太陽の在処~追憶の記憶
主人公の名前
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今日は休日
太陽がまぶしい晴れの日曜日
フリルのついたワンピースをひるがえし
ひなたはうさぎたちとショッピングを楽しんでいた
「亜美ちゃんさっきなに買ってたの?」
「とっても良い参考書見つけたの。今度ひなたちゃんにも貸してあげましょうか?」
「えーと、大丈夫です。」
「あれ、亜美ちゃんそっちの大きい方は?」
「まこちゃん!こ、これは─」
「えーなになに…『スリーライツ・写真集』!」
「た、たまたまお手頃だったから!」
「「お手頃って…」」
最近思ったけど亜美ちゃん相当スリーライツ好きだよね
今度ちゃんと聞いてみようかな
「ねえ、おなかすいた~!」
先を歩いていたうさぎちゃんのおなかが『グー』と鳴った
「そろそろお昼ね。どこかに入りましょうか」
「はいはーい!いいお店知ってまーす!」
「さすが美奈子ちゃん!よろしくお願いしまーす!」
美奈子ちゃんが案内してくれたのは
手頃な値段のバイキングのお店
少しだけどデザートもおいてあって
うさぎちゃんは余裕で元が取れるくらいバイキングを堪能していた
「はー食べた、食べた!」
「うさぎ少しは加減しなさいよ、お店の人驚いてたじゃないの!」
「レイちゃん、バイキングで妥協はNGよ」
「それにしても美奈子ちゃんが教えてくれたお店おいしかったね♪
よくあんなお店知ってたね」
「ふふん♪褒めても何も出ないわよ、ひなたちゃん。
まあ美奈子の情報網にかかれば昼飯前よ!」
「「「「朝飯…」」」」
ウィンドウショッピングを堪能していたひなたは一つの看板に目を留めた
「ブライダルウエディングショー?」
「見て、あのドレス素敵!」
「やっぱりモデルさんスタイルがいいわね~」
看板を見ていた私たちにスタッフの人が声をかけてくれ
華やかな空間の中で美しいドレスに見惚れていた
「ねえ、みんなはどんなドレスがいい?」
「あたしは純白のプリンセスラインのドレスがいいな~
まもちゃんと二人、教会のバージンロードを歩いて最後は…むふふっ///」
うさぎちゃんどんな想像してんの…
「あたしはまず夜天君にグレーのタキシードを着てもらって、
ドレスはやっぱりマーメイドラインのドレスよね~
『美奈、一生大切にするよ』なんて言われたりして!!!」
「美奈子ちゃん痛い─」
興奮した美奈子ちゃんにレイちゃんはバシバシと肩をたたかれた
「それでひなたちゃんはどんなドレスがいいんだい?」
「私はそうだな、シンプルにAラインのドレスがいいかな。
いかにも花嫁さんって感じだし、ベールとティアラをつけて─」
「「星野くんと誓いのキス…いいわね~」」
「そ、そうなったらいいな///」
『この幸せ者~』
とレイちゃんと美奈子ちゃんにからかわれていると
『きゃあああああ─///////』
と悲鳴に近い女子特有の歓声が上がった
「え、なに?」
ステージを見ると
人気モデルのミナミちゃんがきれいなドレスを着てランウェイを歩いていた
そしてその隣を歩いていたのは
「─星野」
ミナミちゃんがタキシード姿の星野の腕に自身の腕を絡ませ
本番のバージンロードよりは早いテンポでランウェイを歩いていく。
とてもお似合いに見える二人が中央まで戻ると
サイドからタキシードを着た夜天と大気が登場し場は一気に最高潮に達した
「皆さん、こんにちは。スリーライツです」
「今日は雑誌でいつも共演させていただいているミナミさんからのお誘いで僕たちもゲストとして参加させていただくことになりました。」
「ミナミちゃんのドレスとっても綺麗だったよな!!
