宮本武蔵 夢
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小説設定範馬勇次郎の娘で刃牙の姉。強い
見た目が幼く小柄
家系の関係で目が紫
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痛い、先程の裏路地を壁蹴りで抜けた時に金属で二の腕を擦ってしまい 切り傷ができてしまった。結構深く切った様で血が止まらない。
ちょっと見てみようかな。…うわ、ぱっくりいってる、こわい。とりあえず服で拭いておこう、黒い服でよかったよ。注意力が欠けていた、前もそのせいで額に傷負ったし(尻壁参考)、面目ない…。
まあいい、今日は用があって徳川さん宅に来ただけ、それが終わったらすぐ帰ろう。前のように心配をかけてはならない。
「おお名前!よく来たのお」
『徳川さんこんにちは、これ刃牙からです』
紙袋を手渡す、あの子礼儀作法なんてよく知らないくせにこういう所はしっかりしてる。いい事だ。
「わざわざすまんのぉ」
『いいえ。じゃあ、私はこれで』
「なんじゃ、もうか?」
『このあと用事があるので』
「そうか、残念じゃの」
さっさと帰ろうと別れを告げて扉を閉める。よし、我ながら完璧。…と思った矢先、なにか辺りを気にしている様子の宮本さんと遭遇。
「……おぬしか?」
『え?なんですか?』
「血の匂いがするぞ」
『……え?』
そうだった、この人の嗅覚がとても鋭いことをすっかり忘れていた。(刃牙道126話参考)
そういえばさっきから袖がぐしょぐしょだ、どれだけ出血しているのか。
「どれ、見してみい」
『いえ!大丈夫です!』
後退りしつつ両腕を前に重ねて守る。
…多分意味ないなコレ。
「隠すな、見えん」
『いや、大丈夫ですって。
なんでもないですからホント!』
とは言ったものの二の腕を掴まれてしまった。
ぐしょ
水を含ませた雑巾を踏んだような音がする、握られた時の力で地面に血が滴った。
『うわ、すごい』
「徳川!!!」
『え、ちょっ』
パーカーのフードを持たれすごい力で引っ張られる。ひこずられると言った方がいいか。
よろめきながらも なんとか後ろ歩きでついて行くと先程の戸が開かれる音がした。
「深手だ、治療せい」
「おやそうか、ならこっちじゃ!」
『お構いなく!!帰ったら自分でやりますから!!』
「まあ遠慮するな!さあさあ」
長い廊下を進む…いや、引こずられる。まるで連行されている気分だ、結構楽しい。
しばらくすると歩みが止まった、着いたのだ。
(…あ、床に血が、拭かないと)
しゃがみ 怪我をしてない方の袖で拭き取る、これでよし。
「ほれ、来るのじゃ」
『はい』
大人しくついていくと椅子に座らされた。
医者と思われる男性と向かい合う。
「範馬様、お初にお目にかかります、私徳川邸医務室に勤めさせていただいております。藻部と申します、どうぞお見知り置きを…」
『よろしくお願いします藻部さん』
「では、早速傷口を拝見させて頂いてもよろしいですか?」
『はい…』
2人は横で待機している、そんなにじっと見なくてもいいのに…。
横目で気にしながらも袖を捲り上げ 傷を出す
「おや、これはこれは…」
『引っ掛けちゃいまして』
「う〜ん…これは縫いましょう」
『えっ』
「その方が痕が残りません」
『え…(2回目)』
「大丈夫です、麻酔するので痛くないですよ」
痛くないと言うのはわかっている。
だが、不快感がすごいだろう。
縫われるのは大っ嫌いだ、気持ち悪い。
最近やっと注射を克服したが…
肌を糸が通るなんて恐ろしすぎる、ずっと針が刺さりっぱなしの点滴も無理だ。
『痕残ってもいいので自己治癒を…』
「いえ、ダメです」
医師は即答した、なぜ?
