愛の叫び
宝塚BOYS
2018/08/21 00:19舞台感想
宝塚BOYS 2018.08.18 夜公演
※2018.09.28 追記
(クリック・タップで追記部分へ)
見てきました。
ドリフェス発DearDreamの青担当・黄色担当の溝口琢矢くんと富田健太郎くん出演の舞台です。
情報出た時、行けないだろうと薄眼で見てたんです、あんまりチェックしてなかったんです。
でもふとうっかり見てみたら…、めっちゃ行きたくなって…、しかもなんかお安く見られるシステムがあって適用範囲内だったんですね。販売サイト見たんですね。
アフタートーク付きのこの公演のチケットがまだあったんですね。買うしかありませんね。
結果。
私ありがとう!!!!
いやもうマジで感謝。すごいよかった。
もちろん概要読んで、宝塚か…と興味があったから決断したものの。
宝塚好き〜言うわりに宝塚見たことないんですけどね…🙂
以下、感想。物語の核心に触れます。
いやもう端的に言います。
めっちゃよかった。
すごく泣いた。
命の話絡むと弱いんだ…………
私は、夢を追う少年少女たちが大好き。
憧れを追いかけてキラキラと汗を散らす人たちが好き。
スタミュもドリフェスもそう、キラキラしてる!
でも、みんながみんな夢を叶えられるわけじゃない。
そんなことはわかった上で、応援したいから応援してる。
残念ながら、応援できる場所に姿を現してくれた彼らのことしか、応援できないのだけれど。
大半の作品は『夢は叶う』または『叶うかどうかわからない(でもきっと叶う)』なんだよね。
叶うだろうと期待して見ることができる。
宝塚BOYSは、そうじゃない。
彼らの夢が叶わないことを、知っている。
絶対に叶わないと、知っている。
BOYSが宝塚大劇場で、男女混合レビューの夢を、叶えることはないと、知っている。
なぜならこれは史実だから。
宝塚BOYSの公式サイトにも書いてあったというか、あらすじで明言されてたかな?
詳しい概要・あらすじはこちら。公式サイトで。
絶対に叶わない夢の途中を見てるんです。
夢を諦めざるを得なかった彼が、夢に食らいついた彼らを集めて、夢の道を歩み始めた。
いつかを夢見て、もがいて、苦しんで、それでもキラキラと汗を散らして、仲間と楽しく稽古に励んで、やっぱりいつかを夢見てた。
応援したくなる、応援してた、いつか夢を叶えてほしいと切に願った。
でも、叶わないことを知ってるから、応援することも無責任に思えて。
すごく残酷だなあって思った。
頑張って…!と思うたび、胸が締め付けられるようだった。
『宝塚大劇場で男女混合レビューをする』という夢は叶わないんです、未来はわからないけど、あの時代あの瞬間に生きていた彼らの夢は、叶わない。
それを知ってるのに、知ってるのに!
