太陽の在処~永久の約束
主人公の名前
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銀河早世の昔から繰り返されてきたセーラーウォーズ。
愛と戦士のセーラー戦士達が平和を乱す邪悪な者達と戦ってきた。
そして遂に邪悪の根源たるカオスを銀河最強の戦士にして、伝説の戦士が封じ込めた。
そう、最強のセーラー戦士は己の身体にカオスを封じ込めた。
そうするしかなかった。
それ以外銀河を救う方法はなかった。
銀河には平和が戻った。
しかしカオスを取り込んだ戦士は悟ったのだ。頼れるものなどいないのだと。
銀河の未来は最強の戦士たる自身の手で新たに築いていくしかないのだと。
「本当にそれしかなかったの?」
「なに…」
「どうして自分ひとりで解決しようとするの。みんなで考えればもっといい方法が、誰も犠牲にならない方法があったんじゃないの?
あなたも同じセーラー戦士ならわかりあえるはずだよ。」
ソルは耳が痛かった。
今セーラームーンが言っていることはソルにも言えること。
『どうして自分ひとりで解決しようとするの?』
そう、私も一人で解決しようとしている。
誰にも告げずに。自分ひとりで…。
「ふっはは、わかりあえるだと!?
はっ──!!!」
「─っ!セーラームーン!!!」
突然の攻撃受けたセーラームーンをソルは後ろへ回り込んでその身体を抱きしめた。
「─大丈夫?」
「ソル、ありがとう。」
「知っているか、星の最後を。
滅びを前にいた人間共は先を争って逃げたり仲間を裏切ったり、自ら死を選んだりした。
お前の傍にいるそいつらとて同じだぞ。
そいつらは母なる星を捨て逃げ出した裏切り者。お前はそんなやつらを信用できるのか?
分かり合えるというのか!!」
「私たちは違うわ!!」
「違わぬ!!!」
ギャラクシアが手にしていた剣を振り下ろし地面に亀裂が入った。
ソルやファイター達は瓦礫と一緒に落ちていく。
「ソル!」
「ファイター!」
二人は手を伸ばし合い、何とかお互い離れずに着地する事が出来た。
崩れたビルの陰に回り込み、ちびちびちゃんを抱えたセーラームーンやヒーラー、メイカーとも合流できた。
ここまでの戦いで全員傷だらけで身体はボロボロ。
攻撃してもギャラクシアに当たることなく疲労ばかりが募っていく。
それでも誰も諦めていない。
そう、信じているのだ。
自分を、仲間を。
だから立ち向かっていける、どんなに苦しくても。
「お前たち今度はどこに逃げるつもりだ。
銀河は既にギャラクシアのもとなったのだ。逃げる場所などどこにもないぞ。」
瓦礫の街にギャラクシアの声がこだまする。
セーラームーンがちびちびちゃんを抱える腕に力が入るのが分かった。
そっとその肩に触れた。
「大丈夫─。」そう言うセーラームーンの目には迷いはなかった。
「私たちはもう逃げたりしない。でしょ?」
ファイターは私の手を握り決意の込めた瞳をしていた。
「─もちろん。」
私もファイターの手を握り返し、その手から伝わる温かさを感じていた。
この温もりを絶対に守るんだ。
そう自分に言い聞かせた。
私たちは瓦礫の陰からギャラクシアのいる崩れたビルの前に移動した。
「やっと出てきたか。待ちくたびれたぞ。
それで、スターシードを差し出す気になったのか?」
「いいえ、私たちは諦めない!きっとこの星を救って見せる!」
「そうよ、あなたに滅ぼあれた母なる星の為に─」 メイカー
「私たちを守ってくれたプリンセスのため─」ヒーラー
「そして私達に希望を託い散っていった大切な仲間のために!」ファイター
「「「いま戦いのステージオン!!!!」」」
「おまえらになにができる、母なる星を捨て、逃げ出した負け犬ごときに!」
「「「はああああああああ───!!」」」
3人の攻撃が束となってギャラクシアに放たれた。
しかしその攻撃ですら受け止められてしまう。
「くっ、負けるわけには行かないわ!!!」
スターライツの力にギャラクシアの余裕がだんだんと削がれ始めていた。
「こいつら、この私を上回ろうとしているのか、銀河最強と言われたこの私を!!!」
「「「はああああああああーーーーーーー!!!!!!」」」
3人の攻撃はギャラクシアを傷つけ、赤い血が一筋その腕から流れた。
「やった…」
「ギャラクシア一矢報いた」
「おのれ、よくもこの私を─。
私を傷つけた事は万死に値する!!!!」
怒りが沸点に達したギャラクシアは手にしていた剣を地面へ突き刺しその力が3人を襲った。
「「「きゃあアアあああああーーーーーーーーーーー」」」」
「ファイター、ヒーラー、メイカー!!!」
3人は私とセーラームーンのいた場所を超え瓦礫の山に身体を打ち付けられてしまった。
「くっ─」
ファイターは力を振り絞り、今一度攻撃を放とうとスターエールに手を伸ばすがギャラクシアが力強く踏みつけたのだった。
「どうした、もう終わりか」
「シャイニング・アロー!!」
「ちっ─。」
ギャラクシアは私の攻撃が当たる寸前に後ろへと飛んだ。
「これ以上好きにさせない!!」
「ソル…」
そんなファイターたちをセーラームーンが腕を広げ庇うように立ちふさがった。
「お願いもうやめて、これ以上大切な人を失いたくない、大切な人が傷つくの見たくない。」
「だめよ、セーラームーン。」─ファイター
「こいつはスターシードすら持たない冷たい奴なのよ。」─メイカー
「通じる相手じゃない。」─ヒーラー
「そんな事ないよ、私達同じセーラー戦士だもの。
傷つけば赤い血が流れるし身体だって心だって痛いんだよ。」
「同じだと、この虫けらどもが。私はこの銀河に新たな未来を築き神にも等しい存在なのだ。」
「違うよ。それを望んでいるのはあなたじゃない。
─シルバームーン・クリスタルパワー」
──温かい
セーラームーンの力が傷ついた身体を優しく包む。
これがセーラームーンの力。優しくて温かい…。
しかし…。
「─はっ!!」
「っきゃああああ──!!!」
セーラームーン持つロッドがギャラクシアに壊され、地面に転がり落ちてしまった。
「そんな…。」
「わかったろう、誰であろうとこの私を倒す事などできぬ。
二度と輝きを放てぬように貴様のスターシードを壊してやる。
─死ね!!!」
「─!!やめてーーーーーー。」
あたり一面をオレンジ色の暖かい光りが包み込む。
光りの放たれた元はソルの額に輝く太陽の紋章。
「ソル…」
「もう、やめて。もうなにも、誰も傷つけさせない!私が止めてみせる!!」
輝きを一層濃く輝かせる。
「くっ、流石は太陽のプリンセス。
この銀河を統べる輝きだ。
だが、どうする?ただ太陽の力を輝かせるだけでは私を倒せぬぞ。」
「ギャラクシア、あなたの中に巣食うカオスを私が封印する!!」