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10. 絶対的な力
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「悪魔の実か!」
「おそらく、ゴロゴロの実!」
「数ある能力の中でも無敵と謳われる能力の一つ、雷の力よ」
「雷!? そんなの、人間が敵うわけないじゃない!」
緊張を隠せない面々に対し、エネルはククッと笑う。
「さて、ちょうど予言の時間か。これで、5人だ。よくぞ生き残った! 連れて行ってやろう。これから私が旅立つ夢の世界、フェアリー・ヴァースへ!」
「何だと?」
「私はこれからそこに、神の国を建国する。そこに住めるのは、ここにいる選ばれた5人のみ!」
「何言ってんの、アイツ……」
「こんな短時間のサバイバルにも耐えられないような今までの部下では、居てもらっても国のレベルを下げるだけなのだよ」
「……もし、それを断ったら?」
「ロ、ロビン!?」
「断る? 何故だ。私の決定だぞ。ここにいれば、この国と共に奈落の底へ落ちてしまうのだぞ?」
「確かに、あなたの能力ならそれも出来るのでしょうけど、むやみにこの国を落としてしまったら、あなたの欲しがるものも落としてしまうのではなくて?」
「黄金の鐘か」
「そう」
「黄金の、鐘……」
「ヤッハッハッハッハッ! 心配は要らん。既に目安はついている。お前の取った行動を思い返せば、考えられる場所はただ1つ」
「!」
「今 私は、お前と同じ場所を思い描いていることだろう。……驚いた顔をしているな。その条件を使えば、俺を出し抜けるとでも考えたのか? ……浅はかなり」
"ビリッ……"
「ロビン!」
「俺は打算的な女が嫌いでね」
"バチッ、バチバチ!"
「……う、あ……っ」
エネルが人差し指を向けた瞬間、細い雷がロビンの脳天を駆け抜けた。
「うそ……」
ナミが絶句する中、ゾロが反射的にロビンを受け止める。
「……女だぞ」
「見れば分かる。それにさっきも言ったであろう? 私は女子供だからといって差別はしないと」
「……」
ゾロは刀を二本抜き、突っ込んだ。
"ガキィンッ"
刀はエネルが持っていた棒に受け止められる。
「ふむ、いい腕だ」
「イカレてんのかテメェは!」
エネルはひょいっと、ゾロの攻撃を受け流した。
その隙を逃さないのが、ワイパー。
「バーン・バズーカ!」
お得意のバズーカが火を吹く。
しかし……
"ビリッ……バチチッ"
青い炎は青い雷によって相殺された。
「馬鹿な!」
「フン、まだ分かってないようだな。お前たちの扱えるエネルギーなど、私にとっては無に等しいことを」
ナミが青ざめ震えながら呟いた。
「雷鳴が轟くなんて、空気が音速で膨張した証拠っ、それほどの力!? エネルギーのスケールが違いすぎるっ……ホントに、アイツは雷そのものっ」
「やれやれ。これから共にフェアリー・ヴァースへ旅立とうというのに」
「誰がそこへついてくっつったんだ」
ゾロがもう一度刀を構え、走り出す。
「お前の言う夢の世界になんざ、興味ねぇんだよ!」
「ダメよゾロ! 相手が悪すぎる!」
「身体に教えなければ分からんのだろう? 神の定義を」
「おらァッ!」
"ズバンッ"
ゾロは二本の刀をクロスさせて振り抜いた。
"ピシィッ……ガコッ"
遺跡に二筋の斬り込みが入り、分厚い石の壁が綺麗に刻まれる。
しかし、エネルは刻まれなかった。
そのまま、ゾロの刀を掴んでくる。
「お前たちがどう足掻こうと、太刀打ちできない圧倒的な力。ここで覚える、絶望。すべての希望が断たれることは、死に同じ」
"ビリッ…バリバリバリッ"
「ぐぁっ……」
体内を駆け抜ける電流に、さすがのゾロも膝をついた。
「人にとって死は最大の恐怖。だから人は地に顔を埋め、神に慈悲を請うのだ。仕方のないこと。生物は恐怖の前にひれ伏すようにできている。……憐れ。本能というものだ」
と、そこに……
「ん?」
ワイパーが隙をついて飛び込んできた。
エネルに跨るように足をかけ、胸の中央に手の平を向ける。
「何の真似だ? 自ら殺されに……ん?」
エネルの膝がカクンと崩れる。
「何だ……」
「海楼石ってモンを知ってるか、エネル」
「……なるほど、力が入らん」
「くたばりやがれ!」
「やめておけ。知っているのだ。リジェクトだろう? その体もタダでは済まんぞ? 何が不満だ、お前もヴァースが欲しいのだろう?」
「黙れ! 死んで本望! お前を道連れに出来るのならな! リジェクトォ!」
"カチッ…ズドオォンッ!"
海楼石により実体化したエネルに、リジェクトダイヤルは直撃した。
エネルはもちろん吹っ飛んだが、ワイパーも反動で逆側に吹っ飛ぶ。