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12. 晴れ渡る空
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しばらくして、日も落ちた頃。
麦わら一味は、食糧庫の食べ物を囲んで、食事にした。
ほとんどはルフィの胃袋へと消えてしまったが、それでも8人分の胃袋を満たすには十分な量だった。
「ふ~、食った食った」
「すっかり夜だな」
「そろそろ船に戻る?」
「ナミ、お前何言ってんだ」
「何って、船に戻れば、あったか~いベッドで、ゆっくりたっぷり眠れるじゃないの」
「ウソップ、あんなこと言ってんぞ」
「全くだ。ひでぇもんだぜ。あれ見て何にも思わねぇなんて海賊失格、いや、人間失格だな」
「あれって何よ」
「む~っ」
「いったい何だってのよ~!」
ルフィとウソップが何を言いたかったのか。
そんなことは決まっている。
「「「いやっほ~い!」」」
満月が浮かぶ夜空の下。
巨大なキャンプファイヤーを囲んで、宴が始まった。
最初は麦わら一味だけでやっていたが、次第に空の者たちもみんなやってきて、終いにはうわばみまで加わった。
ありったけの食べ物や飲み物を持ち寄っての大宴会。
人々は400年の亀裂も忘れ、手を取り合って踊り、ただ感情に任せて笑い狂っていた。
「……」
ティオは無表情で、内心は唖然としながら、宴を見つめていた。
これが、さっきまで互いを退け合っていた人々なのか。
エンジェル島民とシャンディアの民との亀裂を埋めたのは、他でもない。
麦わら一味だ。
しばらくぼーっと宴を眺めていると、突然、目の前にジョッキが差し出された。
「ほらよ、お前も飲んどけ」
降ってきた声。
まっすぐ上を見上げると、酔っぱらって機嫌のいいゾロの顔。
ゾロは少し前から、一度は敵対したはずのブラハムと、何杯も酌み交わしていた。
酔って当然だろう。
ティオはいつものごとく、胡座をかいたゾロの両足の間に座っている。
「……」
しばらくの間、じっとゾロを見上げたかと思うと、ティオは差し出されたジョッキを両手で受け取った。
ゆっくりと一口飲んで、眉間にしわを寄せる。
「ぅ…ぇ……っ」
「ははっ、酒はお前には早かったか」
ゾロは高笑いしながら、ガシガシとティオの頭を撫でた。
「ははっ、お前ら、そうしてると親子みたいだな」
「ンだとぉ?」
笑うブラハムにゾロが眉をひそめると、傍で飲んでいたエンジェル島民が笑う。
「ブラハムよぉ、せめて兄妹にしといてやらねぇか? ハッハッハッ!」
「ははっ、そうだな!」
「「「ハッハッハッハッ!!」」」
大爆笑する人々。
対してゾロは、眉間にしわを寄せたまま、酒を飲み干した。
そして、ティオは……
「……にはは」
笑っていた―――。
緩む頬を止められない。
止めたくない。
今まで使ったことのない筋肉を動かしている感覚がする。
今日この1日で、泣いたり笑ったり、いろんなことを感じた。
素直に言える。
楽しかった、と―――。