太陽の在処~始まりの物語~
主人公の名前
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付き合ってみてわかった事がある
それは…
「ファイター!またなの!?」
「いいじゃない別…」
「そんなに甘いものばかり食べたら太るわよ!あなたの行く末はブタさんよ!」
そうファイターは大の甘いもの好き
部屋にお菓子を持ち込んでは夜な夜な体の中へと納めているのだ
初めてファイターの部屋へ訪れ戦士の部屋ってこういう感じなんだ♪
とウキウキしているところへやって来たファイアーの手にあったのはお昼に余った
ケーキの残り…
「それどうするの?」って聞くと、さも当たり前のように
「食べるのよ?」と返事が…
「さっきご飯食べたばかりじゃない!」
「私は動くからおなかがすくのよ」
これはファイターに限ったことではなかった
お休みの時などは星野と一緒にいることが多い
当然男の子だし食べる量は私より多い
だけどさ、その後に食べる?その大きいバームクーヘン!!
「いやさ、アイリアがこの星に来た次の日にあの大きな木に登ってたこと思い出したら食べたくなってさ」
これは異常だ。彼の体の中はいったいどうなっているの…
私ご飯の後にあんな大きなデザートみると…
止めよう、考えたら胃が…
「アイリアも具合悪くなるでしょ、あんなの見たら…」
「夜天も?」
同じことを考えていたのだろう
げっそりした夜天が星野をうっとうしそうに見ている
「確かに星野は僕たちの中ではどれかっていうと戦闘向きで常に動いてはいるけど、あんなに食べたら普通じゃないでしょ」
「私たちも止めてはいるんですけどね」
大気は食後の紅茶で一休みしている
「おい大気、お前もどう、紅茶のお供にバームクーヘン?」
「いいえ、気持ちだけで…」
『なんだよ、付き合いわりーな』とか言って再びバームクーヘンを口に運ぶ
「星野、そんなに食べて本当に太るよ?綺麗ですらっとしてるファイターがブタさんになるのよ?そんなの耐えられる?」
「だから大丈夫だって!俺を甘く見てると後悔するぜ」
「なんの後悔をするのよ…あのね、太るだけじゃなくて虫歯にもなるし、お肌だって荒れちゃうんだから!」
「そうですよ、星野。甘く見てると痛い目に合うんですから」
「僕嫌だよ、隣に並ぶのがブタなんて」
「だからブタになんてならないから心配すんなって!」
これだけ心配しているのに当の本人は気にすることもなくお菓子を平らげていく
火球に言われても知らないんだから!!
────────────
「なんか少し苦しいわね…」
火球の部屋へ行く道すがらファイターは今来ている服がきつく感じていた
今までアイリアたちが太るからお菓子はあまり食べるなと言っていたが
正直自分が太るという感覚が全くない
毎日兵士たちの訓練をしているし、アイリアの付き添いで宮殿を散歩することも多い
食べている分動いているのだ
何の問題もない
─コンコン
「失礼します。プリンセス、言われていた資料をお持ちしました」
中に入ると机に向かっていたプリンセスが顔を上げた
「ファイターありがとう、そこへ置いといてください」
「はい」
言われた通りの場所へ資料を置く
『それでは』と部屋を出ようとしたところ
「あら?」と火球が声をあげた
「なにかありましたか?」
「ファイター少し丸くなりました?」
「丸く…」
丸い…太ったのかしら?でも動いているし問題はないはずなんだけど…
「プリンセス、お疲れでは?少し休憩されてはいかがです?」
「疲れてはいないんですけど」
そういってプリンセスは席を立ち自分のとこまでやって来た
何をするのかと見ていると
───ぷにっ
「えっ//ちょ、プリンセス!?」
「ファイターここに余分なものがついてますよ。最近甘いものばかり食べているのでしょ?アイリアが嘆いて居ましたよ。私のかわいいアイリアを泣かせたら許しませんよ?」
背筋が凍った…
笑っているのにプリンセスが怖い;
そして片手はずっとおなかを“ぷにぷに”とつまんでいる
プリンセスも怖いが自分のお腹はこんなにつまめるほどになっていたのか!?
「す、すみません!こんなになるなんて、今日からダイエットします!」
「では元の体系になるまでアイリア断ちをしてくだい」
「えっ…?」
「いいですね?私が許すまでアイリアに触れてはいけませんよ?」
プ、プリンセスが怖い…
「わ、わかりました;;」
この日から辛く厳しいダイエットとアイリア断ちが始まった…
これは大変だ…
何が大変って
「ほら、星野まだあと1000回残ってるよ!」
「わかって、る、って!!」
なんでこんなことになってるんだよ!!
プリンセスに言われた後ダイエットに成功するまでアイリア断ちという内容は
瞬く間にヒーラーにもメイカーにも伝わっていた
だからって貴重な休みの日にアイリアとデートもしないで
なんで腹筋なんてしないといけないんだよ!!
「しょうがないじゃん、僕たちがあれほど言ったのに聞かなかったのは星野でしょ」
夜天はプリンセスからのお目付け役
俺がダイエットするためと…
「流石だね、もうあと1000回なの?」
ダイエットが成功するまでアイリア断ちという厳しいノルマを守らせるため。
必死に頑張っている俺を横目に夜天は優雅にティータイムかよ
そして横には俺の恋人であるアイリアが夜天と一緒に紅茶を飲んでいる
「なんで、俺が、必死に、やってんのに、夜天は、アイリアと、楽しく、してん、だよ!」
「星野に変わって僕がアイリアの相手をしてあげてるの、感謝してよね」
俺を横目に夜天はさも当たり前のようにアイリアに構う
『アイリア、星野はほっといていいから。ほら、紅茶が冷めるよ』
『アイリアこちらにいたんですね。私が作ったクッキーですが、いかがですか?』
『わあ、これ大気が作ったの?ありがとう、──ん~おいしい♪』
『お口に合ってよかったです』
『そんなにおいしいの?ねえアイリア僕にもちょうだい』
「お前らー!!アイリアにベタベタすんじゃねーよ!!」
───────────
こうして俺はダイエットと言う名のアイリア断ちを乗り切り
見事プリンセスに合格点をいただいた
「本当にきつかったわ・・・」
「でも火球に合格もらえてよかったじゃない」
アイリアはファイターのお腹を見ながらつぶやいた
「…どうしたの?」
「いや、なんか前よりもスタイルよくなったんじゃない?」
「あれだけ頑張ったんだもの当たり前よ!」
ファイターは胸を張って自慢気に語る
そんなファイターを見てアイリアは何やら解せない顔をした
「私だって女の子なのにずるいよ、ファイターだけ・・・」
む~、と膨れたアイリアにファイターは笑みをうかべる
「アイリアは今のままで十分可愛いから、大丈夫よ」
ファイターは優しくアイリアの頭をなでた
「そんなこと言って─っ!」
言い返そうとファイターを見上げようとしたら
優しいキスが降ってきた
「俺が言うんだから間違いないww」
「////もう!星野ったら!」
今自分の顔は真っ赤になっているだろう
そっと星野を見れば“してやったり”という顔をしていた
なんだか悔しいけど、そんなあなたも 好きだからしょうがないか////