太陽の在処~新たな運命
主人公の名前
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なんてことがあったな
星野たちがちょっと心配…
「って、もうこんな時間!?買い物行かなきゃ!」
ゆっくり回想なんてしてる暇ないよ~;;
一人暮らしというのも自分でしないといけない
お財布と買い出しのメモを持って立ち上がる
すると
“コンコンコンコン”
とヘリオスが窓をつつき始めた
「ヘリオス外に出たいの?」
窓を少し開けてあげるとその隙間からするりと抜けだして空に羽ばたいた
私はヘリオスのために少し窓を開けたまま買い物に出かけることにした
マンションに住んでいるから窓から侵入してくる人もいないだろう…と信じている
そして私は食材を求めて商店街を目指した
今日は手軽にパスタにしようかな~
“バサッ”
羽音が聞こえて空を見上げればヘリオスが優雅に大空を飛翔している
「いいな、ヘリオス」
すると高度を徐々に低くしたかと思うと私の肩にとまって羽を休め始めた
ヘリオスは頭がいいと常々思う
私がリボンを探してれば棚の間に挟まってるのを見つけてくれるし
忘れ物をしたことすら忘れて(おいっ;;)出かけようとすれば教えてくれる
一人だと辛いこともヘリオスと一緒だといろいろ助けてくれる
今では頼もしい相棒みたいな感じ
「って買い物に来たのはいいけど私ちゃんとお金持ってきた?」
財布を開けて中身を確認
…よし、大丈夫!
するときょろきょろと周りの様子を眺めていたヘリオスが顔を前に突き出し
“パクッ”
─えっ?
突然お財布のお金をくちばしで加えたと思ったら
“バサッ”
と空へ飛びだした
「ちょ、ちょっと、ヘリオスー!何してるの!?戻ってきて!
よりによって北里さんを連れて行かないでーー!!」
自分でも恥ずかしいことをしているのは分かっている
でも私の財布の中で一番権力を誇っている北里さんを連れていかれては問題だ
渋沢さんが入ってはいるが心もとない
頭のいいあの子がなんでこんなこと
買い物でもしようと思ったのかな…
私は急いでヘリオスを追いかけた
「ハア、ハア…
ヘリオスどこ?」
さっきまでオレンジに染まる空にヘリオスの白い体が反射していて見つけやすかったのに
今は影も形もない
「ご飯食べれないんだよ~;;」
膝を抱えてその上に頭を置き、もう今夜はお茶漬けかと考え始めた時
『ヴィーナス・ラブ・アンド・ビューティ・ショック!!』
『ほい』
『うそ!避けちゃった!』
…なにやら物騒な事が起こっているけど;;
私が今しゃがんでいるのは何かの会社の前
その敷地と思われるところでちょーミニなスカートをはいた女の子と
白くてモコモコした服の女の子がバトっている
どうしよう…警察呼んだほうがいいかな
入り口の壁に隠れるようにして私は様子をうかがう
『あらあら、どこ狙ってるの?おばーかさん!』
『おばかさんはあんたでしょう!』
助けを呼ぼうかと考えている間に役者が増えている
またもやちょーミニのスカートで背中に羽をしょっている
よく見れば彼女の額には三日月のマーク
『プロの世界の厳しさを教えてくれたサキさんを襲うなんて許せない!愛と美貌のセーラー服美少女戦士、セーラーヴィーナス!』
『おにぎり食べてパワー全快の美少女戦士セーラームーンが月に変わってお仕置きよ!』
セーラー、ムーン…
ムーン…月
『──、今度はどんな星に行くの?』
『聞いてよ──、みんなったらひどいのよ!』
なに?
頭の中に響くこの声は─
『気を付けてね、──。』
誰?
優しく咲き誇る花の中で微笑むあなたは─誰?
自分でも覚えのない記憶が頭の中を駆け回る
分からない、知らない、これは誰の記憶!?
私はズキズキと痛む頭を押さえて来た道を走って戻った
ここから離れたい─!
その一心で、無我夢中で商店街へ向けて走った
その様子を上からヘリオスが見ているとは知らずに…