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第二期

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謎の少女


アロウズが衛星兵器の第三射を発射した後、刹那はダブルオーライザーで先行して、カタロン艦隊の援護に回った。


アロウズのMSを倒しつつ、カタロンから衛星兵器の情報を入手し、トレミーに送った。

ダブルオーライザーから情報が送られ、ブリッジに集まった皆は映像を見た。


「やはり、オービタルリングの粒子加速器を利用した自由電子レーザー掃射装置ですね」

「この護衛艦の隊形…スメラギさんの予測通り、砲塔には、発射角度の制限がありそうです」


その途中、ミレイナの見ていた画面にある通信が入った。


「っ、ノリエガさん。エージェントからの暗号データが送られて来たです」

「王留美から?今まで何を…」

「表示してくれる?」

「はいです」


エージェントからの情報が届き、それは衛星兵器の内部構造だった。

その構造を見て、フェルトはある物を見付けた。


「スメラギさん。衛星兵器の弱点である、電磁波光共振部の位置が!」

「…これで作戦は決まったわね。衛星兵器の死角から接近しての直接攻撃。ティエリアとロックオンの精密な連携は、必須事項よ」

「防衛部隊はどうする?」

「強行突破します」

「繊細なんだか強引なんだか」

「どちらも必要。ミッション、すぐにでも始めるわよ」

「「「「了解(です)」」」」


全員の呼び掛け後、ブリッジにいたマイスター達はガンダムの元に向かった。


ペリ。


頬に貼ったままの湿布を取ってヘルメットを被り、ガンダムに乗り込んだ時、ブリッジのスメラギから通信が入った。


ヒカル

「あ、はい」

『今回の貴方のミッションだけど』


その内容を聞いたヒカルは顔付きを変え、無言で頷いた。



トレミーはオービタルリング状にそって突撃し、確実に接近しつつあった。

だが、艦隊と敵機の砲撃に衛星兵器斜線軸まで押し出された。


そしてチャージが完了した衛星兵器はトレミーに発射し、射砲に消えた。


敵の少佐はトレミーは消滅したと思った。だが、それはアリオスのトランザムで回避され、直撃は防がれた。


敵の少佐は再び攻撃させようと艦隊に指示を出した直後、艦の一つが破壊した。


「何事!?」

「ガ、ガンダムです!」

「二番艦、撃沈!」


二番艦の方を見ると、アヘッドとは違うMSがアヘッドやジンクスと対峙していた。


「一機逃れていたか…逃さず叩け!」

「り、了解!」


レイアスは新たに現れた敵機と対峙し、その間にトレミーは艦隊を抜け、セラヴィーとケルディムは第三デッキに固定した。


『ロックオン!』

『オーライ。トランザム!行くぜハロ!』

『シールドビットテンカイ。シールドビットテンカイ』


攻撃体制に入ったケルディムもトランザムし、ハロの合図でシールドビットが展開された。


トレミー近くにいたレイアスも、迫る敵機を倒し、翼四つからファングを出し、艦前方に展開してシールドを張った。


アリオスのトランザムで加速するトレミー。

その間、必死で防御するケルディムのビットとレイアスのファング。


だが敵の砲撃に、ケルディムのビットが次々と破壊されていった。


『アリオス!トランザム限界時間まで、94セコンドです!』

『まだかよ!?このままじゃビットがもたねぇ!』

『もう少しだけ堪えて!』

「くそ…っ、あと少し…!」



残りのファングを敵機の墓に向け、遂にアリオスのトランザムが停止し、スメラギはティエリアの名を叫んだ。


『ティエリア!』

『了解。トランザム!』


セラヴィーもトランザムを発動させ、バズーカに火力を貯めた。


『ハイパーバースト、完全解放!ヒカル!』

「解った!」


バズーカを発射させる為、前方に展開させていたファングを戻し、セラヴィーの放った砲が衛星兵器に直撃。


『GNミサイル、レイアス、一斉発射!』

『食らえ!!』

「トランザムっ!!」


トレミーからGNミサイルが放たれ、ヒカルはレイアスをトランザムさせ、全砲を衛星兵器向けて放った。


そして衛星兵器の内部が見え、共振部をケルディムがライフルで狙っていた。


皆がロックオンの成功を祈るように名前を呟き、ロックオンは見事心臓部を狙い撃った。


衛星兵器は破壊され、トレミーは速度を維持したまま現地点を離脱し、ダブルオーとレイアスに後退を伝えた。





「成功した…」


ミッションが完了したと同時に感じた疲労感にシートに寄り掛かり、ヒカルは安堵の息を吐いた。


敵の追撃がない事を確認した後、トレミーに戻ろうとしたが、不意に衛星兵器が写る画面を見た。


今頃地上では、あの残骸が流れ星のように落ちているだろう。

だが今は、それが綺麗だとは思えなくなっていた。

.