あの瞬間を生きる彼らは、私の大好きな『夢を諦める方法なんて知らない』彼らと、おんなじようにキラキラしてた。
戦争が終わったばかりの日本で、失った青春を取り戻すように夢の中でもがく彼らは誰よりも輝く時を過ごしていた。
苦しい時も夢を信じて乗り越えてきたのに、やっぱりその希望の光だった夢がどうしても叶わないとわかる瞬間というのは、どうしようもなくつらく悲しい気持ちなのかなと想像する。
私にはその経験がおそらくないから、想像しかできないけれど。
夢に向かって必死になりたいのに、いろんなことを考えちゃって結局安全策。っていうのが私なもので…。
私にとっての憧れは『夢に本気になれる人』なのかもしれない。だからそういう人がたくさんいる作品が好きなんだろうな〜。
宝塚BOYSもそう。
夢に本気な彼らのステージ。
おばあちゃんだから同じこと何回も言うけど、『(観客は)絶対に叶わない(と知っている)』夢がいつかきっと叶うと信じて本気で挑む彼らの姿を…見てた……。
今思い出しても胸がぎゅってなる。
時代はちょうど戦争が終わったばかりの頃。
なんとか命が助かった者たちが主人公。
負け戦であること、勝つことが絶望的であることを不明瞭にし続けた日本──そして、宝塚に男なんていらないという世間・内部の声、進んでいるのか叶う可能性があるのか不明瞭な宝塚上層部。
おんなじだ、と重ね合わせて怒りをあらわにするシーンがあった。
この時代に生きた宝塚男子部のみなさんもきっとそうだったんだろうと思う。
どうなるのかわからないまま、ただただ必死に生きる。
叶う可能性があるのかどうかもわからない夢っていうのは、夢を見てるんだか闇を見てるんだかわからない。夢のつもりが瞼の裏側を見ているだけなのかもしれない。
不安で不安で、だからこそ『夢は叶う』と信じるしかなかった。『日本が勝つ』と信じるしかなかった。
演出としては意図的なものなのかもしれない。
でも、事実としてそれは重なったことなんだろう。
宝塚が好きだと言う母も、男子部が存在したことは知らなかった。
宝塚BOYSは架空の話じゃないんだよね。
ストーリー的にはフィクション、でも『宝塚男子部』は確かにあったんだ。
その事実を知れてよかったと思う。
あの時代に夢を見て生きていた彼らがいたんだってこと。
もしかしたら『昔、宝塚男子部だった』という方がまだお元気でいらっしゃるかもしれない笑
そしてその男子部を傍で見守る大人たちというのが、かつて夢を諦めざるを得なかった人というのが…、なんて言えばいいんだろう、『頑張れ』という言葉が無責任ではなくなるというか。
何も知らない人、夢を掴んだ人が『頑張れ!』『諦めるな!』なんて言ってたら酷く無責任だ。
叶うかもしれない夢を諦めさせるのも酷く無責任なんだけれども、叶う可能性が低い夢を応援することもまた無責任。
上層部に掛け合って、内部のことも知っている池田さんが、この夢の薄さに気づかないはずがない。
それでも夢を追いかけたい気持ちを知っているから、そして何より叶えてほしいと願っているから、厳しい言葉でしか表現できないけれども、彼らを支えた。集めた。
そして掃除のおばちゃんも。
二人とも夢を諦めなければならない痛みを知っているから、叶えてほしかっただろうな…。
叶わなかった夢、世の中にどれだけあるのだろう。
宝塚BOYSはロウソクみたいな話だ。
ロウソクに火をつける。明るい光になる。
だけどそれは身を削り、じりじりと命は燃えていく。
ロウが夢で、火が彼らかな。
火を灯したままだとどうなるか、見ている側からはよくわかる。火も、薄々気がつくかもしれない。そんな構図。
努力すればするほど、夢は溶けていく。
叶うと信じるしかなくて、小さくなっていく夢を信じるしかなくて。
そうしてとうとうロウはみんな溶け切って、『宝塚男子部は、解散になった』と。
夢は叶わなかった!彼らの夢は、叶わなかった!!
そのロウソクに火をつけたのはマッチかな、マッチ売りの少女の物語のようにその炎は夢を見せてくれた。
早着替え、すごかったな。
夢が潰えるその間際、夢のステージが始まった。
大階段が出てきて!光って!
私は宝塚をこの目で観たことはないけれど、あっ宝塚だ!ってわかるあれ。
そして、彼らが出てくる。衣装を身にまとった彼らが、誇らしそうな顔で!!
