそ、ヴェーダにばかり頼っていたくせに。少しは自分の力で状況を探ったらどうだ?」
「君に言われたくない。あんなにエクシアをボロボロにして、僕が行くのが遅ければ君は助からなかったんだぞ」
「お前こそ、たった一機倒しただけで満足していたようだな。残りの二機も倒せばよかったものの」
段々とヒートアップする二人にヒカルは困り果てていると、トリィが服を軽く引っ張り、まるで着いて来いと言うように飛び出した。
そんなトリィに、ヒカルは二人を心配しつつも、そーっとトリィの後を追った。
「大体、僕は君とヒカルの事を認めた訳ではないぞ」
「ヒカルと付き合うのに、お前の許可が一々必要なのか?」
「この四年間、ヒカルの様子を見続けて来たのは僕だ。つまり僕はヒカルの親代わりだ」
「俺はお前の知らないヒカルを知ってるし、第一一番長く一緒にいるのは俺だ。それに付き合う事はヒカルの承諾積みだ」
ぐぬぬぬぬぬ。
刹那とティエリアの言い争い対決は長く続き、ヒカルがいついなくなったか解らなかった。
オマケ↓
「トリィ、ティエリアと刹那って仲良いんだね」
『トリィ!』
一人勘違いするヒカルでした。
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