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12. 晴れ渡る空
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それから数時間後。
夕日は沈み、赤かった空も暗くなった。
ウソップとチョッパーは、満点の星空を眺めてうっとりする。
「すっかり日が暮れちまったなぁ」
「でもいい眺めだ」
「あぁ、そうだな」
「ん……朝か?」
ようやく目を覚ましたゾロに、ウソップが呆れ顔でツッコむ。
「暮れたっつってんだろ」
「……んぅ? あさ?」
「オメェもかティオ」
「ふぁ~……にしても暇だな。いつになったら下に着くんだ?」
「……さぁ。かぜの、むき、しだい、だから」
「オメェらは寝てりゃいいだろ」
「暇ならお前らも来いよ~! おんもしれぇぞ~!」
「ん? ルフィ?」
チョッパーをはじめ、一味はキョロキョロと辺りを見回す。
「今、どっから声聞こえてきた?」
「なんか、かなり遠くからだったような……」
「ルフィー! どこにいる!」
サンジが叫ぶと、何やら上の方から声が返ってきた。
「こっこだ~! みんなも来いよ~!」
"ボヨン、ボヨン"
ルフィの居場所はタコバルーンの上だった。
一体いつからそこに居たのか、跳ね回って遊んでいる。
「……」
ティオはそれを寝惚け眼で見上げていた。
しかし、だんだんその目は開かれていき……
「だめ」
「あ? どうした怖い顔して」
「るふぃ、だめ。あそんじゃ、めっ!」
「んぉ?」
珍しく叫ぶティオに、ルフィはもちろん、一味全員が目を向ける。
「たこばるーん、ふねの、おおきさ、あわせて、ふくらむ。ただし、らっかちゅう、きあつ、へんかして、かってに、ちぢんでく。なにも、しなくても、ぎりぎり、せいかいに、たどりつくか、どうか……」
聞いた瞬間、ナミが青ざめる。
「ってことは、故意に縮ませたりなんかしたらっ」
「ルフィ! 降りてこい! やめろ! やっぱり気のせいなんかじゃなかった! このタコ縮んでやがったんだ!」
サンジが慌ててタコの上に登り、ルフィを回収しに行く。
ロビンが冷静にタコを見上げて分析した。
「言われてみれば、一回り小さくなってるみたいね」
「きっと、もうすこし、したら、そくど、はやく、なる。うみ、つくまえに、たこ、もとの、おおきさ、もどっちゃう、かも……」
「なにぃいっ!? どうすんだよ!」
「どうも、できない……ばるーんの、うえで、あそぶひと、ふつう、いない……」
「ああああっ! 俺たち死ぬのか!?」
チョッパーが叫びながら走り回っていると……
「「うわあああああっ!」」
タコの上から、ルフィとサンジが転がり落ちてきた。
しかしさすがはゴム人間。
間一髪、腕を伸ばして船の縁を掴み、サンジ共々助かった。
「ハッハッハッハッ! ビビッた~。急に弾まなくなるんだもんよ~」
「だぁから縮んでんだって言ってんだろ!」
はぁ、よかった。
一味がそう思ったのも束の間。
"ヒュォオオッ"
「「「!?」」」
突然、全員が宙に浮き始めた。
早くも、ティオの言うとおり、船が加速を始めたのだ。
「落ちてるううううううっ!!」
「きゃああああっ! このままじゃ海の藻屑よ!」
「海に落ちるとは限らないわ!」
「あぁそっか! くそっ!」
「なにする気だウソップ!?」
「知れたれたことよ! この船守るんだ!」
そう言って取り出したるは、ターザンごっこが楽しめるアレ。
「ウソップ、あ~あぁ~あぁ~~!」
「無茶すんなウソップ!」
勇気を振り絞った甲斐はあったようで、ウソップは狙い通り船底へと降りていった。
そしてありったけのブレスダイヤルを取り付けて噴射する。
"フワッ"
メリー号は再び減速して、先ほどと同じ速度になった。
「減速した……」
「助かったのか?」
「どうやらそのようね」
「はぁ~、一時はどうなるかと思った~、アッハッハッハッ!」
「元はといえばアンタのせいでしょーが!」
……しかし。
"シュウゥゥ…バチンッ"
「あ。」
頼みのタコバルーンが、普通のタコのサイズに戻ってしまった。
途端、メリー号は急落する。
「みんな! 何かに掴まれ!」
「「「ぎゃあああああああああっ!!」」」
"ヒュオッ……ザバアァンッ!"
メリー号は幸運にも、海に落ちた。
陸に落ちるよりは、遥かにマシである。