本人がいいと言っているのに。。。
「では、すぐに始めるので…。お付きの方はお下がり下さい」
「そうか、では武蔵殿、失礼しよう」
「ん…承知した」
恐怖でアワアワする私を置いて2人は部屋を出て行く、これから縫われるの?
「では、麻酔をします」
『あの…どうしても縫わなきゃダメですかね?』
「怖いですか?」
『そ………そうですね…』
「……別に、あなたがどうしても自力で治すと言うのなら構いませんよ、ですが。」
医者はこちらに歩み寄り目を光らせた
「それは私の医者としてのプライドが許しません。どうか、私の言う通りに」
ずずいと黒い顔を近づけ威圧される。
『わ…わかりましたよ!お願いします…。』
「ありがとうございます、では始めます」
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(怖かった…麻酔ってスゴイ…痛くなかった。でも怖い!糸が通ってるんでしょ二の腕に!!)
廊下を歩きながら腕をさする、縫ってもらった後包帯を巻いてくれたのはよかった、見なくて済む。ホッとしていると、前から徳川さんと宮本さんがこちらに向かってきていた。
「もう済んだのか?」
『はい、終わりました…』ゲソ
「なんだ、案外早いのだな」
「さっきまで まだかまだかとソワソワしとった奴がなにを言うておるんじゃ」
呆れ顔で言う、宮本さんは ついさっきまで私を心配してくれていたようだ。
「俺はそわそわなどしておらぬ」
「しとったて、照れるな」
「…照れてなどおらん」
ふいと顔を向こうに向けて答える宮本さんに私はこう思った。
(これは……ツンデレ!!!カワイイ!!!)
『私なら大丈夫ですよ。もう、宮本さん大袈裟なんですから』
「…お主はよく怪我をするからな、気掛かりでならん」
(急なデレが来た!!!)
あまりにもキッパリと言い切るので照れる。
『あ、あは…ご心配おかけしました…』
「まあ、元気そうじゃな。ワシは用ができたから今から出るぞ、お大事にな。」
返事する間もなく去って行った、相変わらず行動力あるなぁ…
「忙しないな」
『ですね…』
さて、これからどうしようか。このまま家へ帰ってもいいが…それじゃあ残された宮本さんが寂しいだろうか。
『宮本さん、このあと暇ですか?』
「…特にすべき事はないな」
『じゃあよかったら、双六でもやります?』
「それは良いが…傷は大丈夫なのか」
『ああ、もう痛くないので大丈夫です!』
「お主の大丈夫は信用できん」
『うっ……そうですね…。
でも、今は本当に大丈夫です!ほら』
肩をぐるぐる回して平気という事をアピールする。うん、痛くない。
「まことか?」
『はい』
「…お前は人に頼る事を覚えろ」
『へへ…わかりました…気をつけます』
「ん、解ったなら良い、双六をやるぞ」
頭に何か乗ったと思うと、
大きな手で頭を撫でられていた。
(子供扱い…)
『はーい』
その後、家の主が帰宅するまで2人は様々なボードゲームを遊び尽くした。
お互いの距離がまた縮んだ日だった。
後日談(おまけ)
『いたっ』
最近ほんとよく怪我するな…
(黙ってたら怒られるよね…)
『宮本さーん』
「どうした?」
『怪我しました』
傷口を差し出すと男は驚いた顔をした。
すると頭に手をのせてきた。
「エラいぞ」
頭をワシワシされる。
この人って…
『あの、こども扱いしないで下さい』
「何を言う、おぬしはまだ童ではないか」
『私もう19歳なんですけど』
撫でていた手が止まる
「……19とな?」
『はい』
信じられないという声で述べる、どうやら驚きを隠せないようだ。
まあ予想はしていた、私の実年齢を聞いた人はだいたいこんな感じになる。
『えっ、何歳だと思ってたんですか?』
「元服…14歳くらいかと…」
『ええ…』
惜しい、あと5足りなかった。
「すまんな」
『いえ…大丈夫です、慣れてます…』
とは言ったが結構ショックだ
「では、治療する。こちらへ来い」
『お願いします』