太陽の在処~始まりの物語~
主人公の名前
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それから半年が過ぎた
毎日みんなにいろんなことを教わって楽しく過ごした
メイカーはいつも分かりやすく勉強を教えてくれて頑張ったご褒美にお菓子をくれる
それをファイターがつばを飲み込みながらみていて
それに気付いたヒーラーが睨みを利かせる
そして楽しそうに見ている火球たちの姿に幸せを感じる毎日
ずっとみんなと一緒にいたい…
けれど太陽に帰る時がやって来た
初めてこの星にやって来た日を思い出すな…
この星の緑に心が躍った
なんて澄んだ星なんだろうと─
長いようで短かったキンモク星の滞在
素敵な人々と、大切な人に出会えた
太陽に続く道の前
この道をたどれば先は太陽
こんなに寂しく思うなんて
私はくるっと後ろを振り返る
そこには火球をはじめ、ファイター、ヒーラー、メイカーが並ぶ
「いままで本当にお世話になりました」
私がそういえば火球が優しい笑顔を返してくれた
「いいえ、私の方こそアイリアには感謝しています。楽しい時間をありがとう。太陽とは距離はありますが、またいつでも来て下さい」
「ありがとう、火球。今度は私が火球を太陽に招待するね」
「ええ、楽しみにしてます」
「アイリア、あなたはとても頑張り屋だわ。だけどあまり無理をしないように、わかりましたか」
「うん、わかったわ。ありがとう、メイカー」
「最初はあんなのでごめんなさい。でも今はあなたもとても大切なもう一人のプリンセスよ」
「ヒーラー、ありがとう。私はあなたのこと大切な仲間だと思ってる。ヒーラーもそう思ってくれると嬉しいな」
「そうね、大切な仲間。同じセーラー戦士ですものね。しっかりやるのよ」
「うん!」
「アイリア、─いつかこんな日が来るとは分かってたわ。あなたは太陽のプリンセス、いつまでも一緒にいれるわけではないと…だめね、笑顔で送ろうと思っていたのに。ごめんなさいね」
「ファイター、別に最後の別れではないわ。言ったでしょ、私が戦士になったらもう一度稽古をつけてくれるって、忘れたの?それに、私はまたこの星に来る。大切な人がいるこの星に。あなたが待っていてくれるなら…」
「─っ!そうね、最後ではないわ。また会える。でも今度は私からあなたに会いに行く。どこにいようと私が見つけるわ」
「うん」
私は胸に輝くローズクオーツのネックレスを握った
そしてファイターの胸にはアメジストのネックレス
ファイターは変身を解き私に優しいキスをくれた
「またな、アイリア」
「うん。またね、星野」
ネックレスが二人を繋いでくれるみたいに淡く輝いていた
「みんな、ありがとう」
みんなに見守られながら私は太陽に続く星のトンネルをくぐった
また会える、未来訪れる幸せを信じて私は太陽へ帰還した
暇が出来た時は4人でキンモクセイが一望できる丘に出かけた
ご飯も持参してまさにピクニック
私と星野が走って丘の上まで行けば辺り一面キンモクセイの匂いでいっぱいだった
珍しく火球もはしゃいでいて一緒に花輪を作って交換した
夜天がうらやましそうに見ていたのを火球はちゃんと知っていて
夜天に花輪をあげていた
その時の夜天の顔はすっごい嬉しそうだった
もちろん大気にもあげてた
私は星野にプレゼント
星野に似合いそうな赤い花を使った花輪
照れくさそうにしてたけど喜んでくれた
お昼は大気作のお弁当
星野ったらいっぱいあるのに私の分も食べちゃうんだよ
お返しに私も星野の食べたらヒートアップしちゃって大気に怒られた
夜天なんて『お子様』って言っていじるから星野がまた騒ぎだして大変だった
また大気が雷を落としたのは言うまでもない
私はその間にちゃっかりと火球の方に逃げてきて二人でおしゃべりしながら美味しいお昼を堪能した
瞳を輝かせるような素敵な星で楽しく、愛しい思い出がたくさんできた
火球、ヒーラー、メイカー、みんな私にとってかけがえのない人
ファイター、星野は私の大切な人
言葉では言い表せないほどあなたを愛してる
星野の手が私の手を包んだとき何とも言えない暖かさが胸をくすぐった
頭を撫でてくれる大きな手、頬を包んでくれる優しい手、気付けばあなたの手に引かれて過ごす日々
いつも無邪気に笑うあなたの隣にいれることが何より幸せだった