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元保育士の本能

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「ごめんな。背中、痛かっただろ?」

加州清光の腕を引いて体を起こした。

「うん、痛かった。」

「ごめん。」

とっさの判断は危険だ。これからはよく考えよう。


「だから抱きしめて?」

「それでいいのか?…さぁ来い。」

「…主っ!」

両手を広げると俺に倒れるように抱きついた。ぐりぐりと顔を埋めている。

「…加州清光?」

急に動かなくなったから心配で顔を覗く。

「…あー!ダメー!今俺可愛くない!」

さらに強く抱きしめた。みんな力強い。

「ッ清光、ずるいよ!」

「うぉ?!」

大和守安定も反対側から抱きついた。二人は顔を見合わせて笑っていた。癒される。

こいつら仲がいいんだな。



「主、終わりましたよ。」

「はやっ」

太郎太刀がひょこっと顔を出す。周りを見れば艶を戻した刀たちが並べられていた。

「ふー…疲れましたな。」

こんのすけは達成感に満ちた顔だった。

「ありがとな、太郎太刀とこんのすけ。あと大和守安定も。俺の言うこと聞いてくれてありがとう。加州清光も疲れただろ?甘いものでも食べるか。」

一人一人頭を撫でていく。太郎太刀が自ら頭を差し出してきたから撫でやすかった。

「主、お手伝いしますよ。」

一人で歩いていると太郎太刀が後ろから追いかけてきた。髪がゆらゆらと動いている。

髪長い。

「お、助かる。」

「いえいえ。」


「もしかして、太郎太刀って兄弟いる?」

太郎太刀は目を見開いた。

「…まぁ、います…なぜわかったんですか?」

「なんとなく。」

気が利くし。

「面白い方ですね貴方は。」

クスッと微笑んだ。

「太郎太刀といるとなんか…落ち着くんだよな。」

俺も自然と笑顔になっていた。

「ッ貴方って人は…」

「俺がどうした?」

「いえ…なんでもありません。」

大丈夫か。少し頬が紅かった気がする。

「何作ろうか。太郎太刀は何が食べたい?」

「私ですか?なんでも…」

「うわぁああっ!主っ!早く来て!」

広間から叫び声が聞こえた。

「え、は?!どうしたぁあっ?!」

俺は厨房から飛び出して広間へと全力疾走した。
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