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9. 神
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始まった戦いを横目に、ティオは
戦いに巻き込まれないよう、十分な距離をとって、目をつぶった。
(……こえ、すくなくなった)
覇気に全神経を集中し、島中の情報を事細かに探っていく。
神官とシャンディアが殺し合ったため、感知される人数が少ない。
不謹慎だが、おかげで楽に把握出来た。
(ろびん、したの、いせき、いる。ちょっぱー、ちかくで、たおれてる。なみちゃん、だれかと、もりのなか、うぇいばーで、はしってる。さんじくん、うそっぷ、めりーごうのなか。めりーごう、こにすとぱがや、いる。……るふぃ、ゆくえふめい)
この状況で、まず一番先にやるべきは……
ティオは再び駆け出した。
その先にいたのはチョッパー。
「……」
傷は酷かった。
チョッパーに触れて一番新しい記憶を見てみれば、やったのは、向こうで戦闘を繰り広げている四神官、オーム。
ティオはチョッパーのリュックを拝借し、簡単に応急処置をしていく。
そうして最後の包帯を巻き終える頃……
"ズドォンッ"
爆発音がしたかと思ったら、うわばみが現れた。
一緒に、爆風の中からゾロも現れる。
「はぁっ、はぁっ、くそっ、あの蛇っ、邪魔ばっかしやがって……」
「ぞろ」
「ん、お前か。……って、そこにいるの、チョッパーか!?」
ゾロが血相を変えて、ティオの方へ走ってくる。
「そうか。青海の仲間か」
ティオがオームの気配を察知し、そちらを見る。
「おい、そっちは気をつけろよ?」
オームの言葉にティオは目を見開いた。
「まさかっ……ぞろ、とまる!」
必死に叫んだが時すでに遅し。
"カチッ、ドシュッ"
地面に仕掛けてあった罠が飛び出した。
「ぐぁっ……な、なんだっ、有刺鉄線?」
ゾロの腕から血が滴る。
そこにワイパーもやってきた。
「あれか、試練は」
なるほど、鉄の試練と呼ぶにふさわしい仕掛けだ。
ゾロは腕の傷などものともせず、ティオに訊いた。
「おい、チョッパーは大丈夫なのか」
「(コクン)…しぬこと、ない」
そこに、オームが近づいてくる。
「気の毒にな」
ゾロは眉間にシワを寄せて振り向いた。
「あ?」
「それは鉄雲。重量は雲。硬度は鉄。ミルキーダイヤルによってそいつは吹き出す。それぞれがどこかの地面と連動し、踏めば発射する」
ティオは辺りを見渡した。
目を凝らせば、確かに罠のあるところだけ地面の色がわずかに違う。
しかし、戦いながらこれを見分けることは難しいだろう。
「このフィールド上、いつどこでスイッチが入り、貴様らを襲わないとも限らん。その動物は、半分は俺が仕留めたが、あとは勝手に試練の餌食となった」
ゾロは立ち上がり、オームを振り返った。
ティオはそれを後ろから見上げ、ゾロの腕から滴る血を見つめる。
「かたき討ちでもしたくなったか?」
「……いいや、そういう戦いの動機はあまり好きじゃねぇ」
「ほう、大したものだ」
「……ただ、少し燃えてきた。……おい、チョッパーのこと頼んだぞ」
「(コクン)」
ティオはチョッパーをぬいぐるみのように抱きかかえ、走ってその場を離れた。