第七話
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Zの侵入者事件からしばらくした学園に雪が降った
灰色の空から優しく降ってくる雪は学園をきれいな純白に染める
その日蜜柑達は外に出て雪合戦をして遊んだ後に雪人形を作ってペンギーのお別れ会をしたー
――――…………
誰もいなくなった雪が積もる外にポツンと一つ佇むペンギーの形をした雪人形
その周りには蜜柑達がペンギーに供えたケーキがあった
ザッザッ…
『……』
そこへ雪の上を歩くときに聞く独特な足音を立てて現れたのは凛
凛の右手には一輪の薄桃色をした小さな花が握り締められている
『………』
「ペー」
ペンギーの小さな雪人形の前に一人佇んでいた凛だがしばらくしてその場を静かに去って行った
ペンギーの雪人形の傍には蜜柑達が供えたケーキの他に花が一輪白い雪の中で淡く咲いていた
――――…………
12月ー
アリス学園はすっかり冬景色
今日は12月24日のアリス学園主催クリスマスパーティーの為の買い物に蜜柑達はセントラルタウン市へやって来た
「すごいすごーいっっセントラルタウン!!前来た時と全然カンジが違うー!!クリスマス全開ーっっ」
着いて早々クリスマスに向けてきれいにイルミネーションされているセントラルタウンを見て歓声を上げる蜜柑
「それにしても今日は
日曜日ってこともあって人が沢山いるねー」
「学園の人間ほとんどが来てたりしてー」
普段よりも人が多く活気付いているセントラルタウンに初等部組はややテンションが上がっていた
するとそこに
「おー!チビーズー」
「あー!!翼先輩みっけー!」
美咲とホットぶどうを飲んでいた翼がいた
「あっ!殿先輩もい…むぐぐ…っ」
「はいはい蜜柑ちゃんあっちいこーなー」
近くに殿の姿も見付けたが二股中の看護婦とデートをしており翼が蜜柑に見せないように反対の方へ向かせ遠ざけるのだった
「翼先輩も今日は
クリスマスのプレゼント選びに来たの?」
「おう」
「何買うか決めた?」
「ま、これからってとこだな」
「えへへーウチもー」
蜜柑達が話しながら歩いていると
「おーや蜜柑ちゃん達君達も今日はプレゼント選び?」
「鳴海先生ー!ルカぴょん、パーマ!」
相変わらず派手な服を着た鳴海と流架、スミレの三人がいた
「あーっ2人共もうプレゼント買ってるー」
流架とスミレの手元に目を向けるとクリスマスパーティー用にと思われるプレゼントが入った紙袋がある
「やー何買ったん何買ったん?」
「うるっさいわねぇ」
二人が買った物に興味津々の蜜柑達が集まるが鬱陶しそうにするスミレは教えようとしない
「大体あたし達は今から棗君のプレゼント選びでそれどころじゃないのよ。ねっルカ君」
「棗の誕生日プレゼント!?」
流架の腕にしがみ付き言うスミレの言葉に蜜柑は驚く
「棗って誕生日やったん!?」
周りを見渡すと少し離れた人込みの中に陽一を抱っこしてとりまきを一人連れた棗がいた
「棗の誕生日は11月27日なんでもうすぎちゃったけど。いろいろあって何もお祝い出来ないまま日にち過ぎちゃったんだけどせめて何かプレゼントをと思って…」
「(あ…)」
流架が言った「色々」とは11月あったZの侵入者事件の事である
それに気付いた蜜柑ははっとした
「そっか…」
「(大好きな人の誕生日は
忘れたりできひんもんな……)」
「…ウチも何だかんだで
棗にはお世話になったし何かあげよっかな」
「あーらビンボー人のくせにムリしちゃって」
「うっさいなーパーマはー」
スミレの軽口に反発していた蜜柑だが委員長達も棗にプレゼントを贈ろうと言いだす
皆と棗に何をプレゼントしようかと蜜柑が話しているところに岬に緒ぶってもらっている蛍が口を開く
「あたしにくれた「蜜柑人形」をあげるつもりならやめた方がいいわよ。つっかえされること必至」
その言葉に蜜柑の顔から笑顔が消えた
蛍の言う「蜜柑人形」とは彼女が誕生日のときに蜜柑から貰った蜜柑手作りの人形で名前の通りみかんに顔があり更に胴体には手足も付いた少々変な人形である
「アハハハ」
「へんな人形ー」
「こらこらもー」
心読み君とスミレはそんな蜜柑人形を見て大笑いし二人を注意する鳴海だが彼の表情も同じく笑っていた
「ウチやったら友達から何もろうてもうれしもんっっ」
「なっルカぴょん」
「えっあ…」
急に蜜柑から同意を求められた流架は驚く
「うん…」
控えめに頷いた流架だが
「「佐倉のくれるものなら俺何でも嬉しいよ」
なーんてね」
後ろから翼の声がした
「バッカやめとけよ翼ーたくー」
振り向けば翼と美咲が流架を見て微笑んでいる
今この瞬間この場に「ルカぴょんをちょっぴりつつく会」が発足された
だが流架にとっては幸いなことに蜜柑人形を笑われた悲しさで鳴海に泣き付いていた蜜柑は翼達の会話に全く気づいていない
「……」
「まーたあいつら何かやってますね。ルカ君も ほっときゃいいのに…」
騒いでいた蜜柑達を遠くから見ていた棗
彼に代わって陽一を抱っこしてるとりまきが流架を呼んでくると言って蜜柑達の元へ行く
「棗さんへのプレゼント合戦?
お前ら………本気でアホだろ…」
流架を呼びに来た二人が蜜柑達の所へと行くとそこは棗に一番喜ばれるプレゼントをあげるのは自分だと言い合う蜜柑達がいた
さらには陽一までも参加したいと言いだす
―というわけで
「誰のプレゼントが一番棗君に喜んでもらえるか合戦」の火蓋がおとされたのだった
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