【番外編】適材適所
夢主の名前
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酒場で得た情報を頼りに、賭場へとやってきたキキョウは、件の男の元へ行く。
先にもやったように酒を奢り、不躾で下卑た視線を浴びながらも、根気よく微笑んで話を聞いていた。
しかし、中々肝心なことは話そうとせず、のらりくらりと躱している。
キキョウはちらり、と、ある方へと視線をやる。
「ありがとうございました。こちらは謝礼です」
そろそろ潮時だと、キキョウは男に謝礼を渡して立ち去ろうとしたが、腕を掴まれ、肩を組まれてしまった。
「待てよ姉ちゃん。まさかこれっぽっちの金で帰る気か?」
「はなしてください」
「俺はまだまだ話し足りないぜ?俺に聞きたかったことがあんだろ?」
「……」
やはり、わざと聞きたい情報をはぐらかしていたようだ。
キキョウは顔を伏せ、暫し黙り込む。
「……わかりました」
「最初からそうすりゃよかったんだよ。ほら着いてこい」
肩を組まれたまま賭場から出たキキョウは、裏路地へと連れ込まれる。
酒臭く、じっとりとした熱気の息が顔にかかっても、顔色ひとつ変えず、平静を保ったままだ。
「へへっ……そのすまし顔がいつまで……」
「よう。続きは俺たちが代わってやるよ」
「安心しろ。死なない程度に加減はしてやる」
「なっ……!?なんだお前ら!?」
突如、暗がりから現れたガタイのいい物騒な雰囲気の男二人。
ロクロウとアイゼンに立ちはだかられた男は、キキョウから離れて逃げようとしたが、それより早くロクロウとアイゼンに両脇を固められ、さらに暗い路地の奥へと連れられて行く。
その一部始終を物陰で見ていたベルベット達。平然と行われた非道に、エレノアが顔を引き攣らせていた。
「あのっ、これはいわゆる美人局というものでは……!?」
「人聞きが悪いわね。
話す気がないならないで、素直に謝礼だけ受け取っておけば良かったのに、変な欲出すからでしょ。自業自得よ」
「さすがに謝礼以上のことには応じられませんので……」
「優しげな顔して言うとるが、あの男がどうなっても構わんということじゃろうに。
坊よ、これが女の恐ろしさ、そして……『綺麗な花には猛毒の刺がある』という現実じゃよ。
覚えておくがよい」
「う、うん……。
(キキョウあんなにニコニコしてたのに、合図出した瞬間すごく冷たい目をしてた……)」
「そ、それよりキキョウ!大丈夫ですか?その、変なところを触られたり……」
「はい。肩を組まれたぐらいです」
「終わったぞ。拍子抜けするほどあっさりゲロった」
「ん?どうした?ライフィセット?そんな口尖らせて」
「……別に。
僕だって、二人みたいにカッコよく『僕が相手だ』って言いたかっただけだもん」
「ダメよ。そういう物騒なことは、この二人にやらせときなさい。
もうここに用はないわ、行くわよ」
「(この人達の倫理観どうなってるんですか……!?)」
目的は果たした、と、皆で宿へと移動を始める。
少し距離を取り、キキョウは微笑ましげに、ライフィセットにだけ聞こえる声量で話しかけた。
「好きな人の前ではかっこいいところ見せていたいですよね」
「うん……」
キキョウの言葉に顔を赤くしながらも、ライフィセットはさらに唇を尖らせた。
先にもやったように酒を奢り、不躾で下卑た視線を浴びながらも、根気よく微笑んで話を聞いていた。
しかし、中々肝心なことは話そうとせず、のらりくらりと躱している。
キキョウはちらり、と、ある方へと視線をやる。
「ありがとうございました。こちらは謝礼です」
そろそろ潮時だと、キキョウは男に謝礼を渡して立ち去ろうとしたが、腕を掴まれ、肩を組まれてしまった。
「待てよ姉ちゃん。まさかこれっぽっちの金で帰る気か?」
「はなしてください」
「俺はまだまだ話し足りないぜ?俺に聞きたかったことがあんだろ?」
「……」
やはり、わざと聞きたい情報をはぐらかしていたようだ。
キキョウは顔を伏せ、暫し黙り込む。
「……わかりました」
「最初からそうすりゃよかったんだよ。ほら着いてこい」
肩を組まれたまま賭場から出たキキョウは、裏路地へと連れ込まれる。
酒臭く、じっとりとした熱気の息が顔にかかっても、顔色ひとつ変えず、平静を保ったままだ。
「へへっ……そのすまし顔がいつまで……」
「よう。続きは俺たちが代わってやるよ」
「安心しろ。死なない程度に加減はしてやる」
「なっ……!?なんだお前ら!?」
突如、暗がりから現れたガタイのいい物騒な雰囲気の男二人。
ロクロウとアイゼンに立ちはだかられた男は、キキョウから離れて逃げようとしたが、それより早くロクロウとアイゼンに両脇を固められ、さらに暗い路地の奥へと連れられて行く。
その一部始終を物陰で見ていたベルベット達。平然と行われた非道に、エレノアが顔を引き攣らせていた。
「あのっ、これはいわゆる美人局というものでは……!?」
「人聞きが悪いわね。
話す気がないならないで、素直に謝礼だけ受け取っておけば良かったのに、変な欲出すからでしょ。自業自得よ」
「さすがに謝礼以上のことには応じられませんので……」
「優しげな顔して言うとるが、あの男がどうなっても構わんということじゃろうに。
坊よ、これが女の恐ろしさ、そして……『綺麗な花には猛毒の刺がある』という現実じゃよ。
覚えておくがよい」
「う、うん……。
(キキョウあんなにニコニコしてたのに、合図出した瞬間すごく冷たい目をしてた……)」
「そ、それよりキキョウ!大丈夫ですか?その、変なところを触られたり……」
「はい。肩を組まれたぐらいです」
「終わったぞ。拍子抜けするほどあっさりゲロった」
「ん?どうした?ライフィセット?そんな口尖らせて」
「……別に。
僕だって、二人みたいにカッコよく『僕が相手だ』って言いたかっただけだもん」
「ダメよ。そういう物騒なことは、この二人にやらせときなさい。
もうここに用はないわ、行くわよ」
「(この人達の倫理観どうなってるんですか……!?)」
目的は果たした、と、皆で宿へと移動を始める。
少し距離を取り、キキョウは微笑ましげに、ライフィセットにだけ聞こえる声量で話しかけた。
「好きな人の前ではかっこいいところ見せていたいですよね」
「うん……」
キキョウの言葉に顔を赤くしながらも、ライフィセットはさらに唇を尖らせた。
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