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左右を見ずに突き進む
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夕方、書類から目を離してまだ寝ている2人に目をやった。どちらも口角が上がってる。
寝息が静かに聞こえて刀も生きてるんだな、と思った。
政府から届けられた書類には審神者の日課、任務、依頼などがびっしりと書いてあった。
それをすべて目に通すには丸一日は必要だ。目が疲れる。無理。
こんな分厚い冊子も10ページで目がしょぼしょぼしてくるんだ。元々読書は苦手なんだよ。
刀帳をペラペラとめくる。刀本体と刀剣男士の似顔絵、刀の歴史が事細かく書いてあった。
色もついていない白黒のリアルな似顔絵。
ここに来てから出会った人たちもこの2人も当然ながら載っていた。
所々何も書かれていないページがある。これは多分この本丸にいない刀だと思う。
…え、こんなに人居るの。覚えられる気がしない。
カタン、とペンを置いて目頭を揉む。目が痛い。
「…ん、」
クニヒロが目を擦りながらのそのそと体を起こした。
「体調はどうだ。」
「えっ。」
えっ、てなんだ。そんな初めて人を見るような顔で見るな。
「あ、えっと…はい…とても、よくなりました。」
「そうか。」
「……。」
会話が終わった。すごい気まずい。
はやく「もう1人を起こして自分の部屋に戻れ」よな!夜寝れなくなるぞ。
「…わかりました。兼さん、起きて!」
「んあぁ?」
「ほら、行くよ。」
「んえ、なんだよぉ…いい夢見てたのによぉ…」
腕を引っ張られて駄々をこねる長髪。見るからに母と子だ。普段からこういう感じなんだろうな。
「…あの、ありがとうございました。」
2人が俺を見てる。クニヒロが緊張した面持ちで言った。反対に長髪はニカッと無邪気な笑顔をした。
「ありがとなっ!」
「あぁ。」眩しい笑顔。ここに来て初めて俺に笑顔を見せてくれた人だ。
寝息が静かに聞こえて刀も生きてるんだな、と思った。
政府から届けられた書類には審神者の日課、任務、依頼などがびっしりと書いてあった。
それをすべて目に通すには丸一日は必要だ。目が疲れる。無理。
こんな分厚い冊子も10ページで目がしょぼしょぼしてくるんだ。元々読書は苦手なんだよ。
刀帳をペラペラとめくる。刀本体と刀剣男士の似顔絵、刀の歴史が事細かく書いてあった。
色もついていない白黒のリアルな似顔絵。
ここに来てから出会った人たちもこの2人も当然ながら載っていた。
所々何も書かれていないページがある。これは多分この本丸にいない刀だと思う。
…え、こんなに人居るの。覚えられる気がしない。
カタン、とペンを置いて目頭を揉む。目が痛い。
「…ん、」
クニヒロが目を擦りながらのそのそと体を起こした。
「体調はどうだ。」
「えっ。」
えっ、てなんだ。そんな初めて人を見るような顔で見るな。
「あ、えっと…はい…とても、よくなりました。」
「そうか。」
「……。」
会話が終わった。すごい気まずい。
はやく「もう1人を起こして自分の部屋に戻れ」よな!夜寝れなくなるぞ。
「…わかりました。兼さん、起きて!」
「んあぁ?」
「ほら、行くよ。」
「んえ、なんだよぉ…いい夢見てたのによぉ…」
腕を引っ張られて駄々をこねる長髪。見るからに母と子だ。普段からこういう感じなんだろうな。
「…あの、ありがとうございました。」
2人が俺を見てる。クニヒロが緊張した面持ちで言った。反対に長髪はニカッと無邪気な笑顔をした。
「ありがとなっ!」
「あぁ。」眩しい笑顔。ここに来て初めて俺に笑顔を見せてくれた人だ。