アロウズの衛星兵器、メメントモリを無事破壊したCB。

だがトレミーの粒子が尽きた直後に敵のMS二機と新型MAが奇襲を掛けた。


トレミーに帰還しかけたヒカルは敵機の相手をしようと残りのトランザムを使用しながら迎撃したが、三機もいる敵機に押されていった。


「くそ…っ」


ふとトレミーの方向を見ると、敵の砲を浴びたのか一部から煙りが上がり、慌てて援護に向かった直後。


ビー!ビー!


「っ!?」


隙を付いたMAがレイアスに砲を放ち、避けきれなかったレイアスに直撃した。


「キャアアアッ!!」


直撃した事にコックピットの一部がショートし、その衝撃でヒカルは気絶した。


レイアスが動かなくかった事に敵機は止めをしようとしたが、トレミーから発せられたスモークに覆われ、見失ってしまった。



イノベイターと対峙していた刹那は遅れて合流ポイントに着いたが、トレミーの姿が見えない事と、辺りに浮かぶ機器に驚いていた。


その機器の中を進みながらトレミーを探している途中背後から擬似GNドライブを搭載した機体に気付き、向きを変えた直後、相手から通信が入った。


『ハァイ、久しぶりね刹那』

「ッ、ネーナ・トリニティ…!」


画面に映った人物は、自分達とは違う立場のガンダムマイスター、ネーナ・トリニティだった。


『うは、いい男になっちゃって、ネーナドキワクね』


相変わらずといった態度のネーナの機体に、刹那は無言でGNソードを向けた。


『ちょ、ちょっと待ってよ!さっき助けてあげたでしょ?それより、君等の船、地球に落っこちたみたいよ』

「ッ!?」

『それと、船の落とし物を一つ、拾っといてあげたわよ』

「落とし物…?」


ネーナから言われたと同時に見えた機体の背後には、被弾したレイアスが映っていた。


「…ッ、レイアス!」


刹那はレイアスの側に飛ばし、中にいるヒカルの様子を確認した。


目立った外傷は見られなかったが、気絶していた事に口を噛み締めた時、再びネーナから通信が入った。


『戦闘データを転送してあげたから、それを見れば行方も…て、急ぎ過ぎだってば!』


ネーナの言葉を最後まで聞かずに、刹那はレイアスを抱え、地球に降下した。





地球に降下して暫くトレミーを探していたが、夜になって視界は悪くなり、休めそうな場所で機体を下ろした。


「近くに熱源はない…」


安全を確認した後、機体を下りて、レイアスのコックピットに向かった。


バシュ。


ヒカル…」


機体から見た光景と変わらぬ気絶したままのヒカルを抱えて機体から下り、近くにあった洞窟に入った。


ヒカルを機体から出して毛布に寝かせ、その間に機体の様子を見る刹那。


「損傷は大きいが、特に異状はない…トレミーまで持つか…」


レイアスの状態を一通りチェックした後ヒカルの元に戻り、未だに眠っている彼女の側に座って頬に手を延ばした。


「相変わらず、お前は無茶をする…」


ヒカルの暖かみを手で感じながら、四年前を思い出した。



操縦の腕は確かだが、仲間や無茶をして機体を被弾させては怪我を負い、何度も注意をしても直さずに、いつも笑ってごまかしていたヒカル

いつも見せていた眩しいくらいの笑顔を思い出し、拳を握り締めた時、ヒカルが僅かに反応した。


「…、」

「ッ、ヒカル!」

「…せ…つな…?」

「大丈夫か?」

「…わた…し…」


朦朧としながらも上体を起こし、何があったかを思い出そうとした。


「そうだ…奇襲を受けて、トレミーを護ろうとして…攻撃を受けて…」

「無理をするな。まだ横になっていろ」


刹那は横にさせようと背に手を延ばすが、ヒカルは首を振って断った。


「トレミーは…」

「まだ見付かっていない。明日転送された情報を元に捜索する」

「転送って…誰から?」

「ネー…」


ネーナと言いかけて口を止めた。


今のヒカルに記憶はない。ネーナの事も、思い出していない筈。

その事にネーナの名前ではなく、別の名前を出した。


「…エージェントからの情報だ」

「そっか…じゃあ、明日は頑張らないと…今の内に機体…」


機体の状態を知ろうと立ち上がり掛けたが、体がふら付き、倒れ掛けたヒカルを刹那が抱えた。


「無理をするなと言っただろう。機体なら大丈夫だ。今は休…」


休めと言おうとした直後、ヒカルはそっと刹那に縋り付いた。


ヒカル?」

「…なんでだろう…凄く、安心する…」

「……」

「お願い…もう暫く…このまま…」


そのままヒカルは再び眠りに付き、刹那は放れる所か逆に強く抱き締め、目を閉じた。



翌日、体調が戻ったヒカルはレイアスに乗り込み、ダブルオーと共にトレミーを探していた。

その途中見付けた、衛星兵器の跡に言葉を失った。


「こんな…」

『これも、全てイノベイターが仕掛けた事…』


巨大な穴場を見ていると、画面に一つの熱源が確認され、姿が表示された。


「この機体…前に一度…」


それはティエリアとアロウズ上層部が現れるパーティーに潜入した後に見た、赤いガンダム。


『何故だ…』

「え?」

『奴がどうして…此処にいる!?』


その機体を見た途端、刹那は後を追った。


「せ、刹那!?」


突然の刹那の行動に驚きながらも、ヒカルも慌てて彼の後に続いた。

.

