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第一期

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謎の少女


ユニオンのフラッグと交戦しているエクシアを見たヒカルは、レクサスの速度を速めて2機に近付いた。


「刹那!」

『っ、ヒカル!?』


レクサスに気付いたエクシアはフラッグから距離を取り、ヒカルはビームブーメランをフラッグに投げた。

ブーメランはフラッグの左足を切り、エクシアはビームサーベルでライフルを切り裂く。


フラッグは機体の損傷とレクサスの存在に気付き、撤退していった。

フラッグが去った事を確認し、ヒカルは刹那に声を掛けた。


「刹那、大丈夫?」

ヒカル、何故ここに?』

「刹那が急に帰るから心配したのよ、それに…」


急に黙り込んだヒカルに、刹那は声を掛けた。


ヒカル?』

「何でもない。さ、帰ろ」


ヒカルはそう言って言葉を切り、エクシアと共にコンテナが設置されている場所に戻った。


本当は刹那に先程の紛争介入の事を聞こうとした。だが、聞かなかった。

あの時の事を、思い出させたくなかった。


.

人革連軌道エレベーター


ヒカルは刹那に自分の分も報告書を提出するから先に行け、と言われてしまい、この場所に来た。

ここで他のマイスター達と待ち合わせをしている。だが、何処にいるのか分からない。


辺りを見回していると、突然背後から手が伸び、その腕に抱き着かれてしまった


「ひゃあっ!?」

「ようヒカル、遅かったな」

「ロ、ロックオン。脅かさないでよ…」

「いや~、余りにも辺りをキョロキョロしてるヒカルが面白くてな」


ロックオンは笑いながらヒカルの肩に手を置いてテーブルまで誘導した。


「やあ、ヒカル

「遅い」

「大変申し訳ありません…」


テーブルでコーヒーを飲んでいた二人。アレルヤ・ハプティズムと、ティエリア・アーデに困り顔で謝った。


「心配したよ、勝手に先に帰るから」

「本当にごめんね、勝手な事しちゃって…」

「そういや、刹那はどうした?」

「刹那なら…」


事情を説明しようとした時丁度ロビーの扉が開き、刹那が入って来た。


「よう、遅かったじゃないか。この帰還坊め」

「死んだかと思った」


陽気に笑うロックオンとは正反対にティエリアは素っ気なく言い放った。


「何かあった?」


心配そうに問うアレルヤに今まで黙っていた刹那が口を開いた。


「ヴェーダに報告書を提出した」

「後で閲覧させてもらう」

「ああ」


表情を変えずに会話をする二人にロックオンは苦笑いをして終止符を打った。


「まあ、全員無事で何よりって事で…、ティエリア、宇宙の方はよろしくな」

「命令には従う。不安要素はあるけど」


ティエリアは手にしたディスクを手に取り、刹那を見た。

その時、一人のウェイターが近寄ってきて、刹那とヒカルの前にミルクを置いた。


「…ミルク?」

「あれ?頼んでないのに」


ふと隣を見ると、ロックオンがウィンクしながらこちらを見た。


「俺の奢りだ」

「それじゃあ、俺は行かせてもらう」


ティエリアは荷物を持って立ち去ろうとしたが、ピタッと足を止めてヒカルに近寄った。


そして小さなチップのような物を渡し、それを見たヒカルは笑顔になった。


「ありがとうティエリア!ちゃんと持ってきてくれたんだ!」

「あんなに強く言われれば持ってくるしかないだろう」

「本当にありがとう!ティエリア」


チップを強く握り締めながら笑うヒカルに、ティエリアは彼女の頭に手をポンと置いて出発した。


ヒカル、それ何だ?」

「今作ってる物の部品、トレミーに忘れてたからティエリアにお願いして持ってきて貰ったの」


受け取った部品の説明をし、ティエリアが乗ったトレインが出発したのを確認した四人は建物を出た。



「さーて帰るか」

「少しは休暇も欲しいけどね」

「そんな事してたら熱が冷めちゃうよ」

「そうそう、鉄は熱い内に打つのさ。一度や二度じゃ世界は俺達を認めたりはしないさ」


簡単な会話をし、四人は次のミッションを行う為にガンダムのコンテナに向かった。



セイロン島、再びこの島に来た刹那とヒカルは、増援である人革連のMS、ティエレンと対峙していた。

迫ってくるMSを倒し、ミッションを終えようとした時、センサーが新しい熱源を捉えた。


「また増援?もうやめてよね」


愚痴を零し、刹那を気にしながらもヒカルは2機の内の1機を相手した。

だが今までとは比べられる程強く、レクサスは少し押され気味になった。


「く…っ!」


不意に隙を付けられ、レクサスは敵機に頭を掴まれてしまった。


「っ!」


アラームが鳴り響き、ヒカルは相手の手を振りほどこうとするが、力は少しずつ強くなっていった。


「っ、レクサスを… 壊すな!!


ライフルを投げ捨て、右手を敵機の頭に付けた次の瞬間、相手の頭が爆発し、敵機が怯んだ隙を見てレクサスはビームソードを手に取った。


「うわあああっ!!」


敵機の手足を切り裂き、最後に剣を大きく振り上げて機体を真っ二つにした。


爆発した機体の残骸と炎を見ながら、ヒカルは小さく呟いた。


「レクサスを壊そうとする人は…、許さない」


そう言い残し、刹那の無事を確認して二人はミッションを終了した。



.