パフォーマンスも素晴らしかった。
とても、素晴らしかった。
宝塚男子部の『晴れ舞台』という夢はとうとう叶わなかった、けれど宝塚BOYSではそれを叶えてくれた、きっと虚しい空想のレビューなんだろうけれども、見える形にしてくれた。
うう 思い出し泣きする…。
夢を現実にバージョンアップする作品ですよ……。
アフタートークで星野役の方がおっしゃっていた。
『宝塚が好きで、来世はきっと宝塚歌劇団に入れるかなって思ってた』
『それが、この作品に携わることで、大階段で踊ることもできた』
と。
叶わない夢を信じる姿を見ることになる舞台で、それを演じる役者は夢を叶える。
いろんな想いがあって、リンクして、そうして魂込めて出来上がったのがあの宝塚BOYS teamSKYなんだろうなあ。
声出して笑ったシーンもあった。
すすり泣いたシーンもあった。
目を奪われるシーンもあった。
席的には、2階席でどうしても手すりが視界に入る場所で、決して良席ではなかったけれども。
とにかく引き込まれて、集中して見れて、3時間近い公演はあっという間に終わった。休憩時間合わせたら3時間超える。
私の機種というか契約社では会場内圏外で興奮をツイートできなかったのが悔やまれる🙂
ああー自分で読み返すための日記、本当にありがとうな私…その時感じた想いを残すこと、大変に意味があるものだと思う。
すぐに書けるとは限らないけど、衝動を忘れる前に綴る文章は舞台の残り香を感じられる。
見に行くだけでも十分有意義だけれども、こうして書き留めることでいろんな感情を思い出すことができる、それはただ思い出すよりも鮮明なんだよな、色褪せる前に残したものだから。
スタミュ関係のことも残したいんだけど、なんかツイッターでいろんな人の感情を読んでると満足しちゃうんだよね笑
スタミュミュで受けた衝撃もきちんと言葉にしたいなあ。
宝塚BOYS、本当に見てよかった。
もっと見たかったなあ…良席は期待できないとはいえ半額くらいで見られるんだからもっと見ればよかった。
観劇ってある種の賭けだから、事前に多ステは勝ちだと知ってないとなかなかできないんだよな〜。
正直これなら見なくてもよかったな…って舞台も結構ある笑
だいたいは有意義なものだけれども。
何回も見たい、って思える出会いは素敵ですね。しかし色々行きすぎてお金ないから多ステもできず円盤も買えず。
また再演したら見たい舞台。
まだ地方公演がありますが、いかんせん遠いもので…。
ああ、本当に胸がぎゅっとなった。
逃げて逃げて、夢の入り口にも立てていない私だけれども、少しずつ夢の道を進んでいきたいと思った。
頑張ろう!
推しの可愛かった記憶。
別でまとめるほど覚えてないくらいに時間が経ってしまったので追記で…。
溝口琢矢くんが演じる子のめ〜〜ちゃ可愛かったシーンは登場のあたりですね!!
メトロノームがあったんですけど、それに合わせて体を揺らすメトロノーム琢矢がめっちゃめっちゃめっちゃ可愛くて気が狂いそうになったことをはっきりと覚えてる。
登場のところだから余計に…終盤はもう役の子にしか見えないけど序盤は溝口琢矢くんって思って見るから……
そして私が見たのはアフタートーク回だったわけですけど。
アフタートークでは裏話もしてくれて、役をコンバートしたりまずはいろんな役をやってみたりしたということを聞いた。
星野役の方も他の役の台詞読んだ〜と話したところで司会の方が意外そうに「星野は固定かと思ってた」と。
何故なら、星野は経験者役!
他とは段違いにダンスが上手くなくてはいけない。(めっちゃキレッキレで軽率なDDが推しそうになるくらいかっこよかった)
「誰でもできる役じゃないからね〜」と司会。頷くみんな。
「ダンスできないとダメだもん。他にいる?」と司会。顔を見合わせるみんな──そして、スッと挙がる手。
富田健太郎
立ち上がり前へ出る富田。くるっとターンしてエヘヘと照れ笑いしながら帰る富田。
「俺トミーのそういうとこ好きだわ(笑)」と司会。
わかる。
トミーのこういう……しゃしゃり出て場を盛り上げようとしてくれるとこ好きだし、出しゃばり切れずに照れ笑いしたりボケ弱いかも…と声が小さくなったりするとこめっちゃ好き。
アフタートークはトミーが可愛い回でした!!!
