太陽の在処~始まりの物語~
主人公の名前
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貴重な余暇の時間
アイリアは優しく光を放つ 月・シルバーミレニアムを訪れていた
広く美しい庭を歩いていると
アイリアは花畑の中に会いたいと思っていた人を見つけた
「セレニティ!」
「…アイリア!?」
大切な友人は持っていた花を一瞬落としそうになりながら嬉しそうに走ってきた
「久しぶりね、セレニティ」
「わぁ、本当に久しぶり!」
───セレニティに手を引かれ、庭を一望できるテラスに来た
ここは二人のお気に入りの場所
静かで降り注ぐ光はまるで月と太陽が包んでいるよう
なによりここからは地球を眺める事ができる
「どうしたの突然?」
「近々また他星に行くからその前にセレニティに会いたくて来ちゃった」
セレニティは飲みかけのカップから口を離し、寂しそうな顔をした
「アイリアは忙しそうね…」
「まぁね…でもたくさんのことを学べるのはとっても楽しいの」
「アイリアらしい…」
幼い頃からの知り合いではあるがお互いが簡単に行き来できる立場ではないため
顔を合わせる機会はあまり多くはない
だが出会う度に話が弾んでお互いのことはよくわかっていた
─優しく誰にでも手を差し伸べてくれる、セレニティ
─何事にも一生懸命で人を思いやれる、アイリア
お互いがお互いを支え合い己の使命を果たす同志である
「ねぇ、次はどんな星なの?」
「キンモク星っていう星よ」
アイリアは優雅に紅茶を飲みながらセレニティに教えた
「キンモクセイ…?素敵な名前ね!地球にもキンモクセイっていうお花があるのよ!とってもいい匂いでかわいい花なの!」
「地球のプリンスとの仲はどうなの?」
セレニティの顔はみるみる真っ赤に染まった
「えっ////」
「あっ照れてる」
「もう//アイリア、からかわないで///」
「ふふっ、ごめんね。セレニティがかわいくてつい」
その後もお菓子を片手に女の子らしい恋の話で盛り上がった
「─それじゃ、そろそろ行くね」
「もう?もっとゆっくりお話ししたいのに…」
見るからにがっかりした顔を見るともう少しいたい気もするが
「キンモク星に行く準備をしないといけないの。帰って来たらいろんなお土産話聞かせてあげるね」
「─わかった、気を付けてね!」
「ありがとう、ヴィーナスたちにもよろしくね」
こうして私はひと時の楽しい時間を過ごし、
キンモク星に行く準備のために月をあとにした
二人が笑って過ごしたのはこの日が最後になるとは誰も知る由もなかった