太陽の在処~新たな運命
主人公の名前
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「うさぎちゃん」
「あっひなたちゃんおはよう!!」
「あのさ、今日の放課後時間ある?」
「放課後…?うん、大丈夫だよ!どうかした?」
「話したいことがあって、出来たらレイちゃんとか他の皆も呼んでもらいたいんだけど…いいかな?」
「うん、分かった!!皆に声かけとくね!」
「ありがと!それじゃよろしくね♪」
私はうさぎちゃんに伝言を頼んで自分の席に向かった
~放課後
俺はこの間からずっとソワソワしてた
その原因はひなただ
ミュージカルの練習の帰りひなたの首もとから出てきたあのネックレスは
俺たちが恋した証、ひなたがアイリアだという証拠
生まれたときから持っていたとひなたは言ってた
この地球に転生してからもずっと大切にしていてくれたなんて
考えるだけで愛しさが更に込み上げる
そんなこんなであれからずっとこんな調子だから
大気や夜天に気持ち悪いと連発されっぱなし
しょうがないだろ、
希望がほんの少しあったからと言って確証も何もなかった状態で
決定的な物を発見したのだから
だから次のステップとしては俺たちのことを、俺のことを思い出してもらいたい。
初めて会ったときからなんとなく分かってはいたがひなたには前世の記憶がないようだ…
ひなたの前世は太陽のプリンセス。
大気の言う通り記憶が戻る可能性は大いにある。
そして今日学校に来てから思ったけど
なんとなくひなたがいつものひなたとは少し違って見えた
何かあったのか?
よし、善は急げと言うし声かけてみっか!!
「ひなた、今日一緒に帰えろうぜ!!」
俺は帰り支度が済んだ様子のひなたに声をかけたが、
「ごめん、今日用事があって…」
ひなたが申し訳なさそうな表情になった
「まじかよ~」
「ごめん、また今度ね!!」
そういうとひなたはカバンを持って教室から出ていった
「仕方ねぇな…」
「しょげたってしょうがないんじゃない?」
俺がちょっぴり感傷モードに入る寸前に夜天が声をかけてきた
「夜天、お前見てたのかよ」
「なに?僕が見てたらダメだったの」
俺の言葉にむすっとした夜天の声が返ってきた
まあ当たり前か
「こういうときはなんか慰めの言葉とかないのかよ…」
「例えば?」
考える素振りも見せずこの切り返し…
少しは考えろよ;;
「なんか急ぎの用事があったんじゃないのか、とか
いきなりだったからしょうがないとかさ~」
「自分で言ってて寂しくない?」
「お前が聞いたんだろ!はぁ─俺もう今日帰る…」
「そうしたら~」
夜天…お前応援してくれてるんだよな?
あの時の言葉に嘘はないんだよな(;゜∀゜)
~~~~~~~
私がクラウンに着くとみんな既に揃っていて私が来るのを待っていてくれた
「ごめん!私が誘ったのに─!」
「いいのよ、それに少ししか待ってないから。うさぎだったら、こっちの気が狂いそうになる程待たされるけどね~」
「ちょっと!レイちゃんあたしそんなに待たせてないでしょ!!」
「あ~ら自覚がないのかしら?」
あらま、また始まっちゃた…
これはもう恒例行事みたいなものなんだね…
「ふたりとも!!今日はひなたちゃんが大事な話があるって言うから集まってるのよ」
「そうだよ、せっかく集まったのに始まるもんも始まんないよ」
「ふふ~あたしはスリーライツのこと考えてるからいつでも大丈夫よ♡」
亜美ちゃんとまこちゃんが話の流れを戻そうとしてくれる
美奈子ちゃんはいつもながらマイペースだよね
「私ならいつでも大丈夫だよ。それにしてもみんなほんとに変わんないよね…」
私は注文したオレンジジュースをズズッと吸いこんだ
独り言のようにつぶやいたのにみんなにはしっかりと聞こえていたみたい
「「「「「─どういうこと?」」」」」
「みんな月の王国にいた頃と変わんない。
というかあの頃よりもっと仲良しになった感じ─」
そこまで話して私は「あっ…」と少し後悔した
ちゃんと説明しようと思っていたのに私の口は無意識のうちにペラペラとしゃべっていたのだ
私の口から『月の王国』という言葉を聞いてみんな表情が強張った
「どういうことかしら、ひなたちゃん」
一番早く反応したのは亜美ちゃんだった
レイちゃんとまこちゃんはうさぎちゃんを守るようにして私と少し距離をとった
「月の王国ってなにか知っているの?そしてあなたは何者?」