覚えてる限りでみぞのことも。
池田役のベテラン俳優・山西さんと共演したことある?という問いかけにスッと手を挙げる溝口琢矢。
「実は相棒で…」そうでした、子役出身・溝口琢矢。
直接絡みがあったわけではないらしいですが、共演経験有りと教えてくれました。
みぞ「確かシーズン7の14話…13話だったかな?」細かい(※この記憶は検索による補完がされています)
当時の感想は?との問いには「テレビの人だ!」だったとのこと。
喋ってる時、司会の方と山西さんの方とを向くため椅子でくるくるしてたの可愛かった。
(挙手しがちな同級生コンビだった🙂笑)
あと美味しいところはヤマコウ役の天然くんが持ってってたなあ…笑
一言ずつでみぞやトミーが良いこと言ってたのに、それを「どうのこうの言ってましたが」とざっくり雑に言ってたの面白かった。地雷と呼ばれる男…笑
そして、共演は貴重な経験としみじみ語る若手俳優たちに「最後の最後でなに台詞トチってんだと思ったかもしれませんか…」と笑いを取る山西さん、素敵な方です☺️
男子部のことを言い間違えてたことは覚えてるけど、言われなければそのまま忘れていたでしょう…笑
わざわざ何を言い間違えたかもおっしゃってたので笑
うう、思い出してたらまた見たくなってきた。
せめてDVD買えばよかったな〜〜と思いつつ、あれは生で何度も見たい作品だな、とも思う。
見るの、ちょっとしんどいけどね!笑
アミューズの現場数エグいから選ばなきゃならないけど、公演概要読んで興味持ったら行ってみると吉だと改めて感じました!宝塚BOYS大好き!
※2018.09.28 追記
(クリック・タップで追記部分へ)
見てきました。
ドリフェス発DearDreamの青担当・黄色担当の溝口琢矢くんと富田健太郎くん出演の舞台です。
情報出た時、行けないだろうと薄眼で見てたんです、あんまりチェックしてなかったんです。
でもふとうっかり見てみたら…、めっちゃ行きたくなって…、しかもなんかお安く見られるシステムがあって適用範囲内だったんですね。販売サイト見たんですね。
アフタートーク付きのこの公演のチケットがまだあったんですね。買うしかありませんね。
結果。
私ありがとう!!!!
いやもうマジで感謝。すごいよかった。
もちろん概要読んで、宝塚か…と興味があったから決断したものの。
宝塚好き〜言うわりに宝塚見たことないんですけどね…🙂
以下、感想。物語の核心に触れます。
いやもう端的に言います。
めっちゃよかった。
すごく泣いた。
命の話絡むと弱いんだ…………
私は、夢を追う少年少女たちが大好き。
憧れを追いかけてキラキラと汗を散らす人たちが好き。
スタミュもドリフェスもそう、キラキラしてる!
でも、みんながみんな夢を叶えられるわけじゃない。
そんなことはわかった上で、応援したいから応援してる。
残念ながら、応援できる場所に姿を現してくれた彼らのことしか、応援できないのだけれど。
大半の作品は『夢は叶う』または『叶うかどうかわからない(でもきっと叶う)』なんだよね。
叶うだろうと期待して見ることができる。
宝塚BOYSは、そうじゃない。
彼らの夢が叶わないことを、知っている。
絶対に叶わないと、知っている。
BOYSが宝塚大劇場で、男女混合レビューの夢を、叶えることはないと、知っている。
なぜならこれは史実だから。
宝塚BOYSの公式サイトにも書いてあったというか、あらすじで明言されてたかな?
