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俺には好きな人がいる。この想いは伝えない。そいつは俺の姉さんが好きだから。
「おはよう、真澄くん。」
「…ん。」
朝、高校生組の朝食を作っていたら真澄くんがリビングに入ってきた。目を擦ってるけど瞼閉じちゃってる。どうやったら歩けるのか。
可愛い、とつい口に出しそうになって慌てた。
「ご飯もうすぐ出来るから先に顔洗っておいで。」
「ん。」
俺との会話では基本、『ん。』しか言わない。他の言葉を聞くことはすごく稀だ。顔見て話すことがない。
ただ、俺が何かをしてる時、誰かと話している時に視線は感じる。
今だって痛いくらいの視線が俺を突き刺す。料理盛り付けてるだけなんだけどなぁ。
気付かないふりをするのも大変だ。
「ハル!遅くなってごめんね。」
「おはよういづみ。」
バタバタとキッチンにやってきたのは姉さんだった。今日はいづみと俺が飯当番だったんだけど、寝坊ってとこかな。急いで来たのか寝癖がついてる。
「真澄くんおはよう!」
いづみの声でハッとした真澄くんがわかったと言って洗面所に向かった。
俺の顔を盗み見るのも、俺が姉さんに似ているからなんだろうと思う。そんな歳も違わないし、よく似てるとも言われる。好きな人の顔が似てたらそりゃあ見るよね。
「…悲しいな。」
「ん、なに?」
「ううん、なんでもないよ。」
危なかった。この人だけには俺の気持ちを知られたくなかった。醜い嫉妬だから。血が繋がっているのに。
どうしたら俺を見てくれるのかなんて、考えさせてもくれない。
「おはよう、真澄くん。」
「…ん。」
朝、高校生組の朝食を作っていたら真澄くんがリビングに入ってきた。目を擦ってるけど瞼閉じちゃってる。どうやったら歩けるのか。
可愛い、とつい口に出しそうになって慌てた。
「ご飯もうすぐ出来るから先に顔洗っておいで。」
「ん。」
俺との会話では基本、『ん。』しか言わない。他の言葉を聞くことはすごく稀だ。顔見て話すことがない。
ただ、俺が何かをしてる時、誰かと話している時に視線は感じる。
今だって痛いくらいの視線が俺を突き刺す。料理盛り付けてるだけなんだけどなぁ。
気付かないふりをするのも大変だ。
「ハル!遅くなってごめんね。」
「おはよういづみ。」
バタバタとキッチンにやってきたのは姉さんだった。今日はいづみと俺が飯当番だったんだけど、寝坊ってとこかな。急いで来たのか寝癖がついてる。
「真澄くんおはよう!」
いづみの声でハッとした真澄くんがわかったと言って洗面所に向かった。
俺の顔を盗み見るのも、俺が姉さんに似ているからなんだろうと思う。そんな歳も違わないし、よく似てるとも言われる。好きな人の顔が似てたらそりゃあ見るよね。
「…悲しいな。」
「ん、なに?」
「ううん、なんでもないよ。」
危なかった。この人だけには俺の気持ちを知られたくなかった。醜い嫉妬だから。血が繋がっているのに。
どうしたら俺を見てくれるのかなんて、考えさせてもくれない。