太陽の在処~永久の約束
主人公の名前
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ヘリオスがみんなに連絡したと戻ってきてすぐにはるかとみちるが来た。
心配していた表情から安堵の様子が見えて、本当に心配をかけてしまったんだと申し訳ない気持ちになった。
身体がまだ本調子ではないがどこも痛くない。
なので大丈夫だと言ってもなかなか聞いてもられない。
本当に大丈夫なんだけど。
「2人はいつも心配性なんだから」
そういうとはるかとみちるは優しく笑っていた。
星野も急いで来てくれたみたいで珍しく息が上がっていた。
無事だと分かっていてもきちんと自分の目で星野の姿を確認することが出来て心ら安心できた。
どこか不安だった。
お互いのストーンにカオスを封印してその反動で星野に何か悪いことが起きていたらどうしようって。
いつものようにはるかと口喧嘩している姿を見て思わず笑ってしまった。
そしたら星野に怒られちゃったけど。
しばらくするとみちるがリゾットを作ってきてくれた。
食べやすい温かさでスプーンが進む。
私がリゾットを食べている傍らではるかと星野の口喧嘩が続いている。
「もう帰ってもいいんだぞ。ひなたには僕とみちるが付いてる。」
「何ってんだよ。帰っていいのはそっちだろ。ひなたには彼氏であるオレがいるんだから。」
「僕のお姫様に何かあってからじゃ遅いからな。この部屋と言わず地球から自分たちの星に帰ったほうがいいんじゃないのか?」
「俺は狼じゃねえよ!それにプリンセスも地球で休養されてるんだ。星を超えるのは体力を使うからな、お休みが必要なんだ。」
ベッドのすぐ横でこの口論を聞かされている私とみちるは呆れるばかりだった。
「ふうー。そうだみちる、せつなさんとほたるちゃんはどんな様子?他のみんなはどうしたの?
戦いが終わってすぐに倒れてちゃって、エンディミオンだと思う人がうさぎちゃんの側にいたのは見たんだけど。」
みちるは私から器を受け取ってサイドテーブルに置いた。
「せつなもほたるも無事よ。他のみんなも疲れてはいたけど身体的にはみんな元気よ。プリンスもプリンセスに寄り添って送り届けた後にご自分の家に戻ったわ。みんなあなたのことをとても心配していたわ。
本当はヘリオスからあなたが目覚めたと聞いてみんなここに来たがったんだけど、全員で来たら迷惑だから代表で私とはるかが来たのよ。」
「そっか、みんな無事なんだね、良かった。遠目で見たけどエンディミオンも変わってないみたいだね。うさぎちゃんを優しい目で見てた。あの頃のまま。」
「ひなた…。」
私はかつての地球と月の戦いのことを思い出した。
私たちが地球に転生したのはあの出来事があったからなのだから。
「もう終わったことよ。それに私は今の生活が幸せなんだから。」
みちるがベッドの端に座って私の肩に腕を回しながら寄り添うように額を合わせた。
「そうね、今こうしてみんなと一緒にいられることが幸せ。仲間と大切な人といられることが…。」
「ええ」
「だから、そのお話もそろそろ終わりにしてほしいな。」
私がジト目ではるかと星野を睨むと2人と目があって、2人は口論をやめた。
「けどひなたのことは僕とみちるで看るからな」
「だからー!」
「いくらお前が彼氏だと言おうが女のひなたの面倒を男のお前に任せられるわけ無いだろ。」
「確かに男の俺よりお前らのほうが…
ーえ、お前女なのか?」
ーブチッ!
星野ー!!!!
それは言っちゃいけないやつ!
今『ブチッ』って聞こえたよ!
物理的に何かが切れた音がしたよ!!
みちるもそんな笑顔浮かべないでどうにかしてよ!
でもはるか、男と間違われるなんていつものことじゃ!?
あー、待って待って!はるか、そこで拳を握らないで!!
目が覚めてから就寝の時間までがあっという間に過ぎて行った。
主にハラハラ、ドキドキの展開で私の精神は目覚めたばかりの体力のなさと共にすっかり疲れてしまった。
「はぁ、なんか疲れちゃった。」
「悪い、起きたばっかりなのにお前の周りでうるさくして…。」
ベッドで横になった私に星野が優しく布団をかけてくれた。
赤ちゃんを寝かしつけるみたいにトントン、とリズムよくお腹を優しく叩かれる。
瞼が段々と落ちてきて目を開けるのが辛くなる。
「ほんとうに、困った、星野なん、だから。
でも、幸せだな、って思う。ずっと、続けば、いいのに、な。」
本当にとっても幸せなんだよ。
星野とこうして一緒にいられることが何よりも幸せなんだ。