詳しい概要・あらすじはこちら。公式サイトで。
絶対に叶わない夢の途中を見てるんです。
夢を諦めざるを得なかった彼が、夢に食らいついた彼らを集めて、夢の道を歩み始めた。
いつかを夢見て、もがいて、苦しんで、それでもキラキラと汗を散らして、仲間と楽しく稽古に励んで、やっぱりいつかを夢見てた。
応援したくなる、応援してた、いつか夢を叶えてほしいと切に願った。
でも、叶わないことを知ってるから、応援することも無責任に思えて。
すごく残酷だなあって思った。
頑張って…!と思うたび、胸が締め付けられるようだった。
『宝塚大劇場で男女混合レビューをする』という夢は叶わないんです、未来はわからないけど、あの時代あの瞬間に生きていた彼らの夢は、叶わない。
それを知ってるのに、知ってるのに!
あの瞬間を生きる彼らは、私の大好きな『夢を諦める方法なんて知らない』彼らと、おんなじようにキラキラしてた。
戦争が終わったばかりの日本で、失った青春を取り戻すように夢の中でもがく彼らは誰よりも輝く時を過ごしていた。
苦しい時も夢を信じて乗り越えてきたのに、やっぱりその希望の光だった夢がどうしても叶わないとわかる瞬間というのは、どうしようもなくつらく悲しい気持ちなのかなと想像する。
私にはその経験がおそらくないから、想像しかできないけれど。
夢に向かって必死になりたいのに、いろんなことを考えちゃって結局安全策。っていうのが私なもので…。
私にとっての憧れは『夢に本気になれる人』なのかもしれない。だからそういう人がたくさんいる作品が好きなんだろうな〜。
宝塚BOYSもそう。
夢に本気な彼らのステージ。
おばあちゃんだから同じこと何回も言うけど、『(観客は)絶対に叶わない(と知っている)』夢がいつかきっと叶うと信じて本気で挑む彼らの姿を…見てた……。
今思い出しても胸がぎゅってなる。
時代はちょうど戦争が終わったばかりの頃。
なんとか命が助かった者たちが主人公。
負け戦であること、勝つことが絶望的であることを不明瞭にし続けた日本──そして、宝塚に男なんていらないという世間・内部の声、進んでいるのか叶う可能性があるのか不明瞭な宝塚上層部。
おんなじだ、と重ね合わせて怒りをあらわにするシーンがあった。
この時代に生きた宝塚男子部のみなさんもきっとそうだったんだろうと思う。
どうなるのかわからないまま、ただただ必死に生きる。
叶う可能性があるのかどうかもわからない夢っていうのは、夢を見てるんだか闇を見てるんだかわからない。夢のつもりが瞼の裏側を見ているだけなのかもしれない。
不安で不安で、だからこそ『夢は叶う』と信じるしかなかった。『日本が勝つ』と信じるしかなかった。
演出としては意図的なものなのかもしれない。
でも、事実としてそれは重なったことなんだろう。
宝塚が好きだと言う母も、男子部が存在したことは知らなかった。
宝塚BOYSは架空の話じゃないんだよね。
ストーリー的にはフィクション、でも『宝塚男子部』は確かにあったんだ。
その事実を知れてよかったと思う。
あの時代に夢を見て生きていた彼らがいたんだってこと。
もしかしたら『昔、宝塚男子部だった』という方がまだお元気でいらっしゃるかもしれない笑
そしてその男子部を傍で見守る大人たちというのが、かつて夢を諦めざるを得なかった人というのが…、なんて言えばいいんだろう、『頑張れ』という言葉が無責任ではなくなるというか。
何も知らない人、夢を掴んだ人が『頑張れ!』『諦めるな!』なんて言ってたら酷く無責任だ。
叶うかもしれない夢を諦めさせるのも酷く無責任なんだけれども、叶う可能性が低い夢を応援することもまた無責任。
上層部に掛け合って、内部のことも知っている池田さんが、この夢の薄さに気づかないはずがない。
それでも夢を追いかけたい気持ちを知っているから、そして何より叶えてほしいと願っているから、厳しい言葉でしか表現できないけれども、彼らを支えた。集めた。
そして掃除のおばちゃんも。
二人とも夢を諦めなければならない痛みを知っているから、叶えてほしかっただろうな…。
叶わなかった夢、世の中にどれだけあるのだろう。
宝塚BOYSはロウソクみたいな話だ。
ロウソクに火をつける。明るい光になる。
だけどそれは身を削り、じりじりと命は燃えていく。
ロウが夢で、火が彼らかな。
火を灯したままだとどうなるか、見ている側からはよくわかる。火も、薄々気がつくかもしれない。そんな構図。
努力すればするほど、夢は溶けていく。
叶うと信じるしかなくて、小さくなっていく夢を信じるしかなくて。
そうしてとうとうロウはみんな溶け切って、『宝塚男子部は、解散になった』と。
夢は叶わなかった!彼らの夢は、叶わなかった!!