美奈子ちゃんの表情もいつもより真剣なもので私はみんなの連携にやっぱり仲間なんだと改めて感じた
「ちゃんと話すよ、私のこと。みんなに知ってもらいたいの」
「聞かせて、ひなたちゃんのこと!」
「うさぎ!」
レイちゃんはうさぎちゃんの発言に声を荒げた
「だってひなたちゃんすっごくいい子だもん!一緒にいるとあったかい気持ちになるの!そんな子が悪い子なわけないじゃん!」
ほんとあなたはいつも優しいな…
「ありがとう、うさぎちゃん。─いいえ、セレニティ」
私はあえてうさぎちゃんをセレニティと呼んだ
話すとは言ったが出来れば気付いてほしかったからだ
「なんでそれを?」
「全部知ってる。そして他のみんなが内部太陽系の戦士であることも」
そう言って私はみんなのことを見まわした
「もしかして…アイリア?」
「「「「…えっ?」」」」
うさぎちゃんの言葉にみんなはまさかと言う顔をした
「ねえ、ひなたちゃんはアイリア?いつもいろんな星のお話を聞かせてくれてたアイリアでしょ!」
「…太陽のプリンセスのアイリア様?」
誰かが小さくつぶやいた
「そうだよ、セレニティ」
「─アイリア!」
私がアイリアだと分かるとセレニティ、うさぎちゃんは泣き出しそうな顔で抱き着いてきた
「っアイリア─!ずっと、ずっとあなたに言いたかった!あの時助けに来てくれてありがとうって!そしてわがままでごめんなさいって…」
目に涙を沢山ためたうさぎちゃんを私は優しく抱きしめ返した
「助けるのは当たり前だよ、だって私たちは友達だもん。それにあなたはいつもわがまま放題だったww」
「う~;;」
「だけどそんなあなたが私は大好きだよ。またこうして出会えて私はとってもうれしい─」
「あたしもだよ、また会えてうれしい!」
「ちょっと、うさぎちゃん!いい加減離れてよ!
私たちだってアイリア様とお話ししたいわ」!」
二人の世界を作りだしていたら美奈子ちゃんがうさぎちゃんを止めに入った
「あっ、みんなごめん;;」
うさぎちゃんは私から離れてもとの自分の席に戻った
「さっきはごめんなさい。ひなたちゃんのことは少し前から気にはなっていたんだけど
まさかひなたちゃんがアイリア様だったなんて。」
レイちゃんが申し訳なさそうに謝って来た
うさぎちゃんは『えっ、そうだったの?』と不思議そうな顔をしているが
他の3人はレイちゃんと同様に何かを感じていたようだ
「ううん、気にしないで。ホントはもうちょっとまともに話切り出そうと思ってたんだけどポロっと出ちゃって」
「まさか地球でアイリア様に会えるなんて思わなかったよ」
「ほんとうに、それに同じ学校で同級生なんて」
「でもどうしてアイリア様が地球にいるの?もしかして太陽もメタリアの襲撃にあったの?」
「それはこれから話すね」
それから私はあの時戦士となって月に向かったこと、
セレニティを助けられなかったこと、
そしてみんなを導くとクイーンと約束をして転生したことを話した
「そんな事があったの…私たち全然知らなかった」
「しょうがないよ、あの時戦士のみんなはいなかったんだもん」
「でもあの戦いで、アイリア様も転生していたなんて思わなかったわ」
「あの時私もほんとボロボロで銀河を越えることは難しかったし、
なによりみんなを守りたかった…
地球の異変に気付けなかったのは私たちの落ち度でもあったし、
太陽のプリンセスとして私に出来ることがしたかったの。
それなのにやっと前世の記憶がもどったと思ったら戦士になれないなんて…
あたし役立たず」
「気にしないで、記憶が戻ったばかりなんでしょ。少しずつ力も戻ってくるよ!」
「…うん、そうだよね。ありがとう」
そう、記憶が戻り自分がセーラー戦士であることも思い出したのでさっそく変身しようとしたのに私はセーラーソルに変身できなかった
ヘリオスはまだ力が安定していないからだと言っていたけどそれじゃなんの意味もない
「それじゃ、素敵な仲間もできたし乾杯しましょ!!」
「美奈子ちゃんそれ水…;;」
レイちゃんの言葉に頬を赤くした美奈子ちゃんは
「…水もジュースと思えばどうにかなるわよ;;」
と少し苦し紛れなうんちくを発した
「私たち金欠だしね…;」
続くうさぎちゃんもお財布を逆さにして涙を流す
「─ぷっはは、みんなやっぱりおもしろいww」
「それじゃ若宮ちゃんに出会えたことに─」
「「「「「かんぱーーい!!」」」」」
─かんぱい
私もみんなにまた出会えてよかった
若宮ひなたとしてこれからもよろしくね─