第五訓
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
――――⋯⋯⋯
しばらくして場所は変わりホテル池田屋ー
《――に続き今回卑劣なテロに狙われた戌威星大使館。幸い死傷者は出ていませんが…え…あっ新しい情報が入りました》
テレビ画面には戌威族の大使館前でリポートをするアナウンサーの姿があった
《監視カメラにテロリストと思われる一味が映っているとの…》
そして画面は切り替わり銀時、才花、神楽、新八の四人が映った映像が映し出される
《あ~~~バッチリ映ってますね~》
「バッチリ映っちゃってますよ。どーしよ姉上に殺される」
「テレビ出演。実家に電話しなきゃ」
池田屋のとある一室にてテレビに映る自分達を見つめ青ざめる新八と片や嬉しそうな神楽
「何かの陰謀ですかねこりゃ。なんで僕らがこんな目に」
新八は自分の後ろで肘をついて寝転がる銀時とさらにその奥でテーブルにある煎餅を食べている才花に話しかける
「唯一桂さんに会えたのが不幸中の幸いでしたよ。こんな状態の僕らかくまってくれるなんて。銀さん達知り合いなんですよね?一体どーゆー人なんですか?」
「んーテロリスト」
「はィ!?」
『そーそーテロリスト』
銀時の返答に困惑する新八に煎餅をボリボリと頬張る才花が続いて同じことを言う
スパン
「そんな言い方は止せ」
すると突然聞こえてきた桂の声と共に部屋の襖が開く
「この国を汚す害虫“天人”を討ち払いもう一度侍の国を立て直す。我々が行うは国を護るがための攘夷だ。卑劣なテロなどと一緒にするな」
開いた襖の奥から先程の僧侶姿から着流しと羽織に着替えた桂と彼の仲間と思われる男達がぞろぞろと現れた
「攘夷志士だって!?」
「なんじゃそらヨ」
驚く新八の隣で才花同様に煎餅を頬張る神楽が不思議そうに尋ねてくる
「攘夷とは二十年前の天人襲来の時に起きた外来人を排そうとする思想で高圧的に開国を迫ってきた天人に危機感を感じた侍は彼らを江戸から追い払おうと一斉蜂起して戦ったんだ」
「でも天人の強大な力を見て弱腰になっていた幕府は侍達を置き去りに勝手に天人と不平等な条約を締結。幕府の中枢を握った天人は侍達から刀を奪い彼等を無力化したんだ」
「その後主だった攘夷志士は大量粛清されたってきいたけど…まだ残ってたなんて」
「…どうやら俺達ァ踊らされたらしいな」
「?」
桂達ー攘夷志士達を見つめ新八が呟くと寝転がっていた銀時は立ち上がり口を開く
「なァオイ飛脚の兄ちゃんよ」
銀時の視線の先を辿ると桂の後ろに銀時達に小包を自分の代わりに届けてくれと頼んだ飛脚の男がばつが悪そうな顔をして立っていた
「あっほんとネ!!あのゲジゲジ眉デジャブ」
『ゲジゲジさんおひさー』
「ちょっ…どーゆー事っスかゲジゲジさん!!」
新八が尋ねるも男は口を閉ざし視線を逸らす
「全部てめーの仕業か桂。最近世を騒がすテロも今回のことも」
主犯である桂を真っ直ぐ見据え問い詰める銀時
「たとえ汚い手を使おうとも手に入れたいものがあったのさ」
桂はそう言うと腰にした刀を鞘ごと抜き銀時の前に掲げる
「……銀時、才花」
『ん?』
一人だけ変わらずテーブルのところに座り煎餅を食べ漁っていた才花は突如名を呼ばれ反応した
「この腐った国を立て直すため再び俺と共に剣をとらんか」
『………』
「白夜叉…黒夜叉と恐れられたお前達二人の力再び貸してくれ」
――――⋯⋯⋯
「……これまでか」
とある戦場において桂が呟いた
見渡せば周りは数え切れないほどの天人達に取り囲まれておりまさに絶体絶命といったところ
「敵の手にかかるより最後は武士らしく潔く腹を切ろう」
桂は背中合わせで膝をつき座る銀時に言う
「バカ言ってんじゃねーよ。立て」
しかし銀時はそんな桂の言葉を一蹴すると刀を構え直し立ち上がる
「美しく最後を飾りつける暇があるなら最後まで美しく生きようじゃねーか」
⋯⋯ーその男
銀色の髪に血を浴び
「行くぜヅラ」
「ヅラじゃない桂だ」
戦場を駆る姿はまさしく夜叉
――――⋯⋯⋯
「天人との戦において鬼神の如き働きをやってのけ敵はおろか味方からも恐れられた武神…坂田銀時。そして……」
桂の言葉が一度止まり銀時達の奥に座る才花に視線を向ける
「女の身でありながらその白夜叉と伯仲の剣技を持ち常に奴と共に在る黒い姿から白夜叉の影…黒夜叉と呼ばれた武神……坂田才花」
「我等と共に再び天人と戦おうではないか」
どこか重々しさを含む桂の言葉に対し銀時は気怠げな表情を浮かべながら耳をほじり、才花はというとこれまた銀時と同じ表情でテーブルに頬杖をついていた
「……銀さんアンタ攘夷戦争に参加してたんですか。それに才花ちゃんまで……」
普段の姿からは全く想像もしてなかった二人の経歴に驚く新八
「戦が終わると共にそれぞれ姿を消したがな。お前ら兄妹の考える事は昔からよく分からん」
「俺ァ派手な喧嘩は好きだがテロだのなんだの陰気くせーのは嫌いなの」
『私もテロは嫌い。どっちかというとトロの方が好きだなぁ』
「才花ちゃん論点がズレてるよ」
新八が才花に静かにツッコんだ
「俺達の戦はもう終わったんだよ。それをいつまでもネチネチネチネチ京都の女かお前は!なぁ才花」
『京都の女じゃないからわからないけど生八ツ橋はネチネチモチモチしてて美味しいよね』
「バカか貴様は!京女だけでなく女子はみんなネチネチしている。そういう全てを含め包みこむ度量がないから貴様はもてないんだ。なぁ才花」
『アンコを包む生八ツ橋みたいな包容力があれば良いと思うよ』
「バカヤロー俺がもし天然パーマじゃなかったらモテモテだぞ多分。なぁ才花」
『生八ツ橋みたいなモチモチしたUMA(ユーマ)だったらモテたかもね』
「この頭のどこが未確認生物だ!ネチネチネチネチ生八ツ橋の話ばっかしやがって」
「何でも天然パーマと生八ツ橋のせいにして自己を保っているのか哀しい男だ。全く…兄がこんなでは才花の性根までも腐ってしまわないか心配でならん」
「哀しくなんかないわ。つーか兄貴の分のプリンを勝手に食う時点でコイツの性根はすでに腐ってるからね。大体人はコンプレックスをバネにしてより高みを…」
「アンタら何の話してんの!!」
だんだん会話の内容がズレてきてる銀時、桂、才花の三人にまたもツッコむ新八
才花にいたってはほぼ生八ツ橋の話しかしていない