ガンダムをコンテナに戻しこれから住むマンションに向かい、刹那が部屋の鍵を開けようとした時、隣の住人が話し掛けてきた。


「あ、もしかしてお隣りさんですか?僕、沙慈・クロスロードっていいます。この部屋で姉と二人暮らしをしています」


スラスラと話し掛ける沙慈に刹那は小さく呟いた。


「刹那・F・セイエイ」

「セイエイ?変わった名前だね。これからもよろし…」


沙慈が全て言い終わる前に刹那は部屋に入ってしまいヒカルは溜息を付いた。


「愛想ないな…」

「ごめんね。彼、人付き合い悪い上に今は少し機嫌が悪いの」

「あ、そうなんだ…」

「私ヒカルエトワール。よろしくね、沙慈君」


にこっと微笑むと、沙慈の顔が赤くなった。


「あの、姉弟か何かですか?」

「幼なじみ…みたいなものかな」


苦笑いしながら部屋に入るヒカルを、沙慈は首を傾げながら見た。



中に入ると、刹那は自分の部屋前で立っており、ヒカルはそんな彼を気にもせずに部屋に入ろうとした時、呼び止められた。


「…ヒカル

「何?」


刹那の方を見ずに返事をするヒカルに、構わず続けた。


「大丈夫か?」

「何が?」

「…いや、何でもない」


会話を止めた刹那にヒカルは数秒足を止めたが、すぐに自分の部屋に入ってしまった。



部屋に入ったヒカルは直ぐさまベットに倒れ込み、ロケットを握り締めながら眠りに付いた。



.

楽しそうに街を歩く家族三人。少女は両親の手を握りながら歩き、そんな少女を両親は優しい笑顔で見つめていた。

だが、その笑顔は突然の爆発によって遮られた。


混乱する街中、銃を連射する武装集団。

親から放れてしまった少女は必死に両親に手を伸ばすが、人の波にどんどん離されていく。


お父さんっ!お母さん!!





「ッ!!」


ハッと目が覚め辺りを見回す、そこは昨日からの自分の部屋。

ヒカル少しずつ息を整えて汗ばんだ顔を拭い、手に握っていたロケットを抱いて疼くまった。


扉が閉まる音に目を覚まし刹那はテーブルに置かれている一枚のメモを見た。


〔刹那へ、買い物に行ってきます。お昼までには帰るから。ヒカル


刹那はメモを取り、彼女の文字を見ながら昨夜の事を思い出していた。



隣の部屋から聞こえるうめき声、思わず向かおうとしたがすぐに聞こえなくなりベットに戻って眠ろうとしたが、小さく聞こえる泣き声に暫く耳を傾けていた。


ヒカル…」


考えながら小さく呟き、刹那は朝食を食べる為に外に出た。





日常最低限の物や今欲しい物、昼食を買い、ヒカルは街中を歩いていた。

平和な街、穏やかな人々。この国は平和であって欲しい。


「あっ!」


よそ見をしていて前方からの人物に気付かずにぶつかってしまい、ヒカルは倒れそうになった。


だが相手がヒカルの手を掴んだ為、転ばずに済んだ。


「すみません、よそ見してて…」


謝りながら相手の顔を見ると、その人物は刹那だった。


「あれ、刹那?此処で何してるの?」

「…」

「刹那?」


刹那は黙ったままヒカルが持っていた荷物を持ち、彼女の手を引っ張った。


「ちょっと、刹那!」


結局刹那は一言も話さず、ヒカルは部屋に連れ戻された。



「ちょっと刹那!一体どうしたのよ!?」


部屋に戻り、手を放した刹那に言い寄るが今だに何も言わず、ヒカルは少し苛立った。


「言いたい事があるならハッキリ言「何故泣いていた?」


用件を聞き出そうとしたヒカルの言葉を、今日初めて聞いた刹那の声に遮られた。


「…え?」


いきなり言われた謎の言葉にヒカルは目を見開いた。


「泣いたって…誰が?」

「お前だ、昨日うなされていただろう」


その言葉にヒカルは少し動揺し、考える素振りをした。


「昨日は、その…怖い夢見て、でもその後すぐ寝たし…」

「その後に泣いていた様だが」

「そ、それは…」


動揺を隠しきれず、握っていた手がカタカタと震え、そんなヒカルを見た刹那はそっと彼女の手を握った。


「っ、怖いの…」

ヒカル…」

「昨日、レクサスが壊されそうになって…そしたら、嫌な事思い出して…」


ポロポロと涙を零し、震え出すヒカルに刹那は強く手を握った。


「これから危険な事が沢山起こるから何があるか分からない…。でも、それでも…皆と離れたくない…っ」


泣き崩れるヒカル、その姿を見た刹那は彼女を抱き締めた。


「せ…つな…」

「俺は離れない。何があってもヒカルの傍にいる」

「…本当?」

「ああ、約束する」


強く抱く刹那の言葉に安心し、ヒカルは手を刹那の背中に回し、目を閉じた。





安心して眠りに付いたヒカルをベットに寝かし、彼女の手を握った。


顔に付いていた涙の跡を拭い、繋がれている手を強く握り、先程の約束を胸に刻んだ。

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