手を取って mi princesa
クラベル(声のみ)「マリア様。おはようございます…マリア様?」
マリア「う~ん…?」
クラベル(声のみ)「お目覚めの時間です…入りますよ?」
クラベル「おはようございますマリア様。今日もいい天気ですよ。」
マリア「おあよう…ううぅ…」
クラベル「あぁ…油断するとすぐ横になろうとする…ほらマリア様。本日は大切な日なんですから、起きて顔を洗っていただけますか?」
マリア「んん…わあった…」
クラベル「本日は朝食の後9時からダンスレッスン。12時に昼食を取った後今度行われる舞踏会の招待状作成、ラテン語の勉強をしたら、17時頃から支度をして19時に国王様、ロナルド公国第二王子ガスパール様と会食です」
マリア「大切な日なんかじゃない…また、いつもと変わらない日々だわ…。いやよ、ガスパールと会食なんて…」
クラベル「マリア様。お気持ちは伝わってきますが呼び捨てはいかがなものかと思いますよ。」
マリア「でも…」
マリア「分かっているわ。ダンスレッスンも舞踏会もラテン語の勉強も、全部全部大事だってことくらい…会食もそうよ。国を超えたつながりがなければ、国の皆を支えることも守ることも出来ないもの…。」
クラベル「その通りです。マリア様は本当にお優しい方ですからそれらの小さな積み重ねがどれほど大切か、分かって下さると思っていまし…」
マリア「でもだからといって全部やりたいわけじゃないわ!!!何で参加したくもない舞踏会の招待状を一人で書かなくちゃいけないの?!しかも300通もよ?!想像できて?!ラテン語だってさっぱり分からないし…何より、会食も舞踏会もお金を使い過ぎだわ。やるなって言っているわけではないけれど、だとしてもそのお金はどこから来ていると思っているのよ…湯水のようにわいてくるわけではないのよ?!」
クラベル「えぇ、それも事実です…マリア様」
マリア「…」
クラベル「…マリア様?」
マリア「…名前…呼んでよ…前もお願いしたじゃない…」
クラベル「勿論、覚えておりますよ。以前から頼まれていましたから…」
マリア「敬語も…!」
クラベル「…私は、決して貴女のことが嫌いなわけではありません。心から尊敬しておりますし、お慕い申しあげております。だから貴女の願いだって聞いてあげたいのです。何よりも専属メイドである私にとって主の命令は絶対です…しかしマリア様。もし仮に、貴女に失礼な言葉をかけたことがばれたら、貴女はもっと不自由な生活を送るかもしれないのです。私は反論も許されず、不敬罪で貴女のお側から消えなければなりません…。今を守るために…どうか分かっていただきたいのです。」
マリア「…」
クラベル「…お願いです…」
マリア「…」
クラベル「…マリア」
マリア「やっと呼んでくれた!」
クラベル「あっ、また落ち込んだふりですか?!」
マリア「違うわ!でもありがとう!」
クラベル「もう…」
マリア「う~ん…?」
クラベル(声のみ)「お目覚めの時間です…入りますよ?」
クラベル「おはようございますマリア様。今日もいい天気ですよ。」
マリア「おあよう…ううぅ…」
クラベル「あぁ…油断するとすぐ横になろうとする…ほらマリア様。本日は大切な日なんですから、起きて顔を洗っていただけますか?」
マリア「んん…わあった…」
クラベル「本日は朝食の後9時からダンスレッスン。12時に昼食を取った後今度行われる舞踏会の招待状作成、ラテン語の勉強をしたら、17時頃から支度をして19時に国王様、ロナルド公国第二王子ガスパール様と会食です」
マリア「大切な日なんかじゃない…また、いつもと変わらない日々だわ…。いやよ、ガスパールと会食なんて…」
クラベル「マリア様。お気持ちは伝わってきますが呼び捨てはいかがなものかと思いますよ。」
マリア「でも…」
マリア「分かっているわ。ダンスレッスンも舞踏会もラテン語の勉強も、全部全部大事だってことくらい…会食もそうよ。国を超えたつながりがなければ、国の皆を支えることも守ることも出来ないもの…。」
クラベル「その通りです。マリア様は本当にお優しい方ですからそれらの小さな積み重ねがどれほど大切か、分かって下さると思っていまし…」
マリア「でもだからといって全部やりたいわけじゃないわ!!!何で参加したくもない舞踏会の招待状を一人で書かなくちゃいけないの?!しかも300通もよ?!想像できて?!ラテン語だってさっぱり分からないし…何より、会食も舞踏会もお金を使い過ぎだわ。やるなって言っているわけではないけれど、だとしてもそのお金はどこから来ていると思っているのよ…湯水のようにわいてくるわけではないのよ?!」
クラベル「えぇ、それも事実です…マリア様」
マリア「…」
クラベル「…マリア様?」
マリア「…名前…呼んでよ…前もお願いしたじゃない…」
クラベル「勿論、覚えておりますよ。以前から頼まれていましたから…」
マリア「敬語も…!」
クラベル「…私は、決して貴女のことが嫌いなわけではありません。心から尊敬しておりますし、お慕い申しあげております。だから貴女の願いだって聞いてあげたいのです。何よりも専属メイドである私にとって主の命令は絶対です…しかしマリア様。もし仮に、貴女に失礼な言葉をかけたことがばれたら、貴女はもっと不自由な生活を送るかもしれないのです。私は反論も許されず、不敬罪で貴女のお側から消えなければなりません…。今を守るために…どうか分かっていただきたいのです。」
マリア「…」
クラベル「…お願いです…」
マリア「…」
クラベル「…マリア」
マリア「やっと呼んでくれた!」
クラベル「あっ、また落ち込んだふりですか?!」
マリア「違うわ!でもありがとう!」
クラベル「もう…」