放課後にしか現れないあいつ
name
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「…ふはっ。」
玲悟は人差し指を僕の唇につけた。
「……。」
キスしてくれると思ったのに。僕との距離は数センチだ。僕から動けば唇に触れることができる。
けど、今は人差し指が邪魔してるし何より身体が動かない。
「不満そうだな。」
「…本当はわかってるんじゃないのかい?」
「んー、どうだろうね。」
何かを企んでるような笑みで僕を見ていた。本当に僕は玲悟に振り回されてるな。
「…酷いよ、玲悟。」
ぎゅっと玲悟の手を握る。
「んっ…」
一瞬だった。玲悟が僕の後頭部を押さえて、距離がゼロになったのは。
「機嫌直った?」
僕は玲悟の頬を手で包み、もう一度キスをする。
「…ふふ、ごめんね。」
つい笑ってしまった。
「そろそろ天祥院はこの教室から出た方がいい。」
「…え?」
「ここ掃除してないから埃っぽいぞ。」
「…あぁ…そう、だね。」
なんだ。僕とこの空間にいるのが嫌なんだと思った。玲悟の顔を見ずに後ろを向く。
わかってる。わかってるけど。
「辛いなぁ。」
教室を出てから咳が止まらなかった。
天祥院英智side終
_________
「玲悟くん、起きてください。」
「ん…?」
目を開ければいい笑顔の椚先生が。
「あ。」
完全に目が覚めた。
「こんなところでなぜ寝ているんでしょうか?」
やっちまった…バレた。というかなぜバレてんだ。ここは使われてない音楽室なのに。
「なんでだろう。」
「貴方はわざと私のイラつかせてるってことでいいんですよね?」
ピキピキと表情筋が動いてる。
「いや、そんなつもりじゃ…」
「はぁ…」
疲れ切った顔をしてため息をついた。
「椚先生、ちゃんと眠れてる?」
「…はい?まぁ、最近二時間睡眠なので、慣れていないですがそのうち慣れるでしょう。」
…は?二時間?
「慣れてないって…慣れてもダメだよ。」
俺だったら無理。耐えられない。
「レコーディングするので起きてください。」
俺は椚先生の腕を掴んだ。
「な、んですか。」
「目の下に隈ができてる。」
近くで見てもやっぱり顔整ってるな。まぁ、アイドル活動してたんだから当たり前だが。
「私のことはどうだっていいんですよ。…近いです、離してください。」
「少し休みなよ、先生。」
玲悟は人差し指を僕の唇につけた。
「……。」
キスしてくれると思ったのに。僕との距離は数センチだ。僕から動けば唇に触れることができる。
けど、今は人差し指が邪魔してるし何より身体が動かない。
「不満そうだな。」
「…本当はわかってるんじゃないのかい?」
「んー、どうだろうね。」
何かを企んでるような笑みで僕を見ていた。本当に僕は玲悟に振り回されてるな。
「…酷いよ、玲悟。」
ぎゅっと玲悟の手を握る。
「んっ…」
一瞬だった。玲悟が僕の後頭部を押さえて、距離がゼロになったのは。
「機嫌直った?」
僕は玲悟の頬を手で包み、もう一度キスをする。
「…ふふ、ごめんね。」
つい笑ってしまった。
「そろそろ天祥院はこの教室から出た方がいい。」
「…え?」
「ここ掃除してないから埃っぽいぞ。」
「…あぁ…そう、だね。」
なんだ。僕とこの空間にいるのが嫌なんだと思った。玲悟の顔を見ずに後ろを向く。
わかってる。わかってるけど。
「辛いなぁ。」
教室を出てから咳が止まらなかった。
天祥院英智side終
_________
「玲悟くん、起きてください。」
「ん…?」
目を開ければいい笑顔の椚先生が。
「あ。」
完全に目が覚めた。
「こんなところでなぜ寝ているんでしょうか?」
やっちまった…バレた。というかなぜバレてんだ。ここは使われてない音楽室なのに。
「なんでだろう。」
「貴方はわざと私のイラつかせてるってことでいいんですよね?」
ピキピキと表情筋が動いてる。
「いや、そんなつもりじゃ…」
「はぁ…」
疲れ切った顔をしてため息をついた。
「椚先生、ちゃんと眠れてる?」
「…はい?まぁ、最近二時間睡眠なので、慣れていないですがそのうち慣れるでしょう。」
…は?二時間?
「慣れてないって…慣れてもダメだよ。」
俺だったら無理。耐えられない。
「レコーディングするので起きてください。」
俺は椚先生の腕を掴んだ。
「な、んですか。」
「目の下に隈ができてる。」
近くで見てもやっぱり顔整ってるな。まぁ、アイドル活動してたんだから当たり前だが。
「私のことはどうだっていいんですよ。…近いです、離してください。」
「少し休みなよ、先生。」