太陽の在処~新たな運命
主人公の名前
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「ただいま~」
あの後結局気まずくて、私はそのまま稽古場を後にした
くつを脱いでヘリオスのいるリビングに向かった
「ただいま、ヘリオス。
あのね今日、星野たちのミュージカルの練習見てきたんだけど、
あたし星野にきついこと言っちゃったの…」
ポツリポツリと私はヘリオスに今日の出来事を懺悔した
何か答えをくれるわけではないけど心が落ち着いてくる
「明日ちゃんと謝らないといけないよね。聞いてくれてありがとうww」
勝手に話して勝手に解決なんてヘリオスには迷惑な話だけど
いつも真剣に聞いてくれている様な気がする。まるで私の言葉がわかるみたい
ほんと不思議な子
───────
翌日
「あっ、せい─」
「きゃー星野くんよーー」
『うわ!ちょ、待てって!!』
「…」
あー今はだめか
仕方ない、夕方稽古場に行ってみようかな
――――――――――――――
結構遅くなっちゃった
星野いるかな…?
あかねさんに注意されたこともあるが影からこそこそと中を覗くなんて私も臆病だな
うん!
堂々行こうじゃないの!!
自分に渇を入れ稽古場に向かった
しかしそこにいたのはあの日の羽の子、確かセーラームーン…
上には黒髪で露出が高い服を来た人がいたが言い争っているので仲間ではないみたい
『これが、あたしたちの戦い方よ!』
倒れている怪物に対して腕を上げる黒髪の女性
『やめて─!!』
そこをセーラームーンと赤い服の子が止めている
あの黒髪の人…
どこかで見た気が…
「うっ、頭が─!!」
何か思い出せそうな時頭に痛みが走る
早くここから動かないとと思っても頭の痛さでそれも叶わず
私はその場に座り込んで意識を保とうと必死だった
『今よセーラームーン!!』
『スターライトハネムーン・テラッピーキス!!』
セーラームーンがロッドのようなものからピンク色の光を放ち辺りを包んだ
─暖かい
いつだったか同じように暖かい光に包まれていたことがあった
あの時は揺り籠だと感じたが、今私を包んでいるのは春風のような柔らかさ
そして頭の痛みもいつの間にか消えていた
「─い!─か!!」
「ん…、─あれ、星野?」
「どうしたんだよ、こんなところで!大丈夫か?どっか具合悪いのか?」
いつの間にか寝て?しまったのか、
壁にもたれる格好でさっきと同じ場所に私は座り込んでいた
稽古の道具が詰まっているであろう荷物を床に放りだした星野が心配そうな顔で私を覗き込んでいる
「えと、春風があったかくて…」
「─はっ?じゃ、お前ここで昼寝してたのかよ?
は~、女の子がこんなところで寝るなよ
つうか、寝ちゃダメだろ
てか、何もなかったのか!大丈夫なのか!!」
がばっと両肩を掴まれ真剣な星野の目が私を直視してきた
「えっ、何が?大丈夫だよ」
「ほんとうだな!?」
「うん…」
「はービビらせんなよ…」
脱力しきった星野がのろのろと立ち上がった
「─そうだ、私星野に会いに来たんだよ!」
今回の目的を思い出して私は勢いよく立ち上がった
ちゃんと謝らないと
「俺に?なんか用だったのか?」
「…昨日はごめんなさい、ひどいこと言って。星野も必死にやってるのに軽々しく口にして…」
私は頭を下げて星野に謝った
「いや、俺も悪かった。頭にきてたからってひなたに八つ当たりした。それにひなたが言ってたこと当たってたしな。」
「え、当たってた?」
私が首を傾げれば星野は『歩こうぜ』と私を促した
長い影が私と星野の足元から伸びている
足を進める度にその影もゆらゆら揺れる
「あかねさんのとこに行ってきたんだ。
そんで完全燃焼してんのかって言われた。
俺はしてるつもりだった、
だけど俺はどこかで手を抜いてたんだ。
完全燃焼なんてお笑い草、
ひなたの言う通りあんなんじゃ俺の想いは誰にも届かない。
気づかせてくれてありがとな。」
「星野…」
よかったいつもの星野だ
キラキラ輝いて自信に溢れた姿こそ本当の星野
「それじゃその調子でミュージカルも残張らないとね!!」
「おう、任せとけって!」
今日一日謝ろうと機会をうかがっていたけど、ひなたがこうして会いに来てくれて、
こうして普通に会話ができることがたまらなく嬉しかった
ひなたも同じ気持ちなのかいつもよりテンションが高く見える
そんな時『シャラ』っとひなたの首から見覚えのあるものが出てきた
「ひなたそれ…」
「これ?─私のお守りだよ。
ほんとかは知らないけど生まれたときから持ってたのよってお母さんが言ってた。私の大切なもの…」
今ひなたが大事そうに首から下げているそれはまさしく俺があの日アイリアにあげたものだ
そして俺の首にはアイリアからもらったアメジストのネックレス
ほんとうに、ひなたがアイリアだったんだな///
アイリアが太陽に帰って、しばらくして突然消えてしまった輝き
その輝きを俺はずっと探していた
やっと見つけた
─俺の大切な女性(ヒト)