そのロウソクに火をつけたのはマッチかな、マッチ売りの少女の物語のようにその炎は夢を見せてくれた。
早着替え、すごかったな。
夢が潰えるその間際、夢のステージが始まった。
大階段が出てきて!光って!
私は宝塚をこの目で観たことはないけれど、あっ宝塚だ!ってわかるあれ。
そして、彼らが出てくる。衣装を身にまとった彼らが、誇らしそうな顔で!!
パフォーマンスも素晴らしかった。
とても、素晴らしかった。
宝塚男子部の『晴れ舞台』という夢はとうとう叶わなかった、けれど宝塚BOYSではそれを叶えてくれた、きっと虚しい空想のレビューなんだろうけれども、見える形にしてくれた。
うう 思い出し泣きする…。
夢を現実にバージョンアップする作品ですよ……。
アフタートークで星野役の方がおっしゃっていた。
『宝塚が好きで、来世はきっと宝塚歌劇団に入れるかなって思ってた』
『それが、この作品に携わることで、大階段で踊ることもできた』
と。
叶わない夢を信じる姿を見ることになる舞台で、それを演じる役者は夢を叶える。
いろんな想いがあって、リンクして、そうして魂込めて出来上がったのがあの宝塚BOYS teamSKYなんだろうなあ。
声出して笑ったシーンもあった。
すすり泣いたシーンもあった。
目を奪われるシーンもあった。
席的には、2階席でどうしても手すりが視界に入る場所で、決して良席ではなかったけれども。
とにかく引き込まれて、集中して見れて、3時間近い公演はあっという間に終わった。休憩時間合わせたら3時間超える。
私の機種というか契約社では会場内圏外で興奮をツイートできなかったのが悔やまれる🙂
ああー自分で読み返すための日記、本当にありがとうな私…その時感じた想いを残すこと、大変に意味があるものだと思う。
すぐに書けるとは限らないけど、衝動を忘れる前に綴る文章は舞台の残り香を感じられる。
見に行くだけでも十分有意義だけれども、こうして書き留めることでいろんな感情を思い出すことができる、それはただ思い出すよりも鮮明なんだよな、色褪せる前に残したものだから。
スタミュ関係のことも残したいんだけど、なんかツイッターでいろんな人の感情を読んでると満足しちゃうんだよね笑
スタミュミュで受けた衝撃もきちんと言葉にしたいなあ。
宝塚BOYS、本当に見てよかった。
もっと見たかったなあ…良席は期待できないとはいえ半額くらいで見られるんだからもっと見ればよかった。
観劇ってある種の賭けだから、事前に多ステは勝ちだと知ってないとなかなかできないんだよな〜。
正直これなら見なくてもよかったな…って舞台も結構ある笑
だいたいは有意義なものだけれども。
何回も見たい、って思える出会いは素敵ですね。しかし色々行きすぎてお金ないから多ステもできず円盤も買えず。
また再演したら見たい舞台。
まだ地方公演がありますが、いかんせん遠いもので…。
ああ、本当に胸がぎゅっとなった。
逃げて逃げて、夢の入り口にも立てていない私だけれども、少しずつ夢の道を進んでいきたいと思った。
頑張ろう!
