引き込んだのは
夢主の名前
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「ふっ……うぅっ……」
「……泣くな」
「私の首がなくなってもお爺さまは私に同じことが言えますか」
きっ、と涙で濡れた目で睨め付けられ、クロガネは口どころか首ごと無くしたというのに、閉口せざるを得なかった。
ただでさえ、ロクロウから想いはないと告げられたショックが抜けきらない内に、入れ替わりに入ってきたクロガネが、首をなくした姿で現れたのだ。
しかも、そうなった理由がロクロウにシグレを斬る為の剣を打つ為、自らロクロウに首を斬らせたというのだから。
キキョウの感情の許容量は、とっくに限界を超えていた。
「てっきりシグレ義兄様に殺されたのだと思って……!」
「それでシグレに挑んだのか……。
お前のなりなら、何処でもやってけるってのに、わざわざ対魔士に睨まれることしやがって……」
だが、仮にクロガネと共にいたときにシグレに遭遇したとしても、キキョウは、クロガネを守る為にシグレに立ち向かっただろう。
この二年と少しで、クロガネはキキョウがどんなにお人好しかを知っているし、泣かれて狼狽えてしまう程度には、クロガネもキキョウに情はあるのだ。
「お爺さまは、自分の剣を振るわせる人にロクロウ様を選んだのですね……」
「……あいつとの間に何があったかは知らねぇが、ろくなことはねぇんだろ。
辛いなら適当なところで降りて、人に紛れて生きた方が楽だぞ」
「……」
「とりあえず病み上がりなんだ。寝てろ」
冷たく硬い、それでいて大きな手がキキョウの頭を撫で、もう一度ベッドに横にならせた。
「……泣くな」
「私の首がなくなってもお爺さまは私に同じことが言えますか」
きっ、と涙で濡れた目で睨め付けられ、クロガネは口どころか首ごと無くしたというのに、閉口せざるを得なかった。
ただでさえ、ロクロウから想いはないと告げられたショックが抜けきらない内に、入れ替わりに入ってきたクロガネが、首をなくした姿で現れたのだ。
しかも、そうなった理由がロクロウにシグレを斬る為の剣を打つ為、自らロクロウに首を斬らせたというのだから。
キキョウの感情の許容量は、とっくに限界を超えていた。
「てっきりシグレ義兄様に殺されたのだと思って……!」
「それでシグレに挑んだのか……。
お前のなりなら、何処でもやってけるってのに、わざわざ対魔士に睨まれることしやがって……」
だが、仮にクロガネと共にいたときにシグレに遭遇したとしても、キキョウは、クロガネを守る為にシグレに立ち向かっただろう。
この二年と少しで、クロガネはキキョウがどんなにお人好しかを知っているし、泣かれて狼狽えてしまう程度には、クロガネもキキョウに情はあるのだ。
「お爺さまは、自分の剣を振るわせる人にロクロウ様を選んだのですね……」
「……あいつとの間に何があったかは知らねぇが、ろくなことはねぇんだろ。
辛いなら適当なところで降りて、人に紛れて生きた方が楽だぞ」
「……」
「とりあえず病み上がりなんだ。寝てろ」
冷たく硬い、それでいて大きな手がキキョウの頭を撫で、もう一度ベッドに横にならせた。