まるで誘導するかのような機体に付いて行くと、やがて荒れ果てた地区に到着した。

その地区に機体を下ろし、出て来たパイロットに刹那も機体を下ろし、コックピットから出た。


「ッ、刹那!?何をして!」

ヒカルは中にいろ』

「そんな…」


ヘルメットをも取っていた刹那は、目の前の男を睨み付けた。


『よう、久しぶりだな。クルジスのガキ。…いや、もうクルジスの兄ちゃんか』

『アリー・アル・サーシェス。貴様、イノベイターに!』

『おうよ。傭兵は依頼があれば、ギャラ次第で何処にでも就く』

『あんたの戦いに意味はないのか!?』

『あるよ。オメーには理解出来ないだろうがな』


苛ついた刹那はサーシェスに銃を向けたが、彼はそれを止め、刹那に会いたいという人の方に視線を向けた。

サーシェスの機体の背後の建物から出て来た人物に、ヒカルも目を向けた。


(あの人…)

『イノベイターか!?』

『そうだよ。名前はリボンズ。リボンズ・アルマーク。久しぶりだね、刹那・F・セイエイ。いや、ソラン・イブラヒム』

『ッ!?』


リボンズと名乗った青年の言葉に、ヒカルは以前パーティーでティエリアと踊った彼に驚きながらも眺めていると、リボンズがレイアスの方を見上げた。


『君も下りて来たらどうだい?ヒカルエトワール。いや…ソフィアレアルド

「…え?」


自分の名と別の名前を呼ばれ、耳を疑いながらもレイアスを地上に下ろし、刹那のように機体の手の平に乗った。


ヒカル!」

「ごめんなさい、でも私も聞きたいの…。ソフィアって…誰?」


刹那に怒鳴られながらもリボンズに問い掛けるが、彼は一度唖然とした後、小さく笑った。


「そうか、君はまた失ったのか」

「…何を」

「君達にとって僕は初対面だったね。でも僕にとってはそうじゃない。僕は十一年前に君達、いや、刹那・F・セイエイとは出会っている…そう、この場所で」

「この、場所…?」


質問を無視したリボンズは二人に話し、その言葉にヒカルは少しだけ辺りを見回した時、何かの光景が映った。


各場所から煙りが上がり、砲を放つ機体。


「愚かな人間同士が争い合う泥沼の戦場。その中で、必死に逃げ惑う二人の少年少女…。僕は君達を見ていたんだ。MSのコックピットからね」

「MS…?」

「ま、まさか…あの機体に、Oガンダムに…」

「あの武力介入は、Oガンダムの性能実験、当然機密保持の為、その場にいた者は全て処分する予定だった…けれど僕は君を、刹那・F・セイエイを助けた。Oガンダムを、僕を見つめる君の目が、とても印象的だったから」

「俺を…」

「それだけじゃない。ヴェーダを使って、ガンダムマイスターに君を推薦したのは、僕なんだよ」

「…ッ」


リボンズの告白に刹那は言葉を無くたが、ヒカルの事をよく考えた。


「俺をって…ならばヒカルは、ヒカルは殺す気だったのか…!?」

「まさか。彼女はガンダムマイスターになるべく生きている存在。わざわざ殺すつもりなどないよ」

「…え?」


またも意味不明な言葉に、ヒカルは朦朧とした。


(ガンダムマイスターになるべく?何それ、どういう…)


頭を抱えて考える中、リボンズは刹那にダブルオーを返すよう要求した。だが刹那はリボンズを睨み返し、背後で銃を構えた。


「悪いが、ことわ」


バンッ!!


言葉の途中で放たれた銃声に刹那は目を見開くが、自分に痛みはない。

サーシェスを見ると、彼の銃口は刹那ではない方に向けられていた。


「…、…ッ…」


その銃口の先には、脇腹から血を流すヒカルの姿があった。


ヒカル!」

「次に大将を狙ったら、俺はお前の彼女の頭を狙うぜ」

「ッ、」


刹那は直ぐにダブルオーに乗り込んで機体でヒカルを隠し、コックピットに入った彼女と共に浮上した。

そして同じく機体に乗り込んだサーシェスを相手にする為に、レイアスを下がらせた。


強敵であるサーシェスの攻撃を避けながらも、砲撃を繰り返す刹那。

その途中、付近を飛んでいた航空機を人質にしようとしたサーシェスの動きを、トランザムで防ぎ、止めを刺そうとした瞬間。



刹那




「ッ!」


声と同時に聞こえた歌に手を止め、その隙に逃れたサーシェス。


その歌は、航空機内にいたカタロンメンバーや、レイアスの中にいたヒカルにも聞こえていた。


「…歌?どうして、歌が…」


発信場所も解らずに聞こえる歌。

その歌を聞きながら、ヒカルの意識は途切れた。

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