第二話
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ーこの日アリス学園に激震が走った
「確かに俺はきいたんだ……
アリス祭3日目のイベント祭で」
「そのメインゲストに学園出身のあのハリウッドスター「レオ」が予定されてるという事をっ」
超聴覚のアリスを持つ生徒の言葉で教室にいた蜜柑達が叫び声にも似た歓声を上げた
「しかもだ」
だが彼の話はまだ終わらない
「その「レオ」が何と今日この学園の付属病院にステージの下見がてら隠密に検診を受けにくるという情報を手に入れたのだっ!!」
ギャヒ───ンッ
蜜柑達はもはや歓声とは言えない奇声を発し学園(いや生徒共)はパニックに陥った
しかしその直後蜜柑は突拍子もないことを言い出す
「なあ「レオ」って何なん?」
「お前知らずに
さっきあんだけ騒いでたんか──っっ!?」
「でへっ。なんとなくノリで…」
「アホが」
「バカがボケが」
写真集を見る蛍と心読み君は毒を吐き蜜柑は激怒する
そこに「レオ」について補足をしてあげるのは委員長
「レオの本名は毛利玲生。歌手で俳優で去年キャラメル監督の超大作「ライラニック」の主演と主題歌をやった日本人ハリウッドトップスターだよ」
「(アリス出身のスター…)」
「CDセールスやその他の人気は世界のトップクラスで 「魅惑のミラクルヴォイス」と絶賛されているんだ」
「噂によると
「声フェロモン」のアリスの人らしいよ」
「すごーいそんな有名人が学園にくるのー!?」
「だからさっきからゆうてるやんけっ」
レオについてやっと理解した蜜柑は最後はクラスメイトに突っ込みを受けた
その後蛍の発明品の蛍衛星で正門の様子を観る蜜柑達だが教師達の警備は厳しくレオを見るのは至難の業のよう
「生レオ見たい!!」と叫んでいた蜜柑達だがスミレの注意により静かになった
見ると机には元気のない流架の姿がある
「棗が入院っ!?」
どうやら棗は過労による体調不良で現在入院しているらしい
ドッジボールの後あたりから様子が変だったととりまきが話す
「ねぇ流架君。こんな人達にかまってないでそろそろ行きましょう」
「行くってどこに?」
「病院よ。実はあたしと流架君の二人棗君の友人代表として特別に病院へお見舞いに行く事許可されているのよ」
勝ち誇ったように言うとスミレは流架(+陽一)と共にB組の教室を後にした
((((なにい───っっ))))
皆の頭には“病院=生レオ”の図式が浮かぶ
――――………
その頃学園の正門付近では話題のレオを乗せた車が学園へと入りそんな彼を一目見ようと集まった生徒達とそれを鎮圧する教師達とが入り乱れていた
「レオ着いたぞ」
「るせ…。
何この騒ぎ隠密ってことじゃなかったわけ?」
「仕方ないだろ」
「こんな形でまたここに足を踏み入れるとはね」
「5年ぶりか…」
車から降りたレオはサングラスを下にずらし懐かしの母校を見渡す
――――………
教室では蛍の考えたある作戦が始動しようとしていた
その名も「生レオに会いに行くぞ数打ちゃ当たる」作戦
早い話が人海戦術作戦である
蛍が言うには一人一人がレオに会おうとするのではなく大勢の中で誰か一人でもレオに会えればいいとすることらしい
そして各々が蛍の発明した道具を身に付け作戦が始まった
蜜柑達の気合いの入った大きな叫び声によって机に伏して寝ていた凛が不機嫌そうに目を覚ます
『くだらないな…』
「生レオ見るぞー!!」と豪語し意気揚々と教室を後にする蜜柑達に凛は静かに呟いた
本部の病院を二人のボディガードに囲まれながら歩くレオ
病院の関係者がレオに色々話し掛けるが彼は全て無視していたがしばらくして口を開いた
「……ナル先輩。あの人ここの教師になったってきいたけど」
「あーあ鳴海先生のことですね残念ながら彼は今生徒達の鎮圧の方に向かっておりまして―…」
その時扉の開いた一つの病室に気付き中を覗き見るレオ
そこには入院中の棗の姿があった
それを目撃したレオは目を見開く
「……こんな検診(役割)ただ面倒臭いだけって思ってたけど…そうでもなかったね」
――――………
委員長達の屍(という名の犠牲)を乗り越え蜜柑と蛍は本部の病室にたどり着いた
その後用意してきた病人ルックに着替え蜜柑は東棟に蛍は西棟へと二手に分かれ行動する
「(東棟…そういや棗の入院してるとこ東棟とかゆうてたな)」
スミレが自慢気に話していたことを思い出した蜜柑は棗のことが少し気になり様子を見に行こうと棗の病室を目指した
すると通路の角を曲がった所でスミレと鉢合わせになる
大声を上げるスミレを黙らせると蜜柑は床に落ちているサイン帳とカメラに気付く
どうやらスミレはレオにサインを貰うつもりだったようだ
必死に言い訳するスミレに蜜柑は問いただす
そんな言い合いをする二人に後ろから突然声がした
『何やってんのお前達…通行の邪魔なんだけど』
「「!?」」
驚く二人が振り返ればそこには凛が立っている
「安藤さん!?」
「凛が何でここにいるんや?」
『お前達には関係無い。それよりそこ退いて』
蜜柑の質問に不機嫌な凛は答えず通路を塞いでいる二人の間を無理矢理通り抜けると足速に去って行った
「何でここにいるのかくらい教えてくれてもええのに…」
いじけるように呟く蜜柑をスミレが突然壁に押しやる
「何す…」
「……信じらんない…」
「は!?」
「今棗君の病室にレオが入ってった…」
――――………
『(はぁ…検診なんて面倒臭い)』
病院の中を歩く凛は溜め息を溢す
なぜ凛が本部の病室に来たのかは約数分前にさかのぼる
蜜柑達が生レオに会う為本部の病院へ向かった後 目を覚ました凛は教室を出て初等部校舎を徘徊していた
するとペルソナに遭遇
「凛丁度いいにいた」
『任務…?』
「いや違う。お前には本部の方の病院で検診を受けてもらおうと思ってな」
『検診?何で…』
「転校初日は身体検査をする時間がなかったのでな。念の為だ」
『………』
という経緯で今に至る
『(検診で疲れてる時にアイツ等に会うなんてついてない…)』
無事検診を終えた凛は帰ろうと病院内を歩いていると
「悪霊姫」
『!?』
突然名前を呼ばれた
しかも裏世界での通称