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MIRROR

ひまり(声のみ)「集合!」

部員(声のみ)「はい!」


顧問「今日の練習を終わる前に再来月の市大会に出るメンバーの発表をする。ダブルスに瀬川、勝浦ペア、シングルに有栖川を出す」

有栖川、瀬川、勝浦「はい!」

顧問「三人は再来月の大会に向けて調整に入ってくれ。他のメンバーは三人のサポートをしながら個人の練習を行うように。以上!」

部員「ありがとうございました!!」


瀬川「ひまり。シングル出場おめでとう。」

ひまり「ありがとう。香織と結花もダブルス、おめでとう」

勝浦「ありがとう。お互い頑張ろうね。といっても私達はすぐ負けちゃうかもしれないけど…」

ひまり「そんなことないよ!結花だってサーブの速度あがってきてるし、香織も守備範囲上がってきてる。大丈夫!一緒に頑張ろう!」

瀬川「何か、ひまりがそう言ってくれると本当に出来る気がしてきた…ありがとう。」

ひまり「こちらこそ!」

勝浦「…あれひまり、何か調子悪い?顔色悪いよ?」

ひまり「え?そうかな…?」

瀬川「きっとテストも大会メンバーの発表もあったし、神経使ってたんだよ。私達で片付けしておくから今日は先に休んで」

ひまり「う、うん…ごめんね。」

勝浦「全然!頑張りすぎも良くないから!また明日ね!」

ひまり「うん、明日ね」



ひまり「油断した…。今までずっと頑張ってきたのに…普通でいなくちゃ…もっと…もっと…」


ひまり「…違う…私は、弱くなんか…」


サイラス「身体のSOSを隠しちゃだめだよ!もっと自分に優しく生きないと!」

ひまり「…何よ…私のことなんか知らないくせに…放っておいてよ」

サイラス「知ってるよ。生徒会長でバドミントン部キャプテンで成績優秀、容姿端麗、皆から愛されるようなまさにヒロインの女の子」

ひまり「…」

サイラス「でもそれは君じゃない」

ひまり「…は?何言って…」

サイラス「分かっているだろう?本当は嫌なのに笑顔でそれを引き受けて、周りの為に自分を殺して義務や責任を背負い続けている。背負う代わりに大切なものを、君が失いたくないものを捨てていく。」

ひまり「そんなこと…私は…」

サイラス「もう認めなよ…こんなの、本当の自分じゃないって」

ひまり「違う…違う…!私は…私…で…」
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