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MIRROR

サイラス(声のみ)「…そうそう!その姿見、ひっくり返してよ!」

ひまり「えぇ…裏返したら悪者が出てきて、吸い込まれるとかが定番だけど…」

サイラス(声のみ)「そんなことしないって!!」


サイラス「やあ!やっと会えた!」

ひまり「きゃああああああ」

サイラス「ちょちょちょ、そんなに声出すとお母さんびっくりしちゃうって!僕は君を傷つけるようなことはしないよ!!」

ひまり「…本当?」

サイラス「もっちろん!僕は君の味方だからね!」

ひまり「…味方…?そう言われても…」

サイラス「ああ、そうだ君は僕とは初めましてだったね!僕はサイラス!君の味方…としか説明が出来ないんだよなあ…」

ひまり「はじめましてなのに…私の味方?人間でもないのに?」

サイラス「…言うねえ…事実なんだけどさ。そうだね、もう少し僕のことについて話そうか!僕、サイラスは鏡の中の住人なんだ。それ以上でもそれ以下でもない。鏡の外に出ることも魔法なんかを使う事も出来ないから君に危害を加えることは無いよ!」

ひまり「…」

サイラス「ねえ、君。さっきから僕の姿を見ようとしてくれないよね?ずっと鏡から目を逸らしてさ…そんなに僕のことが怖い?」

ひまり「別に、貴方のことが怖いわけじゃない。貴方のことは…かけらも信用していないけれど」

サイラス「ひっどいなあ~。僕は君の味方だよ?それとも…君は、鏡が怖いとか?ありのままの自分がうつるから…」

ひまり「怖くないわ!何も…私に怖い物なんてない!」

サイラス「…」

ひまり「さっきから何なの?!鏡の中の住人とか、魔法とか危害とか…私の…味方とか…私のこと何も知らないのに全部知っているみたいに語らないでよ!…貴方が貴方自身のこと、色々教えてくれたお礼に教えてあげる。私は…貴方のことが嫌いよ。」
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