第五訓
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相変わらず依頼のほとんどこない万事屋の1日は何やら不機嫌な銀時の尋問から始まったー…
「俺が以前から買いだめていた大量のチョコが姿を消した。食べた奴は正直に手ェ挙げろ。今なら3/4殺しで許してやる」
向かいのソファーに並んで座る従業員三人の前に立ち問う銀時
「3/4ってほとんど死んでんじゃないスか。っていうかアンタいい加減にしないとホント糖尿になりますよ」
一番右端に座る新八は湯呑みに入ったお茶を啜りながら呆れたように呟く
『チョコ?知らないなぁ。野菜室に隠してたプリンは食べたけど』
次に新八の隣に座る才花も同じく湯呑みの中のお茶を啜りながらチョコは知らないと答えるが代わりに聞き捨てならない返事が返って来た
「ハァ!?テメー才花ふざけんなよ!オシお前は3/4殺し決定な」
『まぁまぁそうカッカしない。糖分切れるとすぐイライラするの良くないよ。こないだ銀時が買いだめしてたチョコがあるでしょ?それでも食べて落ち着きなはれ』
「それ全部食われたからカッカしてんだろーが!!その上プリンもだァ?ふざけんなァァ!!」
『あら~それは災難だったね』
「そう!お前のせいでな!」
「またも狙われた大使館。
連続爆破テロ凶行続く…」
銀時と才花が言い合いをしていると才花の隣に座る神楽が珍しく真剣な顔をして新聞の記事を読んでいる
「物騒な世の中アルな~
私恐いヨパピー、マミー」
そんな神楽の鼻からはダラダラと鼻血が一筋流れていた
「恐いのはオメーだよ。幸せそーに鼻血たらしやがって。うまかったか俺のチョコは?」
「チョコ食べて鼻血なんてそんなベタな~」
「とぼけんなァァ!!鼻血から糖分の匂いがプンプンすんぞ!!」
「バカ言うな。
ちょっと鼻クソ深追いしただけヨ」
「年頃の娘がそんなに深追いするわけねーだろ。定年間際の刑事(デカ)かお前は!!」
「喩えがわかんねーよ!!
っていうかおちつけ!!」
四人が騒いでいると……
ドカン
「「「!?」」」
『ん?』
何やら外から大きな衝撃音のような音がした
「なんだなんだオイ」
気になって玄関先まで出て見ると外を歩く通行人がちょうど万事屋の前の道に集まっていた
『ねぇ銀時。下見てみ』
才花に言われて手すりから少し身を出して下を見てみると一階にあるスナックお登勢の店先にバイクと運転手と思しき人が倒れていた
「事故か…」
『そーみたいですな』
「くらあああああ!!」
二人が話していると下からお登勢の怒鳴り声が聞こえた
「ワレェェェェェ!!人の店に何してくれとんじゃァァ!!死ぬ覚悟できてんだろーな!!」
どうやらバイクは店の扉に突っ込んでしまったらしく衝撃で扉は勿論壁まで壊されて大激怒のお登勢は運転していた男の胸ぐらを掴み激しく責め立てる
「ス…スンマセン。昨日からあんまり寝てなかったもんで」
「よっしゃ!!今永遠に眠らしたらァァ!!」
「お登勢さん怪我人相手にそんな!!」
今にも男を殴ろうとするお登勢を止めに慌てて降りてくる新八
「…こりゃひどいや。神楽ちゃん救急車呼んで」
「救急車ャャアア!!」
「誰がそんな原始的な呼び方しろっつったよ」
『電話代かからないからいいね』
大声で叫ぶ神楽にツッコむと銀時は地面に落ちている手紙をおもむろに一つ手に取る
「飛脚かアンタ
届け物エライことになってんぞ」
どうやら男は飛脚のようで地面に散乱してるものは届け物のようだ
「こ…これ…これを…俺の代わりに届けてください……お願い」
すると飛脚の男は散らばる届け物の中からある一つの小包を手にし銀時に差し出す
「なんか大事な届け物らしくて届け損なったら俺…クビになっちゃうかも。お願いしまっ…」
ガクッ
「おいっ!」
それだけ言うと男は事切れたようにそのまま気を失ってしまった
――――⋯⋯⋯
結局男に頼まれた荷物を代わりに届けることになった銀時達は小包に書かれた届け先まで着いた
「ここであってんだよな」
「うん」
『立派な建物ですな』
「大使館…これ戌威星の大使館ですよ」
住所を頼りに着いたのはまさかの大使館だった
「戌威族っていったら
地球に最初に来た天人ですよね」
「ああ江戸城に大砲ブチ込んで無理矢理開国しちまったおっかねー奴らだよ。嫌なトコ来ちゃったなオイ」
目の前に建つ立派な大使館を見上げながら銀時達が話していると
「オイ」
「「「『?』」」」
「こんな所で何やってんだてめーら。食われてーのかああ?」
大使館の門番の男がやって来た
門番は勿論戌威族で四人の中で最も長身の銀時よりも遥かに大きな体をしており顔はその名の通り鋭い牙を持つ犬の姿をしていた
「いや…僕ら届け物頼まれただけで」
「オラ神楽。早く渡…」
「チッチッチッ
おいでワンちゃん。酢昆布あげるヨ」
スパーン
仮にも届け先の相手であり江戸城に大砲を撃ち込んで無理矢理開国させたおっかない戌威族を犬のように扱う神楽の頭を銀時が叩く
「届け物がくるなんて話きいてねーな。最近はただでさえ爆弾テロ警戒して厳戒体制なんだ。帰れ」
「ドックフードかもしんねーぞ。もらっとけって」
『そうそうちゅーるかもしんないよ』
「バカお前。ちゅーるは猫だろーが」
『銀時知らないの?
ちゅーるって犬用もあるんだよ』
「そんなもん食うか」
パシッ
「あ」
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