俺達も全力でエスコートするから最後まで楽しんでくれよな!!」
スリーライツのあいさつを皮切りに
アップテンポな曲に合わせて次々にモデルさんが登場した
けれど先ほどのミナミちゃんと星野の姿が忘れられないひなたは先ほどまでの弾んだ気持ちがしぼんでしまった気がした
「はあ~素敵なショーだったわね~まさかスリーライツが出るなんて、美奈子ついてる♪」
「「「「美奈子ちゃん!!」」」」
みんなの視線の先にはスリーライツが登場してから元気のないひなた
「あっ、えと。素敵だったわね星野くん。さすがスリーライツ!!なにを着ても様になって……」
「それフォローできてないわよ」
「あははははは─」
「気を使わせちゃってごめんね。私なら大丈夫だから!
それにしてもミナミちゃんきれいだったよね!スタイルいいし、美人だったし、星野と並んで歩いててお似合いだなって…思って」
やばい、なんか泣きそう…
だめだめ、みんなが困っちゃうでしょ
がんばれ、私!!
「それはそうと、ここ…どこ?」
「「「「「…どこでしょう?」」」」」
「お疲れ様でしたー」
「やあ、ミナミちゃん今日も良かったよ。次もお願いね」
「はい、ありがとうございました。─あっ、スリーライツさん!」
「ミナミさん、今日は呼んでいただいてありがとうございました。とてもいい勉強になりました。」
「皆さんのおかげで今日のショーは大盛況だったってスタッフさんが言ってました。こちらこそありがとうございました」
「それじゃあ、私たちはここで─」
三人が楽屋に戻ろうとした時
「星野さん!」
「─はい?」
「よかったら、今夜食事一緒にどうですか?おいしいお店見つけて、もしよかったら─」
「ごめん、そういうのちょっと…」
「─そうですか、今度モデル仲間と飲み会するんです。お時間あったら皆さんで来てください。」
「ありがとう、それじゃあお疲れさまでした」
「お似合いだってみんな言ってたのに…」
「あたしがあんたをもっと輝かせてやるよ」
「─え?」
「あんたの持つスターシードの輝きでね!」
――――――――――――――――――
「………」
「おい」
「…なに」
「なんか言えよ」
「何をですか」
「さっきのことだよ!
なにも触れないなんて逆に居心地悪いだろ!」
「何を言ってほしいんですか」
「星野の恋愛事情に興味はないね」
「おいおい…」
「ただ一つ、ひなたを泣かせたら容赦しないからね」
「同感です」
「お前らはひなたの親なのか?」
『きゃあああああああああ─』
─!!
―――――――――――――――
ひなたたち6人はというと
「なんかスタッフみたいな人がいっぱいいるよ」
「いつの間にか会場の裏手に来てしまったみたいね」
「来た道を戻ればもとの道に戻れるじゃないかな?」
「ねえ、ここで待ってたらスリーライツが出てくるんじゃないの?」
「いくらなんでもそれはまずいよ」
「でも~」
「でもじゃない」
『きゃあああああああ─』
─!!
「─この悲鳴は」
「みんな変身よ!」
「ソル・オリエンスパワー・メイクアップ!」
各々戦士へと変身し声のした会場の方へと急いだ
「あちゃーまた違うの!?
はーなんてこと。セイレーンがデスクに張り付いて一歩も動かないから変わりにあたしが真のスタージードを見つけようとしたのにまたハズレ。ほんと嫌になるよ」
「待ちなさい!ステージで輝くミナミちゃんの美しい輝きを奪おうだなんて私達セーラーチームが許さない」
「またあんたたちかい?
許さなくて結構よ。相手してやんな、セーラースレンダー!」
ミナミちゃんのスターシードの輝きがくもり
ファージへと変わってしまった
「じゃああたしは帰るからあとよろしく!」
『お任せあれー!じゃあまずは─』
「みんな気を付けて─」
『ウォーキングからしてもらいまーす!さっさと歩く!!!』
その途端にむちが振り上げられ
バシーン!!
「「ひょえーー」」
『姿勢を伸ばして!!!』
「「いやー!!」」
『ダイエットは基本!!今日の夕食はフルーツだけーーー!』
「「無理――!!!」」
「ダイエットしてるからってしっかり食べないと体に悪いよ!!
ジュピター・オークエボリューション!!」
「「こんな時まで敵を気遣うなんてジュピター優しい!」」
セーラームーンとヴィーナスが尊敬のまなざしでジュピターを見つめている
『まだまだーーー!!』
─!
