太陽の在処~新たな運命
主人公の名前
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ふ~、終わった
今日は宿題が多かったな
持っていたペンを机に投げ出して
『う~!』と両手を伸ばしてストレッチをする
学校から帰ってきてすぐに始めたのに結構時間が経っていた
用意していた紅茶もいつの間にか冷めている
そう言えば今日クラウンに寄ったら美奈子ちゃんがスリーライツの付き人やるって意気込んでたな~
大丈夫かな…
美奈子ちゃんって意外に抜けてるからな;;
この間の体育の時間も
────────
「うさぎちゃん、ドッジボールあたしと同じチームよ!」
「美奈子ちゃんアタック決めてちゃって!」
バレーボールじゃないよ、うさぎちゃん…
こんなんで怪我しないか心配だよ;;
私と言えば運がいいのか、まこちゃんと同じチーム♪
「まこちゃん、よろしく!」
「こっちこそ」
ストレッチしているまこちゃんに声をかけた
「ひなたちゃんはドッジボール得意?」
「逃げる専門ではね♪」
こう見えて私は運動が得意だったりする
「そっか、じゃああたしはバンバン相手チーム減らしてみせるよ!」
そう意気込んでまこちゃんはコートに向かって行った
“ピー!!”
「さあいくよ!」
ビュ!
と、まこちゃんが投げたボールが相手チームに飛んでいく
「み、美奈子ちゃん、来たよ!」
うさぎちゃんがおろおろと逃げ惑っている
「まっかせなさい!この愛野美奈子が華麗に─」
そう言うな否や
美奈子ちゃんは飛んできたボールを華麗にトス!
『おおー!!』
「そしてここからの
─美奈子スーパーアタック!!」
重力に従って下りてきたボールを今度は打ち返した
「美奈子ちゃんステキー♡」
って何度も言うけどバレーボールじゃないんだよ!!
飛んできた(?)ボールをまこちゃんがぎりぎりキャッチ
「美奈子ちゃんやるね…
でもこっちも負けないよ」
ここからまこちゃんと美奈子ちゃんのほぼ二人だけによるバトルが続いた
たまにこぼれたボールが気を抜いている子にぶつかってだんだん内野より外野の方が多くなってきた
私のところにも何度かボールは飛んできたけど
逃げる専門と公言したのでそれなりに交わす
うさぎちゃんも
『ほげっ、うがっ、うひょ!!』
と奇妙な声をあげながらなんとかボールから逃れている
残り人数は後わずか
「さあ、美奈子ちゃんこれで終わりだよ」
まこちゃんはボールを構える
「まこちゃん、いくら友だちだからって譲れないわよ」
キラリと汗を輝かせて真剣な顔の美奈子ちゃん
てかさ、もう早く終わって…
体力も限界だよ;;
ほら、うさぎちゃんなんて最初はあんなに元気に揺れていたお団子髪も今は餌がかからない釣り糸みたいだよ…
って私なに考えてるの…
私もおかしくなってきてるな
私の思考回路が迷路に迷い込んだみたいだ
ボーっとのんきに考えていると
「そらっ!!」
とまこちゃんが今まで一番早いボールを投げた
すると美奈子ちゃんは何を思ったのか腕をバッと広げて
「あたしがかわいいなら当たるな!!」
とトンチンカンなことを叫んだ
弧を描いて跳んでいったボールは美奈子ちゃんの思いも空しく顎にクリーンヒットした
ばたっ!
………。
「美奈子ちゃん!!」
「うさぎちゃんあたしの仇を…」
「うん!!」
うさぎちゃんと美奈子ちゃんは手を取り合って涙ながらに誓い合っている
これいつまで続くの…
結果は言わずもながら私たちのチームが勝った
そしてまこちゃんは美奈子ちゃんと一緒に保健室へ
「美奈子ちゃん大丈夫かな?
でも楽しかったね、ひなたちゃん!!」
うさぎちゃんが満足したようにニコニコと笑っている
「そうだね…」
でもさ、ドッジボールってこんなに疲れるものだっけ?