太陽の在処~新たな運命
主人公の名前
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星野がちょっと待ってろと言うのでさっき見ていていた水槽を眺めて待つことにした。
「仲間か…」
私はみんなを導くために転生したのに何をしてるのかな。
支えることが仲間なはずなのになにもしてあげられない。
うさぎちゃんもセーラー戦士になって戦っているのに。
私はいつまでこのまま…
「わるい、待たせて─!」
「えっ…、あっううん。大丈夫お魚さん見てたから」
ぼーっとして星野に迷惑かける訳にいかない。
気を取り直して二人でイルカのショーを見に来た。
「一番前だ~♪」
「どうせだったら真ん前だろ」
「みなさんこーんにちわー」
「「「こーんにちわ!!」」」
私たちと同じように前の席に座っている子供たちが
イルカの調教師のお姉さんに元気にあいさつを返した。
「星野あたしちょっとここ場違いな気がする…」
「こういうときは無理に隠れずに溶け込むのが利口だぜ」
「溶け込むって?」
星野の言っている意味がわからず聞き返すと
丁度人気者のイルカたちを呼ぼうという声と重なった。
「じゃあイルカのジョージくんを呼んでみようか。せーの」
すると星野は両手を口の横に持っていき大声で─
「「「「ジョージくーん」」」」
と子供たちと一緒にイルカのジョージくんを呼んだ。
「せ、星野!?」
「次はお友達のキャサリンちゃんだよ」
「ほら、ひなたも」
「えっ!?」
「せーの」
星野の言葉に恥ずかしいとかそんな事考える暇もなく
私も一緒に口の横に手をあててキャサリンちゃんを呼んだ。
「「「「「キャサリンちゃーん」」」」」
確かに、変に恥ずかしがってるより思いっきり楽しんだほうがより楽しく感じる
隣では星野が他の子供たちと同じようにはしゃいでいた
ショーはかわいくて愛らしいイルカの魅力をふんだんに振りまいたとても楽しいものだった。
「わあーすごい!!」
「最後に大ジャンプです!」
“ざばーーん”
イルカは華麗なジャンプを決めたが
かわりに私たちは思いっきり水をかぶってしまった。
「…」
ぷっ、あははははは─
「ちょ、ひなたずぶ濡れじゃん!」
「星野こそ前髪おでこに張り付いてるよ!」
私たちはお互いの状況を見て笑い合った。
「濡れちゃったけど楽しかった。」
「今度は後ろの席だな。」
「そうだね
でもタオル借りられてよかったね」
「まあ水も滴るいい男でいるのもよかったんだけどな」
「じゃあもう一回濡れてくる?」
「いや、もう勘弁」
「ふふ、だよね」
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「今日もお疲れ様。
元気良すぎてデートに来てた男の子と女の子に水かけちゃったけど二人とも笑ってくれてたからよかった。
でも今度は注意しないとね。」
“キュー”
「流石雑誌で取り上げられただけはあるわ~」
「どなたですか?」
「私はこういうものです」
「銀河テレビ…」
「あなたのこと知りたいんです─」
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ゆっくり館内を見た後お土産コーナーに寄って
今日の思い出の品を買った。
「ひなたそれほんとにそれ気に入ったんだな」
「キレイでしょ?イルカのスノードーム
やっぱり今日の一番の思い出はずぶ濡れ事件」
水色のイルカが水の入った容器のなかでゆらゆら揺れるのは見ていて癒される。
一目で気に入って購入したものだ。
「根に持ってんのか?」
「違うよ!」
なぜか勘違いされているので訂正しようと思った矢先─
『きゃあああー』
─っ!?
「ひなたここに─っておい!」
「ごめん、星野は先に帰ってて!!」
星野の私を制止する声が聞こえたがこの感じはファージの気配。
今ここにはうさぎちゃん達はいない。
被害を最小限にするためには私がしっかりしないといけない。
でも私に何ができるの?
いつもこの事ばかり考えていた。
考えても考えても答えは出せずに焦りが募るだけ─
私はなにも出来ずにみてるだけ?
私はみんなを助けたいだけなのに
みんなを導いていきたいの。