菫の花と悠久の雫
第三幕
ミク「着いた。ここがエレイン…。もしかしたら、ここに…ううん。あくまでこれは夢物語だし、皆が教えてくれたワインとの関連性もない。だけど…もし、本当にあるなら皆に…ガクさんにも教えてあげたいな。ワインすごく好きだからきっと喜ぶよね!よし、変装も出来たしまずは…!あの、すみません!」
町人1「vin bourquet …聞いたことがない名前だな…ワインは有名で扱ってるバーはたくさんあるけど…」
ミク「そうですか…ありがとうございました!…あの!ちょっといいですか?」
町人2「そうねぇ…vin bourquet って名前は知ってるんだけどお店の場所までは…ごめんなさいね」
ミク「いえ、ありがとうございました!…とはいっても全然知られていないんだ…ワインや名前は有名なのに何で見つからないんだろう…?本当にミステリーみたいにお店は幻影だったりして…。ワイン…?ワインが有名なら、葡萄畑が町の外れにあるはず。なら…!すみません!」
町人3「エレインにある葡萄畑を見学したい?こんな時間に?…まぁ、中には入れねぇし、何にもしないならいいんだけどよ…基本的に葡萄の栽培からしてるやつらは皆、向こうに畑を構えてるぜ。気を付けて行けよ嬢ちゃん」
ミク「はい!ありがとうございました!」
ミク「嘘でしょ…葡萄畑広すぎ…!!もう1時間位歩いてるよぉ…。ワインにこだわるなら葡萄畑に近いところにお店を構える、なんて考えは流石に甘かったかなぁ…?ん…?待って、あの光って…!」
ミク「ワイン醸造所、隠れ家バー…vin bourquet …!!本当にあった…!周り、誰もいないよね…?よし…!」
ガク(声のみ)「いらっしゃいませ、お客様。」
ミク「こんばんは。今入店してもいいですか…って…」
ガク(声のみ)「おや、変装されていらっしゃいますが…もしかして貴女は」
ミク「何で…まさか、本当に会えるなんて…」
ミク「ガクさん…!!」
ガク「…はて、何のことでしょうか。私はしがないバーのマスターですよ?恐れ多くも、あの素晴らしい奇跡の復活を遂げたビュルレ座の役者と間違えられるとは…」
ミク「いいえ!間違えてなんてない!あの時、一緒に舞台に立った仲間のことを、忘れるはずがありません!!10年経って、姿が変わっても…!」
ガク「…本当に人違いでは…私は貴女のように素晴らしい人間でもないので…」
ミク「その口癖だって…何でも素晴らしいっていう癖は、あの時と変わらない!それに…カウンターの隅にあるそのワイン…私達に送ってくれたものと同じnuit folle …今年のCrazy∞nighT記念日に送って来たワインですよね?毎年送られてくるワインはCrazy∞nighTにまつわる言葉が入った銘柄ばかりでした。Merveilleux 、reves 、crepuscule 、mauvaise 、quand・esti 、jamais 、jouer 、applaudissements 、そしてtoujours・durable …素晴らしさや空の状態、夢や拍手といった舞台に関わる表現は、かつてビュルレが遺した脚本に使われていた独特の表現…。中には劇団員しか見られない脚本に使われているものもあります。これほどたくさんのワイン、口癖、そして劇団員しか知らないはずの表現がついた銘柄…信じたいです…。私はずっと、貴方に会いたかったんです…ガクさん…」
ガク「…名実ともに素晴らしい役者になったのに…泣き顔はあの頃と変わりませんね…ミクさん」
ミク「ガクさん…!ガクさんっ…!!」
ミク「着いた。ここがエレイン…。もしかしたら、ここに…ううん。あくまでこれは夢物語だし、皆が教えてくれたワインとの関連性もない。だけど…もし、本当にあるなら皆に…ガクさんにも教えてあげたいな。ワインすごく好きだからきっと喜ぶよね!よし、変装も出来たしまずは…!あの、すみません!」
町人1「
ミク「そうですか…ありがとうございました!…あの!ちょっといいですか?」
町人2「そうねぇ…
ミク「いえ、ありがとうございました!…とはいっても全然知られていないんだ…ワインや名前は有名なのに何で見つからないんだろう…?本当にミステリーみたいにお店は幻影だったりして…。ワイン…?ワインが有名なら、葡萄畑が町の外れにあるはず。なら…!すみません!」
町人3「エレインにある葡萄畑を見学したい?こんな時間に?…まぁ、中には入れねぇし、何にもしないならいいんだけどよ…基本的に葡萄の栽培からしてるやつらは皆、向こうに畑を構えてるぜ。気を付けて行けよ嬢ちゃん」
ミク「はい!ありがとうございました!」
ミク「嘘でしょ…葡萄畑広すぎ…!!もう1時間位歩いてるよぉ…。ワインにこだわるなら葡萄畑に近いところにお店を構える、なんて考えは流石に甘かったかなぁ…?ん…?待って、あの光って…!」
ミク「ワイン醸造所、隠れ家バー…
ガク(声のみ)「いらっしゃいませ、お客様。」
ミク「こんばんは。今入店してもいいですか…って…」
ガク(声のみ)「おや、変装されていらっしゃいますが…もしかして貴女は」
ミク「何で…まさか、本当に会えるなんて…」
ミク「ガクさん…!!」
ガク「…はて、何のことでしょうか。私はしがないバーのマスターですよ?恐れ多くも、あの素晴らしい奇跡の復活を遂げたビュルレ座の役者と間違えられるとは…」
ミク「いいえ!間違えてなんてない!あの時、一緒に舞台に立った仲間のことを、忘れるはずがありません!!10年経って、姿が変わっても…!」
ガク「…本当に人違いでは…私は貴女のように素晴らしい人間でもないので…」
ミク「その口癖だって…何でも素晴らしいっていう癖は、あの時と変わらない!それに…カウンターの隅にあるそのワイン…私達に送ってくれたものと同じ
ガク「…名実ともに素晴らしい役者になったのに…泣き顔はあの頃と変わりませんね…ミクさん」
ミク「ガクさん…!ガクさんっ…!!」