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7. アッパーヤード
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食事の支度が整い、サンジが配膳を始めた。
「よし、まずはレディーファーストだ。分かってるな? チョッパー」
「お、おう……」
ハート型の人参が入ったシチューの皿を渡されて、チョッパーは緊張しながらそれを届けに行く。
「よーしみんな席につけぇ! 順に配ってくから、冷めないうちに食ってくれよ?」
「じゃあみんな、明日どう行動すべきか作戦会議始めるわよ。食べながらでいいから聞いて?」
ナミがそう言う横で、ウソップはご機嫌にスプーンを操った。
「うっほ~ハート型の人参か~。凝ってんな~サンジ?」
「……っどうだ、うめぇだろ? 俺の愛情シチューはよぉっ」
「え、なに……?」
ウソップには分かるはずもない。
サンジが女性陣のみに向けて、こっそり仕込んだ愛情なんて……
何かの手違いで、愛情たっぷりシチューは、女性陣には届かなかったようだ。
「いい? まずはノーランドの絵本からおさらいよ? ティオの話からも分かるように、ノーランドが黄金を見つけたのは400年前だったわね。だけどその数年後に彼が再びジャヤを訪れたとき、そこには黄金遺跡はなかった」
「やぁ~
驚異的な速さでおかわりしまくるルフィを、サンジが鍋の蓋で殴りつけた。
「ちょっとアンタたち聞いてんの!?」
「だぁってナミさんコイツがさぁ!」
「空島弁当もまたウマいですねぇ!」
海軍なら、会議中にこんな勝手が許されるのは、大将たちとガープ中将くらいだ。
その証拠に、クザンはいつも会議中に寝ていて話を全く聞いてない。
後でもう一度伝えなければならないという二度手間を、ティオは死ぬほど味わっている。
それでも、ティオを含め、みんな呆れるだけで何もしない。それだけ、実力も人望もある人だからだ。
……その様子を、今の麦わら一味になんとなく重ねる。
「話を続けるわよ? つまりその数年の間に、ジャヤの片割れであるこの島は上空へやって来た」
「ティオが言ってた悲劇ってやつだな?」
「えぇそうよ。偶然にも島の真下で爆発が起こったってわけ」
「あの規模だもんなぁ。そりゃ島も飛ぶぞ」
「しっかし、ジャヤの森とこの森が同じものとはとても思えねぇけどな」
ゾロは、異常な成長を遂げた大樹たちを見上げる。
確かに、ジャヤの森だって同じ400年を過ごしてきたわけだ。
それなのに樹の大きさが何倍も違う。
「そらじま、せいかいより、えいよう、ほうふ」
「だからこそ、この島の文明は、400年という短い歳月で森に飲み込まれたのよ」
「そういえば、湖で俺たちを助けてくれたサウスバードも、すごくデカかったぞ!」
「きほん、そらじま、いきもの、すべて、せいかいより、おおきい」
「400年の間に大型化したってことか」
「ま、それはそれとして、黄金郷の話に戻るわよ? ノーランドの日誌にはなんて書いてあった?」
「はい! "黄金を見た"!」
ルフィが手を挙げて元気に発言する。
ベシッとウソップが頭を叩いた。
「ったりめぇだろすっとこどっこい! 思ったことすぐ口に出すんじゃねぇ!」
「確か、巨大な鐘型の黄金があるって話だったなぁ。ティオちゃんの話じゃ、ノーランドが再び島に来る時のために鳴らしてたとか。…相当デケェ音すんだな、その鐘」
「日誌の最後のページに、理解できない言葉があったわ。ノーランドが、死ぬ間際に残したという文章。"ドクロの右目に黄金を見た"って」
「そう、それよ。これ見て」
ナミは、先ほどティオが組み合わせた2枚の地図を取り出す。
「ロビンがジャヤで手に入れた地図と、スカイピアの古い地図を、ティオが樹の記憶を元に組み合わせてくれたの。それで謎が解けたわ。クリケットさんの家の位置で2枚の地図をくっつけてみると……」
麦わら一味が全員で地図を覗きに来る。
「うおっ、ドクロだ!」
「島の形がドクロに見える!」
「すげぇな」
「じゃぁ右目ってのは……」
ナミが得意げな顔で、ドクロの右目にあたる部分を指さす。
「ここよ」
宝の在処がわかった瞬間、その場の空気が一気に高揚した。
「あとは一直線にここを目指すだけ。ただ、その間も船は放っておけないから、明日は2チームに分かれて動きましょ? …間違いない。この場所で莫大な黄金が私たちを待ってる」
「よっしゃあああああ! 黄金だァ!」
「ついに俺らも大金持ちかぁ!」
「黄金! 黄金!」