太陽の在処~永久の約束
主人公の名前
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僕は使命をまっとうするためにギャラクシアにスターシードを渡すと決意した。
隣には前世から辛い境遇を共にしてきたネプチューン。
僕がそう決意したようにネプチューンの顔にも迷いはない。
二つの光りが放たれ
その光りは僕らの身体を貫いた。
「なるほど、素晴らしい輝きだ──。
受け取るがいい我がエナジー。」
ギャラクシアにスターシードを渡した僕らは
その代わりとしてギャラクシアのエナジーが詰まったブレスレットをはめた。
それはすなわちギャラクシアの配下に下ったということ。
─もう、後戻りはできない。
「感じる──。これがギャラクシアのエナジー。
想像以上だ─」
「立ち上がれ、セーラーウラヌス、セーラーネプチューン。
手始めにその二人のスターシードを奪うのだ!」
その光景を呆然と見詰めることしか出来なかったプルートとサターンは仲間の裏切りに困惑せざるを得なかった。
考えがまとまらないまま敵となったウラヌスとネプチューンは接近戦で攻撃を仕掛けてくる。
─早い。
普段の二人も同じ戦士達の中で戦いに長けていたが今はそのときの比ではないとプルートたちは思った。
「なぜ私たちが戦わないといけないの!?」
「あなた方はセーラー戦士としての誇りを捨ててしまったというのですか!?」
「そのブレスレットをつけていた以上そやつらはこのギャラクシアの思うがまま
─さあ貴様らの忠誠信を見せてみろ!」
「どうしてこんなことを─」
仲間を攻撃する事ができないプルートとサターンは攻撃を避けることしかできないでいた。
「分かっているはずよ──。」
「これが僕たちの戦い方だ──!」
二人の攻撃が服を掠めた。
「彼女たちはやはり本気!
ならばこちらも全力でお相手します!!」
「この命燃え尽きるまで─!!」
「いいぞ─。同じ星を守る戦士たちが殺しあうのは私の血を何よりもたぎらせる」
同じ外部戦士でも二人の考えていることが時々分からない。
二人にしか分からない事がある─。
二人にしか分からない事─…
サターンは自問自答していた。
「さあ、見せてもらおうか」
「貴方たちのスターシード─!」
そっか、そういう事なんだね。
2人はそこまでして…
サターンとプルートは2人の本心を見抜いた。
そしてそっと目を閉じてこの星の未来を仲間に託そうと心に決めた。
どうかこんな決断をした彼女らを恨まないでほしい。
これが彼女らの、私たちのやり方でこの星とプリンセスを救う方法。
お願い、上手くいって─!
─っ!
この感じは…
「また星の輝きが消えた─」
「まさかウラヌスたちが!?」
セーラームーンが腕にいるちびちびムーンを抱きしめ不安そうな声でそう言った。
2つの輝きが消えようとしているのをソルは感じていた。
「とにかく行ってみよう」
混沌を連想してしまうような淀んだ通路をひたすら走り仲間の輝きを目指して足を動かす。
この先にどんな出来事が起きているかはなんとなく予想がついていた。
しかし信じたくはない、この目で確かめるまで。
─うそだよね、もう誰も傷ついてほしくないのに…
不安ばかりが募ってなんの覚悟も出来ないまま通路を抜けると
体が透けて今にも消えそうになっているプルートとサターンが倒れているのが見えた。
「プルート、サターン!!」
セーラームーンと一緒に二人の傍に駆けて行きその手を掴もうとしたが、
「─だいじょうぶです」
「お願い、信じる心を忘れないで─」
「せつなさん、ほたるちゃん!!」
透けて消えていくその手を握り締める事が出来ないまま
また二人、大切な仲間が消えていった。
「待っていたぞ、セーラームーン、セーラーソル!!」
その存在感を示すように金色に輝く椅子に座っているギャラクシアが足を組んで座っていた。
そして傍にはウラヌスとネプチューンが立っていた。
それはまるでギャラクシアに従えているように見える。
その悪夢のような光景から守るようにファイターが私の肩引き寄せた。
「うそよね、うそでしょう?ウラヌス、ネプチューン・・・・」
そうつぶやいたセーラームーンの手が震えていた。
スターライツの3人も立て続けに起こる地球の戦士の状況に困惑せざる得なかった。
そんな中メイカーはギャラクシアの傍に立つウラヌスたちの手首にあるはずのないものを見つけた。
「その…ブレスレットは─」
「─っ!まさか、あなたたち仲間を売ったの!?」
ヒーラーも思わず声を張り上げた。
そう、2人の手首にはギャラクシアのブレスレットがはまっていた。
「すでにこの者たちは私の忠実なる配下。
さあ、残りのスターシードを奪え」
ソルは2人を見つめサターンの最後の言葉を思い出していた。
『信じる心を忘れないで─』
信じる心…
ウラヌス、ネプチューン…
あなた達の目はあの頃と変わってないよ。
「ソル、私の後ろにさがって」
考え事をしていたため動きのなかったソルを心配してファイターが庇おうとしてくれた。
「一人前にナイト気取りか、いつまでその余裕が続くかな」
「仲間を売ったあなたにそんなことを言われる筋合いはないわ!!」
「ファイターありがとう、私は大丈夫だから。」
…でも少しだけ勇気を貸して。
母のぬくもりを恋しがる赤ん坊のような心持で
ソルはファイターの手を握った。
手袋越しにファイターの温かさを感じながら
この先に起こるであろう未来に覚悟を決めようとしていた。