─パチン
「夜の暗闇貫いて
自由の大気駆け抜ける
三つの聖なる流れ星」
「セーラースターファイター!」
「セーラースターメイカー!」
「セーラースターヒーラー!」
「セーラースターライツ・ステージオン!」
「みんな!」
シュ、っと3人は私たちのそばに降りてきた
しかしソルはファイターの方を見ることができなかった
「─ソル?」
「こんな雑魚になに手間取ってるのよ」
「けどあのファージの言葉攻めがきつくて」
「セーラームーン、なんて言い方しているんですか…」
─バシン
『あなたたち、今度のショーのために減量よ!今夜はサラダのみー!!』
「「だから無理ーー!!」」
「スター・センシティブ・インフェルノ!!」
「マーキュリー・アクア・ラプソディー!!」
『ぎゃわわわわわわ─』
「「いまよ、セーラーソル!セーラームーン!!」」
「フライニング・ソウル・ショック・エクスペンション!!!」
「シルバームーン・クリスタル・パワー・キッス!!」
『ビューティフォー』
ミナミちゃんも無事ものと姿に戻り一安心
「みんなありがとう。
やっぱり仲間っていいね」
ソルは本音とどこか我慢しているような様子でそう言い、じゃあ帰ろうか、と続けようとすると
「ソル」
「─!?」
ファイターがソルの顔を覗き込んだ
「どうかしたの?なんだか元気がないみたいだけど」
「なんでもないよ。ファイターも今日はありがとう」
「それはいいけど、でもあなたがなんでここに?」
「なんでって、ウエディングドレス見てて─」
「ショーを見ていたの?」
「そうだけど、それじゃあ私はお先に!!」
ソルはファイターの顔をまともに見ることができず逃げ出した
「ソル!それじゃ私たちも失礼しまーす!!」
他の戦士もソルを追うように帰って行った
「行きなさいよ」
「え─?」
「そうしてください」
「ヒーラー、メイカー、ありがとう」
『ねえ、さっきよりも落ち込んでない?』
『どうして?』
『知らないわよ!』
『なんて声かける?』
『なんて?』
『あたしが聞いてるのよ』
後ろの方でみんながボソボソと相談しあっているのは聞こえているが
もう一度気を張る元気は残っていない
『おーーい!』
「星野くん?」
「はあはあ…」
「どうしたの星野、お仕事は?」
「大丈夫、大気にはちゃんと言って来たから」
「そうじゃなくて」
さっき別れたばかりの星野が追いかけてきた理由がわからなかった
「ひなたの様子が気になって」
「─え?」
「なんか落ち込んでるように見えたから」
「そう見えた?」
「ああ」
ひなたはうつむき加減でポツリポツリと話し始めた
「今日ね、みんなでショーを見ていたの。
そうしたらミナミちゃんと星野が腕組んで歩いてて、お似合いだなって思って。
そうしたらなんだか寂しくなちゃって…」
「─もしかして妬いてくれてんの?」
「わかんない!けど、そうかもしれない…」
か、かわいい!!
ひなたは俺の事キュン死にさせる気か!
思わず星野はひなたを‟ギュ“っと抱きしめた
「─星野///」
「ひなたが妬いてくれてマジ嬉しい。
だけどこれだけは言っておく。俺の横にいるのはひなただけだから─」
「星野…
うん、ありがとう」
ひなたも星野の背中にそっと腕を回した
『ちょっと押さないでよ!ここからがいいところなんだから!』
『だれよ、あたしのプリティなお団子つかんでるのは!』
そういえばみんなの事忘れてた
「ひなたの周りはいつも賑やかだな」
「うん、素敵な友達だよ」
「あっ、そうだこれ─」
星野はひなたに回していた腕を解き
手に持っていたものを差し出した
「これ…」
「今日のショーで余ったやつなんだけど、これ見た瞬間ひなたに似合うだろうなって思ってもらって来た。」
星野がくれたのはヒマワリの小さなブーケ
「ありがとう、星野///」
「どういたしまして。」
寂しかった気持ちが星野の一言でふわっと空に浮き上がるような気持ちになった。
こうして追いかけて来てくれるのも嬉しかった。
大好きだよ、星野。