ー学校にてー

「ねーねークロー見てこれー」

「？？」

「昨日裕介君とLINEで話したらさ、可愛いって、好きって言ってくれたんだー！」


無邪気にそう惚気を語る春華。陰でコソコソあんな事を言われてるのにも関わらず。腹立つ。あいつらには、どう落とし前つけてもらおうか。

「あ、俺用事思い出した。また後でな」

「？うん。」


ピーンポーンパーンポーン…

「何何？」

「何かあったのかな？」

……「お前マジ良いよなー。学年一可愛い春華ちゃんと付き合えて」

「そう？あいつ別に好きじゃ無いんよね（笑）」

「は？」

「タイプじゃない」

「マジかよw」

「もーちょっとデカい方がいい。」

「マジ？あれよりデカい奴おらんやろ。あいつのおっπEやろ？」

「俺Ｆ派だから」

「ひっでーw」

「さびっ…なんか殺気が…」

「春華の生き霊w」

「こっわ。別れたー」……

「っえ？」

「は？」

「これ、春華と付き合ってるのって、裕介だから、裕介がこれ言ってたの？」

「………」

「は、春華…大丈夫？」

ピーンポーンパーンポーン…

ダッダッダ！

ガララ！！！！

「おい春華！！！！」

「！！」

「お前か！！お前がこれ流したのか！！！？！？」

「ち、違っ…」

「チッ…可愛いだけで何も出来ない無能で出来損ないのメスが、こんな事なら付き合わなかったら良かったな」

「そ、そんなっ…」

「あー。ダル。泣くの？」

ドカッ

「うぉっ！？誰だよ！！！」

「あ"ぁ"？？？？」

「ひっ…」

「お前さ、マジ無能で、出来損ないのオス……いや、ブタだよな（笑）」

「は、はぁ！？！？何だよ！！」

「お前、マジ馬鹿だよな。こんなにいい女。手放してよ。」

グイッ

「え、」

「マジ、ありがとう。まぁ、春華の事傷つけたのはぶっ飛ばすとして、お前が春華手放してくれたからさ、好きにしても良いんだよね？だって、別れたいって言ったもんな！！？別れ切り出せよ。」

「チッ…こんな奴こっちから願い下げだよ！！！！もう良い。別れる。」

「あっそ、ありがとね。」

「……は？」

「これで気兼ねなく色々できるよ。」

「何言ってんだよ」

チュ、

「ク、クロ！？」

「うるさい」

チュー…

「ん…」

（ひゃー////）

「ぷはっ…//」

「これで春華は俺の物だね。春華の唇は俺の物だよ。」

「////」

「キャー！！////」


そうだ、ここ教室だと、長い…長いキスを終えてから思い出した。思い出したらキスしたよりもっと赤面して私の顔は真っ赤っかになった。勿論首も、耳も、何もかも。

「は、恥ずかしい…////」

「はー。可愛っ。ね、家来る？ほら、遠慮なく、おいで」


その後、翌日まで、彼らの姿を見た人はいなかった。

ーfinishー