夢主の名前を決めて下さい。
12. 晴れ渡る空
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
スカイピアの住人をも巻き込んだ大宴会は、4日4晩に及んだ。
―――4日目の晩。
ここまで来ると、さすがの麦わら一味も、空の者たちも、みんな疲れ果てて寝静まり、キャンプファイヤーも消された。
「……すぅ……すぅ……」
もちろんティオも例外ではなく、集まって眠る麦わら一味に混ざり、ゾロにくっついて寝ている。
アッパーヤードは全域にわたり、夜行性動物の声が響くのみ。
……と、思いきや、その中を唯一動く気配があった。
気配はそのままこっそりとナミに忍び寄り、小さく声をかける。
「おい!」
「……ん~……なぁに?」
ナミが眠い目をこすりながら身を起こすと、気配の正体はルフィだった。
何だか妙に目がキラキラしている。
「ナミ、みんなを起こせ!」
「何でよ……」
「しーっ! 黄金を奪って逃げるぞ!」
「黄金があるの!?」
「バカ! 声がデカい!」
「だから何よ! アンタの声の方がデカいわよ!」
「あのなぁ! デカいっていうオメェの声の方がデケェんだろ!」
「何よ! オメェの声の方がデケェんだろっていうアンタの声の方がめちゃくちゃデカいわよ!!」
2人は掴み合いの喧嘩を始める。
大声に耐えかねたウソップが叫んだ。
「うるっせぇなぁ! 眠れねぇじゃねぇか!」
叫びながら反射的に振り下ろした拳が、チョッパーにヒットする。
"ドカッ"
「うがっ! ……なに、すんだよウソップ!」
「はぁ? なに怖い顔してんだよ」
「とぼけんなぁ!」
チョッパーとウソップの間でも喧嘩が始まった。
4人分の大声が響けば、麦わら一味はもちろん全員 目を覚ます。
「うるせぇな……」
「……んぅ……」
渋々身を起こすゾロに、まだ寝ぼけているティオは、耳を塞ぎつつ擦り寄った。
ゾロはティオの頭を軽く撫でつつ、喧嘩する4人を見る。
やがて喧嘩が収まってくると、ルフィが小声で黄金の在処を話した。
となれば、話は決まる。
「よ~しお前ら、滅多に来れねぇ空島だ! 思い残すことのねぇようにな!」
ウソップの言葉に、チョッパーは目を輝かせた。
「うは~~っ、ぞくぞくしてきたっ」
翌朝。
ルフィ率いる麦わら一味の数人は、黄金探索のため、未だ眠っているうわばみの中へと入っていった。
その間にウソップは、ダイヤルを手に入れるべく交渉に行き、ロビンは遺跡を調べようと散策に出る。
そして、その場に残ったゾロは、早くも剣の修行を始めた。
近場に、未だ眠り続けるティオを置いて……
しばらくすると、ウソップが一番に帰ってきた。
「かんらかんらウッシッシ~!」
嬉しそうなウソップを、ゾロはちらりとだけ見る。
「ご機嫌だなウソップ。交渉はうまくいったか?」
「ハッハッハ~! いっぱい手に入ったぜ~? ダ・イ・ヤ・ル!」
「へー、よかったな」
「よかったよ~! これだけあればいろいろ作れる! ウソップ工場フル回転だ~くるくるくる~っ、ヌァッハッハッハッハッハッ!! お~いゾロ~! その刀、フレイバーダイヤルでメロンの香りでも溜め込めば、毎日の辛い修行も楽しくなるぞ~!?」
「いいよ、ンなもん」
「あ、そうだ! こんだけありゃナミのクリマタクトも強化できるな~! 俺のパチンコもすごいことになるぞぉ! クフフフフッ!」
ウソップは、誰かと喜びを分かち合おうと、一味の姿を探して周囲を見渡した。
「ん? ティオはまだ寝てんのか?」
「あぁ」
「チョッパーが言ってたが、ホントに体弱ぇし体力ねぇんだなぁ。傷の治りも普通より遅ぇって言ってたし……。そういやロビンやルフィたちはどこ行ったんだ?」
「ルフィたちはまだヘビん中だ。ロビンはどっか行った」
「ふ~ん。いや~それにしてもよく寝てるなぁこのヘビも」
「連日踊りっぱなしだったからな。何がそんなに嬉しかったんだか。何にせよ、早く出てこねぇと、目ぇ覚ましたらまたエラいことになんぞ」
「この気性のいいヘビが?」
「バーカ、知らねぇんだお前は、こいつの厄介さを」
『この気性のいいヘビが?』
「いや、だから、お前はこのヘビの厄介さを見てねぇからそんなことが言え……」
『この気性のいいヘビが?』
「あのなぁ、よく聞けよウソップ」
そこで突如、ウソップが振り向いて、手に持っていたものを見せる。
「ニシシ……『この気性のいいヘビが?』……トーンダイヤルでしたぁ!」
「くだらねぇことすんじゃねぇ!!」
「アッハッハッハッ! くだらねぇくだらねぇ! こりゃくだらねぇわな!!」
……なんて、言い合う2人は気づいていなかった。
ティオがいつの間にか居なくなっていたことに……