追記
★
推しの可愛かった記憶。
別でまとめるほど覚えてないくらいに時間が経ってしまったので追記で…。
溝口琢矢くんが演じる子のめ〜〜ちゃ可愛かったシーンは登場のあたりですね!!
メトロノームがあったんですけど、それに合わせて体を揺らすメトロノーム琢矢がめっちゃめっちゃめっちゃ可愛くて気が狂いそうになったことをはっきりと覚えてる。
登場のところだから余計に…終盤はもう役の子にしか見えないけど序盤は溝口琢矢くんって思って見るから……
そして私が見たのはアフタートーク回だったわけですけど。
アフタートークでは裏話もしてくれて、役をコンバートしたりまずはいろんな役をやってみたりしたということを聞いた。
星野役の方も他の役の台詞読んだ〜と話したところで司会の方が意外そうに「星野は固定かと思ってた」と。
何故なら、星野は経験者役!
他とは段違いにダンスが上手くなくてはいけない。(めっちゃキレッキレで軽率なDDが推しそうになるくらいかっこよかった)
「誰でもできる役じゃないからね〜」と司会。頷くみんな。
「ダンスできないとダメだもん。他にいる?」と司会。顔を見合わせるみんな──そして、スッと挙がる手。
富田健太郎
立ち上がり前へ出る富田。くるっとターンしてエヘヘと照れ笑いしながら帰る富田。
「俺トミーのそういうとこ好きだわ(笑)」と司会。
わかる。
トミーのこういう……しゃしゃり出て場を盛り上げようとしてくれるとこ好きだし、出しゃばり切れずに照れ笑いしたりボケ弱いかも…と声が小さくなったりするとこめっちゃ好き。
アフタートークはトミーが可愛い回でした!!!
覚えてる限りでみぞのことも。
池田役のベテラン俳優・山西さんと共演したことある?という問いかけにスッと手を挙げる溝口琢矢。
「実は相棒で…」そうでした、子役出身・溝口琢矢。
直接絡みがあったわけではないらしいですが、共演経験有りと教えてくれました。
みぞ「確かシーズン7の14話…13話だったかな?」細かい(※この記憶は検索による補完がされています)
当時の感想は?との問いには「テレビの人だ!」だったとのこと。
喋ってる時、司会の方と山西さんの方とを向くため椅子でくるくるしてたの可愛かった。
(挙手しがちな同級生コンビだった🙂笑)
あと美味しいところはヤマコウ役の天然くんが持ってってたなあ…笑
一言ずつでみぞやトミーが良いこと言ってたのに、それを「どうのこうの言ってましたが」とざっくり雑に言ってたの面白かった。地雷と呼ばれる男…笑
そして、共演は貴重な経験としみじみ語る若手俳優たちに「最後の最後でなに台詞トチってんだと思ったかもしれませんか…」と笑いを取る山西さん、素敵な方です☺️
男子部のことを言い間違えてたことは覚えてるけど、言われなければそのまま忘れていたでしょう…笑
わざわざ何を言い間違えたかもおっしゃってたので笑
うう、思い出してたらまた見たくなってきた。
せめてDVD買えばよかったな〜〜と思いつつ、あれは生で何度も見たい作品だな、とも思う。
見るの、ちょっとしんどいけどね!笑
アミューズの現場数エグいから選ばなきゃならないけど、公演概要読んで興味持ったら行ってみると吉だと改めて感じました!宝塚BOYS大好き!